先週ブログで紹介しました体外成熟培養後の豚卵子をその後体外受精しました
さてさてうまく受精したかな・・・?
おーーーーっと卵割しております
ご存じかもしれませんが、卵子は受精がうまくいくと細胞分裂していきます。
2細胞期、4細胞期、8細胞期・・・
どんどん分裂してやがて桑実胚というステージに達します
桑実胚とは読んで字のごとくクワの実のように粒の集合体のようになります
ぶどうの粒を小さくした感じですかね?キイチゴの方が分かりやすいかな・・・
細胞数は16-32個程度で、細胞1つ1つが確認できるような状態です
その後細胞1つ1つの境目が明確ではなくなり、キュッと締まって1つの塊のようになります
業界用語(?)では「コンパクションが起こっている」(小型化桑実胚)と言います。
・・・ん?ちょっとちょっとー豚ちゃん黒すぎです
コンパクションが起こった胚をピックアップする作業をさせていただいたのですが、
長年牛受精卵を見てきた私でもただの黒い塊にしか見えず、
未受精卵と少し見分けがつかなかったですね
ふぅーーーーこれは難しかったです
その後順調に発育すると胚盤胞というステージに達し、
内細胞塊(胎子になる部分)と栄養膜(胎盤になる部分)に分かれていきます。
順調に発育しましたね~
ですが、いつも言っているように黒く、大量の脂肪滴(脂肪の塊)が認められ、
どこが内細胞塊か分からないものも多かったですね
牛受精卵の評価方法では非常に低ランクな胚です
いや~つくづく牛と豚の受精卵は違うということを感じました
最後に牛胚盤胞の写真をどうぞ
いや~~、美しいですね(笑)