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2012年7月10日 (火)

受精卵の長期室温保存は可能?

我々の研究の柱として受精卵の新規保存方法の確立があります。
これまでは「凍結」「チルド」に注目してきました。
また、ずっと頭の中では描いていましたが「室温保存」「体温保存」にはなかなか手が出ませんでした。

室温や体温近くでの受精卵保存を考えた場合、思い浮かぶのが熊、カンガルー、コウモリなどの「遅延着床」を起こす動物です。
例えば、熊は6月頃に交尾をしますがその受精卵はすぐに着床(妊娠)しません。
受精卵はある程度のところまで発育するとそのままの状態で子宮内を浮遊します。
(実際は浮遊しているか不明です。子宮内に定住地があるかもしれません。)
そして熊の場合、着床するのは12月頃。
すなわち、半年は子宮の中で発育を停止させているのです
この細胞周期停止機構が解明されれば受精卵の室温や体温環境下での長期保存が可能になる訳です。
(細胞周期も実際にはピタッと停止していないかもです。すごーくゆっくり時間が流れているかもしれませんし、、、)

熊、カンガルー、コウモリに共通するあるポイントに着目し、牛受精卵の体温(38.5℃)保存にチャレンジしましたが、、、
3日が限界、、、ううっ、、、半年には程遠いです、、、

コメント

コウモリはどうだったか記憶にありませんですが、カンガルーや熊は非常に未熟な状態の子供を出産しませんでしたか?
この点と遅延着床は関連ないのでしょうか。

メイさま

コメントありがとうございます。
そうですね。
未熟な状態で生まれてくる動物に遅延着床は多く発生しますね。
非常に気になるところです。

カンガルーの子供が母親のおなかから顔を出しているシーンなど非常にかわいらしいですが、
その時、別の未熟な赤ちゃんが母親の袋の中で乳を吸っているらしいです。
さらに、同時期の子宮内には受精卵が存在し着床を待っています。
すなわち母親の体内で3世代の子供が生活をしているわけですね。
カンガルーの子宮に興味津々です。

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