顕微授精の課題!?
顕微鏡で観察しながら卵子に精子を直接注入する顕微授精は,男性不妊治療の
救世主として普及が進んでいますが,ちょっと不安なニュースが
英医学誌「ヒューマンリプロダクション」に発表されました
ベルギーの病院グループの研究によると,顕微授精により誕生した男性の精子濃度や
運動精子数が,通常妊娠で生まれた男性に比べて半分ほどに低下していたとのこと
さらに,世界保健機関による精子濃度と総精子数の標準値を下回る人の割合が
3~4倍高かったそうです
一方で,父親の精子の異常の程度と子の異常の程度は必ずしも一致しなかったため,
不妊の要因が遺伝するかどうかについては詳細な遺伝子分析が必要とされるようです
今回報告された精子数の減少は,不妊治療が必要なレベルかどうかについては
明らかになっていないようですが…今後もさらなる追跡調査が必要ですね
ちなみに,顕微授精により誕生した女性の場合はどうなんだろう,と気になって
しまいます
生殖補助医療の乗り越えるべき課題はまだまだ多そうです
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