跛行と繁殖2
昨日パドックで歩行がおかしな供卵牛がいました
四肢のどこも腫れてはいないし、、
足を上げてみても趾間腐爛でもイボでもないし、、
でも触ると痛がるので、とりあえず削ってみました
すると小さな穴から膿がでてきました
↓
(驚かれないように出血箇所を修正してます)
外傷性の潰瘍だと思われます
見ただけでは分からないものです
今回は患部が広範囲で痛そうなので鎮静剤と局所麻酔剤を投与してから
がっつり削って、患部の洗浄、包帯して最後に抗生剤投与で終了です
以前ちらっと紹介いたしましたが、蹄病が牛の繁殖に及ぼす
負の影響は結構大きいです
乳牛では特に3大疾病の一つといわれるぐらいですから、新ETシステムで
農家さんから候補に挙げていただいた中にも跛行牛さんがちょくちょくおります
そのような場合、大変申し訳ないですが治していただいてから再度
候補に挙げていただくようにお願いしております
どうしてかと申しますと。。。
例えば跛行を示す牛の場合、
初回授精受胎率が最大10%低下するとの報告もありますし、
卵胞嚢腫の発生が増大するとの報告もあります。
ある文献では跛行を示す牛に発情同期化処置を行っても
全くホルモン剤に反応しなかったと報告されています
これまでの経験とこれらの報告から、まず跛行牛には治療をお願しております。
今回は漠然とした内容ですが、後日もう少し跛行が繁殖に及ぼす影響について
の報告を詳しく御紹介出来ればと思います
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