卵胞液の組成でAI後の受胎性がかわる?
よくある話ですが、読んでみるとなかなか面白かったので・・・(実験計画がしっかりしてる)
今度ドイツで行われる国際受精卵移植学会(IETS)ネタです
しかし最近のIETSは、学会前に講演要旨が読めるので非常に助かります
ある程度予習をしておけば現場で無駄な動きをせずにすみます
さて、
THE LIPID COMPOSITION OF THE FOLLICULAR FLUID ON DAY 6 POST-AI MAY BE ASSOCIATED WITH THE GESTATIONAL SUCCESS IN NELORE COWS
サンパウロ大学のScolariさんの報告です
82頭の経産牛にAIを実施
41頭はAIした発情周期の6日目でもっとも大きな卵胞から液を吸引します(グループA)
残り41頭は無処置(卵胞吸引なし、グループB)
30日目で受胎状況を調べると、
グループAは53%、グループBは56%
ということで、6日目の卵胞吸引が妊娠に悪影響でないことがわかります
そして、グループA内で妊娠した牛、してない牛で卵胞液を分類し、
タンパク質解析を行いました
結果、妊娠した牛の卵胞液では脂肪酸が(非妊娠牛と比較して)130%UPしているようです
すばらしい研究ですね
例えば、体外成熟培地の組成を今回の試験結果に近づけることができれば、
受胎しやすい受精卵が大量に生産できるかもしれません
しかし、彼らはなぜ発情周期の6日目で卵胞液を吸引したのでしょうか??
(恐らく第一卵胞波のドミナントを吸引したかった??)
などなど、質問したいことが山ほどあります
私はドイツは行きませんが、行く人はしっかりと調査してきてください
以上、業務連絡でした
コメント