原子卵胞さえあれば・・・
ヒトの卵巣には思春期に約50万個の「原子卵胞」という卵子の元になる細胞が存在しています。
これが成熟し、毎月1個ずつ排卵されますが、
閉経時はこの原子卵胞は数千個にまで数が減っているそうです
卵巣の機能低下によって40歳未満で排卵が止まり、
月経がなくなってしまうことを「早期閉経」と言います。
先日、早期閉経患者の原子卵胞を成熟させ、
初めて出産に成功したという報告を見ました
早期閉経患者の卵巣を摘出後、液体窒素で急速冷凍保存します
そのうち原子卵胞が残っていた卵巣の切片を特殊な培養液で培養します
培養後、卵子の成熟に適した卵管付近に移植したところ、成熟した卵子を得ることに成功
顕微授精により受精卵を作出し、子宮へ戻したところ出産にも成功したそうです
もし排卵が止まってしまっても卵巣の中に原子卵胞さえ残っていれば、
子を得ることができるかもしれないという可能性が見えてきましたね
晩婚化・少子化等によりヒトの生殖医療分野が近年注目されておりますが、
少しずつではありますが、不可能なことを可能にする成果が出ておりますね。
繁殖分野の研究は日々前進しております
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