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2014年5月23日 (金)

CIDRの扱い方

昨日はCIDRの効果的な使い方に関する報告でしたgood
今日は、CIDRのダメ?な使い方についての文献がありましたので要約から少し紹介したいと思いますbook

題名:各種熱処理をした再利用CIDR処置後の肉用種未経産牛における生理的反応
(原題:Physiological response of beef heifers after receiving a reused controlled internal drug release insert processed with different heat-treating methods)
Journal of Animal Science 2014 vol. 92 no. 5 2275-2279
C. R. Dahlen etal.,

方法:
一度使用したCIDRを以下の方法で処理し牛に挿入
1.コントロール(新品) 2.再利用(熱処理なし)、3.オートクレーブ、4.食器洗い機で洗浄、5.マイクロ波処理(レンジでチン!?)、6.オーブントースター、7.衣類乾燥機、8.熱湯消毒、9.屋外で60日放置

血液を挿入時(0h)、挿入後3h、11日後の抜去まで毎日、抜去後24h(D12)採取し血中プロジェステロン濃度を測定。
CIDRは抜去時に外見を観察し色をチェック。

結果:
血中プロジェステロン濃度は再利用、食器洗い機、マイクロ波、オーブン、乾燥機、熱湯で同程度であった。しかし、オートクレーブは3hからD3の間で再利用および熱処理したものより高かったが、それ以降は同程度であった。屋外に放置した場合D1からD11ですべての処置よりも低かった。また、屋外放置はもっとも色が着いていたdanger

感想:
CIDRを様々な方法で再利用してみた。という報告ですが、家庭にある加熱処理の出来そうなものが色々出てきて加熱処理している様を想像したら少し笑ってしまいましたcoldsweats01
個人的に面白かったのが60日野外に放置した場合に効果が薄い点です。適切な管理をしなくては新品であっても効果が発揮できない可能性を示唆しているように思います。
ET研でもホルモン剤の効果に疑問のあることがたまにあり、もしかすると薬の保存方法を気をつける必要があるのかもしれませんthink

論文のすべてを読んだわけではありませんので、細かいところは不明ですが野外放置以外は膣内の炎症などは問題なかったのか気になりますね。是非論文を入手したらET研ニュースなどで再度紹介してみたいですね。

最後にですが、上記加熱方法の中には適切な殺菌処理でないものも含まれている可能性があります。CIDRの再利用は感染症拡散のリスクもありますので真似しちゃだめですよban

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