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2014年5月22日 (木)

7日にする?5日にする?

先日読んだ論文を掻い摘んで紹介いたします。

原題:Comparison of follicular dynamics and hormone concentrations between the 7-day and 5-day CO-Synch + CIDR program in primiparous beef cows

(和訳:初産肉用種牛におけるCO-SynchとCIDRを組み合わせた排卵同期化プログラムのCIDR留置機関7日間と5日間での卵巣動態とホルモン濃度比較)

著者:Bridges et al.

出典:Theriogenology 81 (2014) 632-638

緒言:分娩後および未経産の肉用種牛において既存の7日間CIDRを留置するCO-Synch+CIDRプログラムよりも、5日間に期間を短縮したほうが良好な受胎率が得られると報告されており、この2つの方法がそれぞれ卵巣動態およびホルモン濃度に与える影響について調査した。

方法:下図参照。定期的に卵巣動態を超音波で観察すると共に採血し、ホルモン(E2・P4)を測定。

Photo結果

Photo_2・7COでGnRH①で排卵しなかった群のみがPG投与後60時間までのE2濃度および12日間までのP4濃度が低くなった。

コメント

5CO処置による受胎性向上の根拠としてE2ピークへの影響およびPG投与後のE2濃度P4濃度へのGnRH反応性との交互作用を示しております。

7CO法は1週間間隔で行え実用的である上に、卵胞ウェーブや黄体のPGに対する反応性を考慮すると理にかなっているように見えますが、汎用性は5COの方が高い可能性があります。

コメント

いつも勉強させていただいてます。興味深い報告ですね。卵胞ウェーブの視点から考えると5CO処置の方が排卵卵胞直径は小さくなるのかな、と思いましたが差はないのですね。しかし5CO処置におけるGnRH投与時期が、7CO処置の60時間後ではなく、72時間後に設定されていることが受胎率に影響しているのでしょうか。E2濃度のピークの違いは、LHサージに至るまでの主席卵胞の成熟度が、5CO処置の方が良かったということだと理解します。

コメントいただきありがとうございます。
5CO処置の方がGnRH投与までの感覚が長く、発情前期のE2濃度が高い時期が延長することが受胎率の向上に繋がっているのではないかと論文には記載されておりました。
個人的にはPRID同期化への応用、ヒートシンクと絡めた方法等試してみたいと考えております。

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