高齢牛でのOPU-IVF
牛の繁殖に取り組んでいらっしゃる方ならご存知かと思いますが、卵巣を超音波診断器で観察しながら、長い針を膣を介して卵巣に刺し、卵巣から卵子を吸入するOPU(Ovum pick up)という技術と、卵巣から吸引した卵子を受精可能な段階まで成熟培養し、その後体外で精子と共に培養し、受精させるIVF (In vitro fertilization)を組み合わせたOPU-IVFが、牛でも行われています
そんなOPU-IVFによって、高齢牛から採取した卵子から子牛の生産に成功した事例が新聞に取り上げられていました(高齢牛でも良質牛出産 読売オンライン 2014.10.1)。
和歌山県畜産試験場と近畿大学の協同研究により、親牛の遺伝能力を現す指標である「育種価」の高い高齢雌牛の後継牛を残すことを目的として、OPUの前段階のホルモン剤の処置を研究したそうです。
その方法を用いて、13歳の雌牛から取り出し、培養した受精卵を2頭の若い牛にETしたところ、2頭とも出産ができたそうです
生産者の方々に取って、優秀な牛の子を残すことは切実な願いでしょう。そのニーズに答えるべく、我々も負けてはいられないなぁと感じました
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