受精卵
私たちの大切な仕事の一つとして,食肉処理場(ウシを食肉にする工場)で採取した卵巣を用いた体外受精があげられます。
今週もたくさんの受精卵を作りましたよ~
上の写真に写っているのは「胚盤胞」といって,移植すれば受胎するステージの受精卵です
(今回作った受精卵は研究目的なので,実際に移植されることはありません…)
ひとくちに受精卵といってもその品質にはかなりの違いがあり,ET研究所では高品質な受精卵の製造に
強いこだわりを持っております
体外受精卵の場合,体内胚よりも凍結によるダメージを受けやすいので,その品質評価が特に重要になってきます。
たとえば上の写真のうち,凍結可能な高品質受精卵として評価するのはほんの数個といったところでしょうか
受精卵の評価は,受精卵を転がしながらあらゆる角度から様々なポイントを観察して行うのですが,若輩者の私にとって,
この作業がなかなかに悩ましいのです。
この部分はきれいだけど,ここの細胞の色が微妙に黒っぽい気がする…でもこれくらいなら凍結しても生存していられるんじゃないか…
といったように,悩みながら,時に他の人に相談しながらようやく決断することもしばしば
熟練した技術者の場合,絶対的な基準が確立されているのでそんなに悩むことはないんですけどね
この受精卵の品質評価が受胎率向上の鍵となっていることは間違いないので,熟練の目を養うべく,これからも受精卵との
にらめっこに励みたいと思います!!
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