卵巣内の卵胞数
ET研究所では,食肉処理場(と場)で採取した卵巣を用いてIVFをしています
と場卵巣を用いたIVFでまず最初の重要な関門となるのが,
どれだけたくさん卵子をとれるのか,ということです
採取できる卵子の数が多いほど多くの受精卵をつくることができるため,
「1個の卵巣から平均何個の卵子がとれるか」を常に意識しながら作業しています
同じメンバーで吸引しているにもかかわらず,たくさんとれる日とそうでない日が…
その原因として一番大きいのはこれ
卵巣に存在する卵胞の数です
これらの卵巣ペアはどちらも同じ月齢のホルスタイン経産牛のものですが,
卵胞の数が全然違いますね
卵巣に存在する卵胞の数はAntral Follicle Count (AFC)と呼ばれ,
ウシの繁殖能力を示唆する重要なパラメーターであるといわれています
エコーでカウントすることができるため,このAFCを利用して繁殖能力の高い
ウシを選抜する試みが世界中で行われています
卵胞数が少なくても,きちんと卵胞発育・排卵・黄体形成のサイクルが動けば受胎に
問題ないとは思いますが,やはり右のような卵巣を持つ牛を増やしたいものですね
コメント