性選別精子で体外受精すると、、
性選別精子、
この5年くらいで普及率がかなり高くなってきましたが、
非性選別と比較すると
なんとなーく
成績が悪いんじゃないかと感じているのは
私だけではないはずです
だって、
染色されて、
レーザー光線あてられて、
圧かけられれば、
精子の運動能力も低下するでしょう
本日、紹介する論文は、
「Bovine Sperm Sexing Alters Sperm Morphokinetics and Subsequent Early Embryonic Development」
Sci Rep, 2020,
アイルランドからのご発表です
性選別精子で体外受精をおこなうと、
①(体外受精の前に精子を観察すると)活力が弱くなっている
②卵割率が低くなる
③異常卵割が増える
④4細胞期で受精卵の発育がストップする確率が高くなる
⑤受精卵の生存時間が短くなる
といった現象が見られるそうです
これまでは、感覚的に
「悪い?」
程度でしたが、
データをとるとどうやら
初期発育に影響を及ぼしてそうです
論文ではこのあとの受胎性を調べてませんでした~
私の経験で申し訳ないですが、
きれいに発育した性選別受精卵を選抜できれば
ET後の受胎率は影響ないと思ってます
昨年、乳牛性選別精液で体外受精卵を製造して、
凍結後の受胎率を調査しましたが、
45%でした
個人的にはレシピエントが乳牛経産牛だったので、
満足できる結果です
凍結でこれくらいなんで
新鮮だったら60%くらい受胎するでしょうね
若干発育は低下しますが、
性別をコントロールできるんだったら
OPU/IVFにもガンガン活用したいです
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