卵子の吸引
今日は食肉処理場で採取した卵巣から卵子の採取方法を紹介します。
実験室に持ち帰った卵巣は生理食塩水でキレイに洗います
卵巣のドアップ写真載ってます↓
びっくりしないで下さい
卵巣の表面にプチプチとしたものが見えるかと思います
これが卵胞(らんぽう)というもので、中は卵胞液という液体で満たされていて、卵子が入っています
上の写真のように卵胞に注射針を刺して、卵胞液とともに卵子を注射器で吸引していきます
卵胞の多さにびっくりした方もいるかもしれませんが、これは未熟な卵胞です
排卵にいたる卵胞はこの中の1つのみで最終的には成熟してもっと大きくなります
他の卵胞は発育周期のどこかの段階で消失していってしまいます。
このため、ウシは基本的には1回の発情で排卵する卵子は1個になります
注射器での吸引は慣れると手早くたくさんの卵子を吸うことができますが、たまに勢いあまって針を手に刺してしまうことがあるのでご注意を
懐かしい画像です。すでに20年前地元でET部会を設立後、獣医師と家畜保健所の指導のもとで農家に受精卵移植とはどのようなものかと、屠場からの子宮頚管や卵巣を教材にして勉強会を開きました。卵巣から卵子の吸引作業も見よう見まねでやりましたね。
今では全国多くの体内・体外受精卵が販売されてます。
当牧場では受精卵移植のみで和牛を生産してますが、レシピエントの状態と受胎率とが比例しない受精卵を販売している例をたくさん見てきました。
ET研究所に期待することは、新ET移植の早期普及と子牛登記可能な体外受精卵の供給です。よろしくお願いします。
投稿: 大石 一 | 2012年6月19日 (火) 08:40
大石様
コメントありがとうございます。
また、いつも弊社の受精卵をご利用いただき誠にありがとうございます。
ご期待に添えるよう日々精進し、日本の畜産発展のために
尽力してまいりますので、今後ともご支援賜りますようよろしくお願いいたします。
投稿: zennoh | 2012年6月19日 (火) 12:12