• Img_20240426_184454149
  • Photo
  • Img_20240417_002617572
  • Img_20240402_212350667
  • Img_20240318_211517328
  • Img_20240221_220708341
  • Img_20240206_114426084_2
  • Img_20240206_114426084

« 畑のど真ん中の隠れ家的な存在 | メイン | 金幸、逝く »

2014年12月10日 (水)

黒毛和種CIDRプログラム 受胎率向上

本日はCIDRを用いたプログラム授精について紹介します。taurus

原題:黒毛和種のプログラム授精におけるCIDR抜去時の主席卵胞サイズが受胎率に及ぼす影響とそれを考慮した受胎率向上新プログラムの考案
上野大作(日高地区農業共済組合 中部支所家畜診療所)
繁殖技術 Vol.34,No.3 December 2014,

CIDR抜去時の主席卵胞サイズ(DF)の大きさと受胎率の関係性を調査し(試験1)、その結果からCIDRプログラムに一部変更を加えることによって受胎率を高めること(試験2)を報告した研究です。

黒毛和種経産牛214頭(平均年齢 6.1歳)を対象とした。
CIDRプログラムは図の方法を用いています。

1

試験1ではCIDR抜去時のDFサイズと受胎率の関係をみています。
DFサイズによりDF<9mm、9mm≦DF<12mm、12mm<DFの3つの群に分け、受胎率をみました。
結果:
DF<9mm      52%
9mm≦DF<12mm   78%
12mm<DF      55%

受胎率は9mm≦DF<12mm が他の2群に比べて有意に高い結果でした。

試験2ではCIDR抜去時にDF<9mmの牛を対象に、CIDR抜去後連日DFの大きさを測定して、10mm≦DFに達した時点で二回目のEB投与を行い、試験1と同様の方法で授精をおこないました(second EB変法)。
結果
・second EB変法の受胎率は74%
これは試験1のDF<9mmに比べ有意に高いものでした(p<0.05%)
・CIDR抜去後EB投与までの平均日数±SDは、CIDR抜去時の大きさが、<5mm、5mm、6mm、7mm、8mmでそれぞれ、4.3±0.3、3.1±0.2、2.7±0.3、2.5±0.2、2.1±0.1でした。

以上のことからプログラム授精におけるCIDR抜去時のDFが受胎率に有意な影響を及ぼすことが示されました。CIDR抜去時にDF<9mmの牛にsecond EB変法を用いることで受胎率の顕著な向上が可能です。また、試験2のCIDR抜去後EB投与までの平均日数より連日の卵胞サイズ確認の手間を省略できます。
CIDR抜去時にDF<9mmだった場合、二回目のEB投与は
DF<5mm 4日半
DF=5mm 3日半
DF=6mm 3日
DF=7mm 2日半
DF=8mm 2日
が推奨されます。

簡単に実施できる良い方法ではないかと思いました。wink

コメント

コメントを投稿

コメントは記事の投稿者が承認するまで表示されません。