Day12での副黄体誘起
最近読んだ論文を簡単に紹介します。
題:排卵後12日目における副黄体誘起は高泌乳牛において黄体退行を遅延させうる
原題: The Induction of a Secondary Corpus Luteum on Day 12 Post-Ovulation can Delay the Time of Luteolysis in High-Producing Holstein Cows
ジャーナル:Reproduction in Domestic Animals 49, 920–925 (2014)
著者:Dizier ら (フランス)
緒言:
・高泌乳牛では黄体が早期に退行することが多い
・その対処法として、AI後12日目にプロジェステロン(P4)徐放剤を挿入することで、早期胚死滅が防げたという報告もある一方、同様の手法で上手くいかなかったという報告もある。
・発情後Day5-7 日でhCGやGnRH投与で副黄体を誘起する方法もあるが、その場合形成された黄体は、元々あった黄体の退行に伴い退行することが見られる。
・より遅い時期に副黄体を誘起するために、排卵後12日目にhCGを投与し、副黄体の形成とP4産生について調査を行った。
結果
・hCGを投与した27頭のうち、20頭がhCGに反応、排卵し、副黄体が形成された。
・副黄体が形成された群は、形成されなかった群に対し、胚の着床期にあたる排卵後Day14-16における血中P4濃度が高くなった。
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本報においては、受胎率についての検証はなされていませんが、過去には受精後11-14日でGnRH類縁体を投与することにより受胎率の向上が見られた報告もあるようです
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