膣内粘液の評価
分娩後の子宮内膜炎による不受胎は,多くの方の頭を悩ませる問題だと思います
明らかに外陰部から悪露を出している場合は授精をしないという判断ができますが,
実は膣の奥の方に膿がたまっているようなウシは多いのではないでしょうか
そんなときに役立つのがこれ
メトリチェックという器具(棒!?)です
この棒を膣に挿入し,膣底に軽く当てるようにして引き抜くと,棒の先の黒いお椀部分
に膣内粘液を採取することができます。
たまった粘液はこんな感じ。
うーん,膿がいっぱい…
このウシはまだ分娩後の子宮回復が終わっていないようです。
膣内粘液は膣鏡で見たり,手を入れて採取することもできますが,
わずかに含まれる膿をきちんと判断するためには,メトリチェックの方が優れていると
思います
棒を出し入れするだけなので,ウシの負担も少ないですし,手早く行うことができます
大学等で研究のために使用しているケースは非常に多いものの,現場普及はまだまだ
といったところなので,みなさま利用を検討してみてはいかがでしょうか
追記:
>匿名様
システムの不具合のせいなのか,いただいたコメントに返信することができないため
こちらに加筆させていただきます。返信が遅くなってしまい,申し訳ありません。
*************************************************************************************************
コメントありがとうございます!
おそらくメトリチェックスコアと人工授精後の受胎率との関係を調べた研究ですよね!
私も家畜人工授精の冊子で拝見しました。
メトリチェックは1本17000円程度です。
我々は業者を通して購入しましたが,共立製薬さんが販売しているようです。
2014年の全国授精師大会で鹿児島県の方が、メトリチェックを使ったとても良い発表をしていたのが記憶にございます!ちなみにメトリチェックは1本いくらくらいで購入できるのでしょうか?
投稿: 匿名 | 2016年10月28日 (金) 14:37