フィルター洗浄
さわやかな初夏の季節を迎え,ET研研究所での採卵は順調に進行しております
長い冬のコールドストレスから解放され,高品質胚がぞくぞくと採れていますよ
さて本日はちょっと久しぶりになってしまった「地味にすごい!シリーズ」第二弾です
本日紹介するのはこれ
採卵用フィルターの洗浄です
採卵用フィルターについては少し前に紹介しましたが,覚えていらっしゃいますか
(3月10日記事「採卵用フィルター」参照)
子宮の還流液は上の写真のようなフィルターを通し,受精卵だけをキャッチします
このフィルターに集められた受精卵をシャーレに移して検卵をするのですが,
このフィルター洗浄こそが受精卵の回収率を左右する,超重要な作業なのです
子宮内の粘液は還流液とともに洗い出され,このフィルターに絡みます
特にホルスタイン経産牛は粘液が多く,フィルターが詰まってしまうこともしばしば
フィルターに絡んだ粘液は受精卵も絡めていることが多いので,
しっかり粘液をはがさないと受精卵をシャーレに移しきることができません…
ET研究所が誇る職人はフィルター洗浄歴10年以上,まさにプロ中のプロです
本日も非常に軽快な音を立てながら粘液をはがし取っていました
びっしりこびりついた粘液を水圧で浮かし,浮いた部分から攻め込んではがし取る
熟練のなせる業ですねぇ
たまに職人以外もフィルター洗浄をしますが,音が全然違います
受精卵の回収率にお悩みの方,フィルター洗浄を見直してみてはいかがでしょう
コメント