卵胞嚢腫
食肉処理場で卵巣を採取していると,しばしば写真のように巨大な卵胞を持つ
卵巣に遭遇します
(右側は通常サイズの卵巣です)
巨大な卵胞は「卵胞嚢腫」と呼ばれる病気の一つで,発育した卵胞が排卵せずに
卵巣にとどまり続けることで発生します
分娩後のウシではこの卵胞嚢腫が高い確率で発生するため,畜産経営に大きな
損害を与える非常にやっかいな存在です
卵胞嚢腫があると採卵プログラムに入れないため,ET研究所においても
効率的な治療方法を確立すべく奮闘しております
この卵胞嚢腫,どうやらヒトでも発生するみたいですね
ヒトの卵胞嚢腫の中には「皮様嚢腫」と呼ばれるものがあり,
巨大な卵胞の中に皮膚や髪の毛,骨などが含まれるそうです
卵巣の中に髪の毛なんて,怖すぎる…
ウシにおいて卵胞嚢腫の発生が多いのは冬だといわれていますが,
最近やたら多いような…
やはり連日の暑さでウシもまいっているのでしょうか
十勝の短い夏はもうすぐ終わろうとしています
ウシたちよ,あと少しの辛抱だ
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