牛IVF胚の受胎率はなぜ悪いんですか?
牛IVF、素晴らしい技術です。
OPUを利用した育種改良にも拍車がかかります。
しかし、開発されて数十年が経過しますが、
(体内受精卵と比較すると)低受胎率、流産・過大仔の発生が改善されてません。
受精卵の培養液の改善も進み、
「きれいな胚盤胞」を選抜してETしますがなかなか難しいのが現状です。
なぜ?
最近の研究で、
第1回目の卵割、
すなわち、2細胞期になる時間帯であったり、
その分裂した割球の大きさの比率(1:1に近いものが良い)
などが受胎率に影響を与えているという報告があります。
さらに、よく観察すると1細胞から
3細胞期や4細胞期に分裂するものがあります。
2細胞期を飛ばして。
この場合、染色体異常が生じます。
このような初期発生がおかしい受精卵も「きれいな胚盤胞」になってしまうんです。
この「きれいな胚盤胞」をETすると、受胎率が低かったり、流産が多発する。。。
じゃあ、どうしたらいいか?
ってのは次の機会に。
あけましておめでとうございます
今年もよろしくお願いいたします
あけましておめでとうございます。
語り口が惹き込まれます。
続き楽しみにしております。
投稿: hourai | 2019年1月 5日 (土) 04:48
houraiさま
コメントありがとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。
投稿: zennoh | 2019年1月 5日 (土) 09:37
おめでとうメールが届き久々にブログを拝見しました。
相変わらず世界の研究所レベルを維持する内容です。
当法人は、全農ETセンターであった12年程前からお世話になり10年間交雑種母牛に2卵移植を続けました。
当時は受精卵の販売不振時で(バナナの叩き売り)非常に安く大量に供給していただきました。日本国内では牛の世界では最後の仕事である双子生産を取り組むことができました。
今日は、すこしばかりのバナナでもお返しできないかとコメントします。
体内卵は全国7事業所から購入し2卵移植をしましたが、全農卵以外は受胎率、双子率、産子の育成率すべてが下回ります。
IVF移植にて受胎が低い・流産が・・・研究所の目標は体内卵と同等の受胎率 全農体内卵の受胎が高すぎるためIVFの受胎が低いとなるのは不思議な話ではありません。
今の状態で唯一IVF卵受胎率を向上させるには種雄牛の選択です。体内卵と同等で茂重安福岐阜この牛の精液性状は非常に優れています。茂洋・平茂晴・隆之国・美国0等です。受胎の低い勝忠0・00大福・北平0、古い話ですが紋次郎がいましたね、酪農100頭経営時には排卵に合わせて1ストローで3頭にAIしていましたが強い精液であれば3頭生まれます。卵巣を触診し排卵予測時間を計算できないと妊娠できません、見かけの兆候と排卵時間とは比例しません。
個体識別センターに於ける月齢別飼養頭数が毎月更新されています、交雑牛雌36月齢2産牛431頭、48月齢3産牛230頭、60月齢4産牛62頭、
72月齢5産牛僅か35頭
交雑牛2卵移植・双子生産は8産まででの更新がの最適です。酪農でも改良に熱心な人ほど出荷乳量は増えませんでした。和牛の双子を望むのであれば飼料設計自家配合できるよう栄養学を学ぶのが一番の近道です。
投稿: 農)岐阜大石牧場 | 2019年1月 9日 (水) 17:45
農)岐阜大石牧場さま
コメントありがとうございます。
いつも大変勉強になります。
今後ともご指導のほどよろしくお願いいたします。
投稿: zennoh | 2019年1月10日 (木) 16:16