繁殖期前の生殖器スコアが生産性の指標となる可能性について
Evaluation of pre-breeding reproductive tract scoring as a predictor of long term reproductive performance in beef heifers
こちらの論文では、肉牛において、
生まれてから最初の繁殖期の1-2日前の生殖器のスコア(RTS)を記録し、
その後の肉牛の繁殖成績について追いました。
RTSに関してですが、ざっくりいうと
子宮角直径 卵巣
RTS1: 20mm以下 卵胞なし
RTS2: 20-25mm 8mm卵胞
RTS3: 25-30mm 8-10mm卵胞
RTS4: 30mm >10mmの卵胞・黄体あり
RTS5: 30mm以上 >10mmの卵胞・はっきりとした黄体あり
とこんな感じです。
詳しくはこちらの論文のTable1をみてみて下さい。
Clinical Use of Reproductive Tract Scoring to
Predict Pregnancy Outcome A. S. Leaflet R1656
ちなみにこの分け方は他の論文などでも使われています。
結果ですが、
RTS1~2の牛では、RTS4~5の牛と比較して、AI適期とされる日から24日間発情が見られない
可能性が高く、また、受胎率も悪いことがわかりました。
さらに、RTS1~2の牛では分娩率が低く、分娩までの日数も長くなることがわかりました。
しかし、3産目以降では有意な差は見られませんでした。
繁殖期直前の牛の生殖器の状態をしっかりと見ておくことで、
その後の牛の繁殖成績の予測をつけることができそうですね。
AM
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