受胎率を考えるとき
森よ、この世は色即是空、色あって色は空なり、万法みな色あり、しかして空なり、そなたこそわが仏なりとて<水上勉・一休>
「ストラテジストにさよならを」(広木隆 著)という本を一年ほど前に読んだ。
その一節に「相場」というものへの臨み方が記されてあった。
詳しくは本文を読んでいただくとして、ざっくりと要約すると
「相場が動く時に理屈で説明できることは少なく、運やアート(あやのようなもの)によるところが大きい。しかしだからといって理屈が重要でないわけでなく、むしろ理屈を極めることが重要である。コップに水が三割ほど入っていたとする。実体のない部分の七割(運やアート)を認識するためには、実体のある水(=理屈)が三割あることを認識しなければならない。」
これを筆者は般若心経の「色即是空、空即是色」になぞらえている。
色すなわちこれ空なり、空すなわちこれ色なり。
受胎率が悪い時、あるいは良い時を説明しようとしても、
(今の自然科学では)よくわからない部分も多い。
しかし前述の「色即是空」の考え方にのっとれば、
運の占める割合が大きいからといって、考えることを放棄してはいけない。
どこまでが理屈で、どこからが運かを、理屈を突き詰めることで認識していかなければ
ならないのだろう。
つまんないことを書いてしまいました。自分に対する戒めですね。
しかし私は熱心な仏教徒ではないはずなのですが、いつのまにか
「色即是空」は私の中で重要な言葉になっています。
お釈迦様、やりますね。
(色即是空、空即是色にはさらに壮大な思想があるようですが、
今回は広木隆氏の本の中の意味合いに限定しています)
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