伸長胚を用いた雌雄産み分け
先週とある新聞に授精後14日目の伸長胚(長さ0.5 mm以上)の一部を直接切り取り、性判別を行うという記事が載っていました。
方法は実体顕微鏡下でメスを用いて伸長胚の一部を切り取って雌雄を判別するというもので、従来法に比べ簡便にできるというものです。
実際にETも行っており、凍結保存した伸長胚3個を3頭に移植したところ、うち2頭で受胎し、1頭はすでに出産しているとのことでした。
残念ながら実際の移植方法等の詳しい情報は記事には記載されておりませんでしたが、個人的には「牛のETに用いるのは授精後7日目周辺の胚」という思い込みのタガが外され、衝撃的でした。
現在雌雄産み分け技術といえば性選別精液の人工授精やバイオカッター等で胚の細胞を切り出し性判別を行う方法等がありますが、いずれにしろ高価な機器や一朝一夕で身につかないような技術が必要です。
誰でも、どこでも、安くできるというポイントは現場に生きる研究を行う上で欠かせないものであり、そのポイントを抑えた上で視点を変えてみることの大切さを改めて感じさせられました
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