• Img_20241210_181304365
  • Img_20241031_111243111_hdr
  • Img_20241107_074531486_hdr
  • Img_20241019_145009790
  • Img_20241012_003307233
  • Img_20240822_222932998
  • Photo_2
  • Photo
  • Img_20240923_144226609
  • Img_20240914_144418096_hdr

« 世界最古の精子 | メイン | 研究開発室歓迎会 »

2014年5月16日 (金)

牛の模様 ~赤毛について~

最近ふと思ったことですが、ホルスタイン種で赤毛の牛が増えているような気がしますtaurus
農家さんによっては好んで赤毛のホルスタインを飼養しているかたもおり、珍しさもあってかかわいがられているようですheart04

Red


赤毛になる因子をもった種雄牛もいますので、こちらを用いることで赤毛ホルスタインの生産を計画されているかたも多いと思います。

ではどのように赤毛が遺伝するのでしょうか?
北海道ホルスタイン協会のHPに非常に詳しくのっていましたので参照させていただきながら紹介したいとおもいますshine
http://www.holstein.or.jp/hhac/kairyo/red.html

まず、ホルスタインの毛の色を決める遺伝子があります。黒毛がB、赤毛はrです。遺伝子は2対のペアなので、BB、Br、rrの3パターンの組み合わせになります。
遺伝子には優性と劣性があり、ホルスタインの毛色の場合は黒毛のほうが優性になりますので、BBとBrの組み合わせの牛は黒にrrの組み合わせのみが赤の牛になります。
なので赤毛の子を生ませるには赤毛の遺伝子をもつBrかrrを掛け合わせる必要があります。
母に赤毛の父を掛け合わせるとrrの遺伝子しかありませんので生まれてくる子は100%赤毛になるはずflair

と思ったら必ずしもそうはならないそうですshock
学生の頃学んだ法則によれば赤毛しか生まれないはずですが…coldsweats02

事をややこしくしている原因が実はありまして、毛の色を決める遺伝子のBとrとは全く異なる場所に毛の色を赤くする遺伝子があるそうですdanger
この遺伝子をバリアントレッドというそうですが、この遺伝子をもつ牛は必ず赤毛になるそうです。そのため先ほどの毛の色を決める遺伝子がBBやBrで本来は黒毛になるところバリアントレッド遺伝子を持つために赤毛になっている牛がいるそうです。

従いまして赤毛なのでrrと思ってもバリアントレッドのため遺伝子がBBであれば、rrの雄と交配してもその産子の遺伝子はBrになり、かつバリアントレッドが子に遺伝しなければ赤毛牛同士を掛け合わせても黒毛のホルスタインが生まれるそうですheart03

ほかにも生まれたときは赤かったのに黒くなったという牛もいます。この牛はブラックレッド(テルスターレッド)という遺伝子を持つそうですsweat02
これははじめのBやrと同じところにある遺伝子で、実はBとrとTの3種類から2対の組み合わせで毛の色が決まります。これらの優劣はB>T>rの順なので、BB、BT、Brが黒毛、Tr(TTも?)がブラックレッド、rrが赤毛になります。さらにこれとは別にバリアントレッドがあれば赤毛、というかたちで毛の色が決まっているそうです。

長年疑問だったのですがようやくその遺伝方法がはっきりしましたflair

ですので、もし赤毛の牛を増やしたい場合は赤毛の牛同士を交配するのが基本ですが、それでも黒毛が生まれる場合はどちらかがバリアントレッドなので注意danger
赤から黒になった場合は遺伝子がTrなので100%ではありませんがrrの赤毛やBrの赤毛遺伝子保因牛(毛色は黒)を掛け合わせれば効率的に赤毛を増やすことができるようです。

赤毛ホルスタインの静かなブームが来ている気がするので、赤毛を増やすと何かいいことがあるかもしれませんねsmile


コメント

コメントを投稿

コメントは記事の投稿者が承認するまで表示されません。