ET研究所では日々の業務として採卵、胚の凍結や胚移植をしています。
ウシでの体外受精、胚の凍結などは他の動物と比べると研究が進んでいるなと思います。
Animal Reproduction Scienceという雑誌にウサギに関する研究が載っていたので紹介したいと思います。
タイトル:A novel technique for oviduct occlusion to generate live births from cryopreserved rabbit oocytes after in vivo fertilisation
Animal Reproduction Science 148(2014)197-204
卵母細胞の凍結は胚や精子の凍結とは非常に異なり難しいとされています。これまでにヒト、マウス、ラット、ウサギ、ウシ、ウマ、ネコ動物でのみ産子の誕生に成功しています。
今回の報告では凍結卵母細胞(卵子)を外科的に卵管へ移植後、人工授精をおこない産仔の誕生に成功しました。
これまでの筆者らの報告では3.3%の確率で移植した凍結卵母細胞から産仔が誕生していますが、今回の報告では13.2%にまで改善されました。
移植時の卵管のダメージを最小限に抑えることで改善されたようです。
ウサギの体内胚と体外胚の写真が載っていましたが、大きさが10倍以上の違うんです。体外胚のほうが小さいようです。
ウシではそんな違いはありませんよ。
不思議ですね。
コメント