• Img_20241107_074531486_hdr
  • Img_20241019_145009790
  • Img_20241012_003307233
  • Img_20240822_222932998
  • Photo_2
  • Photo
  • Img_20240923_144226609
  • Img_20240914_144418096_hdr
  • Img_20240914_143247875
  • Img_20240818_165241096

« 最初が肝心 | メイン | うしのふんから・・・ »

2014年10月14日 (火)

牛白血病の感染様式

地方病性牛白血病の原因ウイルスである、牛白血病ウイルス(BLV)は、ウイルスがリンパ球に感染し、リンパ腫を発症する疾病です。

感染様式は水平感染、垂直感染と感染様式が多様であることから、蔓延防止対策が困難であり、全国的に広がっています。

垂直感染(病原体が母から子へと感染する、いわゆる母子感染のこと)について一般的には感染率は数%と低いと言われていて、垂直感染に関する研究報告は少ないです。

平成25年に、BLVの垂直感染について調査した報告があったので、紹介させてください。


この報告内では、牛白血病に感染したホルスタイン種経産牛18頭の産子について調査を行っています。


検査方法として、抗体検査およびBLVウイルス遺伝子検査を実施。

結果、18頭中9頭の50%の産子で抗体及び遺伝子検査においてBLVの垂直感染が疑われました。
また、陽性初乳を給与した産子においてもBLVプロウイルス遺伝子を検出することにより垂直感染と診断。

また、感染母牛のプロウイルス量が、10,000/105 cell以上の場合は、感染母牛のプロウイルス量が100/105 cells 以下の産子と比べ垂直感染する可能性が考えられました。


以上のことから、牛白血病の清浄化対策として一般的な水平感染対策と合わせて、牛白血病の垂直感染対策として、プロウイルス量が多い感染母牛からの後継牛生産の中止及び陰性母牛からの陰性後継牛の確保などの交配計画の検討や、導入前の抗体検査等による陰性導入牛の確保などの対策が重要であることが、示唆されました。

引用元:日本獣医師会雑誌 Vol.67 No.10 2014「地方病性牛白血病における垂直感染状況の実態について」

コメント

コメントを投稿

コメントは記事の投稿者が承認するまで表示されません。