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2015年7月28日 (火)

iPS細胞から始原生殖細胞へ

昨今のニュースでiPS細胞の様々な医療分野への応用について報道されていますが、とうとう、iPS細胞もここまできたかflairというニュースが先週発表されました。


なんと、iPS細胞からヒトの卵子や精子のもととなる「始原生殖細胞」を誘導する方法論の開発に成功したのです!!


これを開発した京都大学の斉藤教授研究グループは、これまでマウスを用いて生殖細胞の発生機構を解明してきました。

それらの知見に基づき、マウスES細胞やマウスiPS細胞から始原生殖細胞をサイトカインにより誘導し、さらに精子、卵子を作製することに成功してきました。

今回の研究では、ヒトiPS細胞からヒト始原生殖細胞を効率よく誘導する方法の開発に成功しました。

ヒトのiPS細胞は生殖細胞への誘導は難しいと考えられてきました。

しかし、研究グループは、ヒトiPS細胞を特定のサイトカイン等で処理することにより、さらにそれらをマウス始原生殖細胞の誘導と同様の方法で誘導することで、ヒトの始原生殖細胞とよく似た遺伝子発現を示すヒト始原生殖細胞様細胞が、効率よく誘導されることを証明しました。

また、研究グループは、この方法を用いて、ヒト始原生殖細胞の形成にBLIMP1 が重要な役割を果たすこと、ヒトとマウスの生殖細胞形成機構に様々な違いが存在することを証明しました。

この研究により、ヒト生殖細胞発生メカニズム解明の基盤が形成され、これまで非常に困難であったヒト生殖細胞の発生機構の解明が大きく前進すると期待されます。

ヒト始原生殖細胞からヒト精子やヒト卵子の誘導が可能となれば、ヒトの遺伝情報継承機構の解明が進むのみならず、不妊症や遺伝病の発症機序解明に役立つと期待されますね。


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