はやとちり
ヒトの卵子の染色体数は23本ですが、加齢に伴って染色体の異常が増え、
40歳を超える妊婦では30%以上との推計もあるそうです
このように、加齢で卵子が「老化」すると遺伝情報を持つ染色体が以上に増えやすくなります
その仕組みを理化学研究所多細胞システム形成研究センターなどのグループが
マウスとヒトの細胞実験で解明しました
成果は英オンライン科学誌ネイチャーコミュニケーションズに掲載されました
グループは、出産できる上限とされる生後12ヶ月を超えた生後16ヶ月のマウスを使い、
卵子の元になる卵母細胞が分裂して卵子に染色体を分配する様子を
世界で始めて生きたまま顕微鏡で観察しました
染色体分配の際は、動原体というくびれの部分を微小管が引っ張って分離させるが、
卵母細胞が老化していると通常よりも早く引っ張られ、異常な分配が増えたのだそうです
図↓
https://www.kobe-np.co.jp/news/iryou/201507/p1_0008170909.shtml
不妊治療を受けていた患者の不要な卵母細胞も観察し、
ヒトでも同様の染色体数の異常を確認したそうです
加齢に伴い染色体を接着させているコヒーシンというタンパク質が減り、
分裂が早まることが一因と推測されるそうです
染色体数の異常は、流産やダウン症の原因とされています
染色体の早期分離を抑える方法や、コヒーシンの量で流産などのリスクが診断できるか
今後の研究に期待ですねっ
コメント