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2015年9月 8日 (火)

黄体血流量か?黄体サイズか?

taurus先日、臨床獣医師を対象としたエコー研修が音更の十勝牧場で開催されたので、参加して参りました。


講師にニューリプロ牛群管理サービスの畳先生を迎え、現場で使えるエコー技術の講義をを行って頂きました。

講義の中で、畳先生が紹介してくださった文献の中で、興味深い文献があったので、ここで紹介させてください。


一般的に、主席卵胞が大きいほど排卵後の形成される黄体サイズは大きくなり、その後の受胎率は上昇すると言われています。
我々ET研究所は、移植時の黄体サイズが13~15mm以上あれば機能性黄体とみなし、20mmであろうと30mmであろうと黄体サイズによって受胎率は変わらないという見解の下、移植を行っています。

今回の論文は、黄体機能を反映しているプロジェステロン値(以下P4値)は、黄体サイズよりも黄体血流量に依存している、という内容なのです。発情周期中のP4濃度はその後の受胎率にも大きく影響を与えます。

題「Luteal blood flow is a more appropriate indicator for luteal function during the bovine estrous cycle than luteal size
Herzog K et al, Theriogenology. 2010 Mar 15; 73(5):691-7
目的:発情周期の牛の黄体血流量をカラ―ドップラーで測定し、その信憑性を評価した。

方法:発情周期中の血中P4値の測定、黄体サイズの測定、カラードップラーによる黄体血流量の測定を行った。

結果:黄体サイズよりも、黄体血流量の方が血中P4値と正の相関があり、カラ―ドップラーでの黄体血流量測定は有用である。

といった感じです。カラードップラー機能付きのエコーは普通のホ○ダのエコーよりも2倍以上の値段がしますが、卵巣内の機能性or退行性を見分けれるだけでも臨床現場の可能性はかなり広がると思いました。

小動物分野でのエコー診断は人間並みの技術の進歩が見られますが、大動物でのエコー診断技術の進歩はまだまだです。(事実、産業動物として牛を見た場合、そこまでする必要が無いというのが現実なのでしょう)。

ということで、大動物の分野にも、ララードップラ―をどんどん導入していきましょう。
もう、欲しいです。カラ―ドップラー
高いです。カラ―ドップラー。

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