ET研究所よりお知らせ
今年も全農ET研究所の受精卵をご利用頂きありがとうございます。
ET研究所より皆様に大切なお知らせがございます。
さて、本年度の年末年始につきましては、まことに勝手ではございますが下記のとおり休業させていただきますので、高配賜りますようお知らせ申し上げます。
年末年始休業日
平成28年12月29日から
平成29年1月3日まで
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今年も全農ET研究所の受精卵をご利用頂きありがとうございます。
ET研究所より皆様に大切なお知らせがございます。
さて、本年度の年末年始につきましては、まことに勝手ではございますが下記のとおり休業させていただきますので、高配賜りますようお知らせ申し上げます。
年末年始休業日
平成28年12月29日から
平成29年1月3日まで
みなさん、クリスマスはいかがお過ごしだったでしょうか
こちらET研本場は、雪国の現実を突きつけられたクリスマスとなりました
九州方面から出向で来ている方は『ホワイトクリスマス~』と言って、はしゃいでましたが、ほんの一時の迷いだったとすぐに気づいたようです
22日(木)夜はなんとか帰宅しましたが(1名、駐車場から車を出せなくなり、事務所で一夜を明かしました。。。)、翌朝、玄関を開けたらこの有様
雪かきしては積もり、雪かきしては屋根からの落雪で埋まり、3連休はほぼ毎日雪かきでした。
さすがに喜んで庭を駆け回る犬もいないのではないでしょうか
私はコタツで丸くなりたいです
サンタさん、雪のクリスマスプレゼントはもうお腹イッパイです
クリスマスプレゼントは受精卵が良かったです
さて、明日は年内最後の採卵です。1年間の受精卵を作り出してくれた牛への感謝しながら、もう1日ガンバってもらいましょう
先日神奈川での採卵に検卵要員として参加させていただきました
2016年の私の外部採卵への参加はこれが最後になります
神奈川は採卵成績が毎回良いので、今年を気持ち良く締めくくれるように気合を入れて受精卵、探しまくってきまーす
今回は2日間で17頭の採卵を行い、採取した受精卵は凍結の他に新鮮胚として52個移植を行いました
地域の獣医さんに受精卵を移植していただいたり、ET研職員が持ち出して移植を行ったりしました
今回も色々な方々にご協力いただきました
ありがとうございました
おかげさまで1頭から平均して12~13個の受精卵を採取することができました
なかなかの成績です
そして今回も私たちの取り組みを取材をしていただきました
外部での採卵事業や繁殖義塾での採卵など今年は多くのメディアに取り上げていただきました
なんだかET研が大躍進したように感じた1年でございます
と、同時に多くの方々に支えられたと感じた1年でもありました
来年も出来る限りの力を尽くして頑張っていきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします
神奈川での採卵を終えて帰る途中に念願だった富士山を拝むことができました
年の瀬に縁起物を見ることが出来ました
なんだか来年もいいことが起きそうな予感です
2016年もあと1週間を切りましたね
それではみなさん良いお年を
東日本分場より
先日,ET研究所の新たな分場である「繁殖義塾」の紹介をさせていただきました
(12月9日ブログ記事「繁殖義塾」より)
そして今週,ついに繁殖義塾での採卵を開始いたしました
豊頃,池田,札内,幕別の4農協にご協力いただき,
2日間で和牛25頭の採卵を行いました
繁殖義塾ではこの日のために施設(もともとは小学校でした)の改装を進め,
ET研究所が誇る超熟練獣医師3名をはじめとし,多くの移植師,検卵者,
採卵補助者による総力戦となった今回の採卵の様子をお伝えします
準備完了!!
嵐の前の静けさです
いよいよウシが搬入されました!
気合がみなぎってます
回収した受精卵のうち121卵は,即日十勝管内の繁殖農家に届けられ,
ET研究所の技術者が移植を行いました
集約採卵だけでなく,この一斉移植もまた,ET研究所が進める重要な
プロジェクトの一つです
多くのメディアにも取りあげていただきました
十勝毎日新聞記事
(12月21日)より
採卵および移植を行うためには,何週間も前からホルモン剤を使用した
同期化をはじめとし,入念な準備を行う必要があります
今回の採卵・移植にご協力いただいた生産者の皆様,そして農協職員の皆様,
本当にありがとうございました
繁殖義塾にて行う採卵では,回収した受精卵をET研究所で買い上げるため,
受精卵不足を解消するだけでなく,繁殖農家の皆様の所得向上につながります
今回行われた繁殖義塾での採卵は,日本の畜産生産の未来を大きく動かす,
重要な一歩となったと確信しております
今後もET研究所の進化を見守っていてください
もうすぐ年末年始で採卵はしばらくお休みのため
いまのうちに受精卵を取り貯めしています。
毎日かなりの頭数を採卵しております
実験室でもしばらくの間実験できないため、いまのうちに計画的に実験しています。
受精卵の保存方法を検討する実験では
受精卵の細胞数が多い → 保存が上手くいっている
と考えられるため実験は成功~なのですが・・・・
細胞を青く染めて1つひとつを数えやすくします。
じゃーじゃーん
顕微鏡下でカウントするとどこまで数えたのか分からなくなるため、写真を印刷しチャックを入れながら数えていきます。
こんなにも細胞数が多いと数えるのが大変です。
上の受精卵たちは300細胞くらいありました!
ET研究所では,体内受精卵だけでなく,体外受精卵(IVF卵)も生産・販売しております
IVF卵は主に食肉処理場(ウシを解体するところ)で採取した卵巣から
卵子を吸引し,およそ一週間かけて大切に培養しています
そんな我々の重要な仕事の一つに,培地づくりがあります
IVF卵の生産には成熟培養・体外受精・発生培養という3つの過程があり,
それぞれにおいて最適な培地を用いています
卵巣の採取は週に複数回行い,さらに卵子の数や実験などにより様々な
培地を使い分けるため,どの培地をどれくらい用意すべきか,
頭がごちゃごちゃになることもしばしば
今日もたくさん作りました
愛情と期待を込めて作った培地の中で,今日も受精卵がすくすくと育つことを
願っています
高育種価牛「ちょろまつ79」と「ひさみ」の凍結受精卵を販売します。
詳細は下記の広告をご覧ください
金太郎3は増体と脂肪交雑に優れた種雄牛です!
「ちょろまつ79」号との掛け合わせで生まれる産子には期待が持てます
すでにご存じの方もいるかと思いますが,農家採卵と新ETの拠点および
繁殖技術研修生の教育の場として,「繁殖義塾」という名の新たな分場が
北海道士幌町に誕生いたしました
ET研究所の職員の一部はすでにこちらの分場に異動し,業務を開始しています
この新たな分場,繁殖義塾ですが,なんと昨年閉校になった小学校をお借りしています
そのため,あらゆる場所に小学校の面影が残っています
事務所はもとも職員室だったところ
繁殖技術研修生への講義や会議は,子供たちの教室だった場所で,
黒板を使って行います
そして,繁殖義塾ではもちろん採卵も行います
体育館を採卵場に改装しました
体育館のステージをバックに採卵するなんて,一体どんな気分なんでしょう
この繁殖義塾の始動が,日本の畜産生産基盤の発展や次世代を担う
人材育成のための大いなる一歩となるよう,ET研職員一同力を尽くしていきます
どうぞこれからもよろしくお願いいたします
ET研で飼養されている供卵牛たちは市場で購入されたり、ET研の受精卵から生まれた子牛が買い戻されET研にやってきます。
導入時には管理のために耳標と鼻環をつけたり、ワクチン接種をおこないます。
作業風景がこちら
今回導入された牛ちゃん
まだあどけない顔をしています。かわいい
ここから供卵牛としてデビューするには
妊娠→近隣農家で分娩→分娩戻し(ET研に戻ってくる)を経るため一年以上はかかるのです。
今回の導入には高育種価牛の産子が含まれており期待大!
供卵牛として戻ってくる日を楽しみにお待ちください
おまけ
今年は雪が降るのが早く、もうすっかり根雪になりました
上士幌市街からET研まで来る道には危険がいっぱいです。
ご注意ください~
12月10日にスウェーデンでノーベル賞の授賞式が行われます
みなさんは今年の日本の受賞者をご存知でしょうか?
今年は、東京工業大学栄誉教授の大隅良典さんがノーベル医学生理学賞を受賞されました
大隅さんは「オートファジー(自食作用)」という現象の研究に取り組み、その仕組みを明らかにした人物です
簡単に説明しますと、オートファジーとは自分の中のいらなくなったタンパク質を分解して新たなタンパク質の材料にしたりする現象のことで、タンパク質のリサイクル機構とも言われております
あらゆる生物(細菌から植物、昆虫、魚、人間などなど)に共通するシステムで、「生命現象の根源」といえるシステムです
この営みによって生命は維持されており、オートファジーが働かなくなると生物は死んでしまいます
体内でリサイクルをしているなんて、生物は実は倹約家なんですね
そしてこのオートファジー現象、受精卵でも起こっているのです
マウス、ゼブラフィッシュ受精卵でオートファジー活性を可視化したのがコチラ↓
青い方がオートファジーの働き具合(活性)が低く、赤い方が高いことを示しています(↑写真の下の色彩表参照)
マウス受精卵では発育が進むにしたがって活性が高くなっているのが分かります
このようにオートファジーの働き具合を簡単に測る方法は近年、東京大学の研究チームによって米科学誌「Molecular Cell」電子版に発表されました
http://www.m.u-tokyo.ac.jp/news/admin/release_20161107.pdf
オートファジーが起こらないようにしたマウス卵を受精させると、受精後にオートファジーによるタンパク質分解が起こらず、結果として着床に至る前に発生が止まり、死んでしまいました
このような受精卵は新しいタンパク質の合成量が減少していたため、栄養不足状態であったと推察されております
受精卵の発育にもオートファジーは関与していることが明らかとなりました
すごいぞオートファジーすごいです、大隅教授
ウシにおいても早期胚死滅にオートファジーが関連しているケースがあるかもしれませんね