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2021年6月18日 (金)

AI後の黄体期初期にP4を投与する効果

今回は、高泌乳牛において人工授精(AI)後に
プロジェステロン(P4)を投与する効果についての論文を紹介します。

Progesterone supplementation in the early luteal phase after artificial
insemination improves conception rates in high-producing dairy cows

本研究はスペインのホルスタイン農場で行われました。
AI後3日目の牛群を、コントロール群(CON)・
AI後3日目にP4投与した群(P4-D3)・AI後15日目にP4を投与した群(P4-D15)
の3つに分けました。
P4の投与は、PRID(P4を1.55g含むもの)を3日間挿入することで行いました。
AI後5日目と17日目に採血し、血中のP4濃度を計測しました。
また、妊娠鑑定は、AI後28-34日と58-64日の間に行いました。

結果として、妊娠率はCON群で27.9%、P4-D15群で35.2%、P4-D3で40.4%
となり、P4-D3群で有意に妊娠率は高くなりました。
しかし、各群のP4濃度に差はありませんでした。
また、各群の非妊娠牛では、その後の発情回帰や、AIの間隔などに
影響はありませんでした。
妊娠牛では、P4-D15群では、双子妊娠の相対リスクが
他群と比べて2.5倍高くなりました。

AI後の黄体期初期にP4濃度を保つことで、妊娠率のUPが見込めそうです!

AM

コメント

深読みすると興味深いですね。
特にD15のリアクションは意外と2排卵は起きていて、胚の選抜が起きているが、P4でそれを回避できることを示しているのだろうと思います。
3日間のPRID処置でそれが可能であると言うことは、あまり持続しないルテウムデポー注射でも同じ効果が期待できると言うことを示しているのかも知れません。
一時的なP4暴露でもそれによって起きる生殖器もしくは胚の変化が生存率を向上させているのではないかと思います。
ワンショットなんて意味ないなどとイメージで処置手段を排除していくと、拾えるものも拾えなくなるなと改めて考えさせられました。

いつもコメントありがとうございます!
ルテウムデポーによるP4の暴露によっても同じような効果は原理的には見込めそうですよね。PRIDですと、黄体ホルモンとしてP4しか入っていませんが、ルテウムデポーの方では、持続性の黄体ホルモンも含まれているようですので、即効性・持続性のどちらが良いのか試してみる価値はありそうです!
妊娠率は生産者の方の利益にダイレクトに響くところですので、少しでも向上させることができたら嬉しいですね!

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