平成27年度採卵
本日、3月30日をもって平成27年度の採卵は終了いたしました!
平成27年度に
ET研究所の牛から生産されたAランク胚の総数は20129個でした。
職員のみなさまお疲れさまでした。
一年間働いた牛たちもお疲れ様でした。
金曜日からは、平成28年度が始まります。
新しい職員も入るので心機一転!
職員一同がんばっていきたいと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。
本日、3月30日をもって平成27年度の採卵は終了いたしました!
平成27年度に
ET研究所の牛から生産されたAランク胚の総数は20129個でした。
職員のみなさまお疲れさまでした。
一年間働いた牛たちもお疲れ様でした。
金曜日からは、平成28年度が始まります。
新しい職員も入るので心機一転!
職員一同がんばっていきたいと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。
昨日、テレビ北海道の「和風総本家」という番組の中で、帯広畜産大学の分娩シミュレーターが紹介されていました
この分娩シュミレーターは、牛と馬の模型を使って分娩時の動きや難産への適切な対処法を学ぶために導入されたもので、
このような産業動物の模型を用いた授業は国内の大学で初めてだそうです
少し前に北海道新聞にも載ってましたー
私が学生の頃は、難産の対処法は教科書の図を見ながらイメージするくらいで、実際の難産症例に遭遇してもどうしたらよいのか
わからない、といった感じでした。
このシミュレーターは、中にいる胎子の模型を動かして難産の状態を模擬的に作り出し、胎子の状態を探りながら整復する
練習ができるとのこと
ちなみに番組によると、お値段約360万円だそうです
そんなに遠くない昔に卒業した私でさえ、産業動物教育のレベルはここまで上がったのか、と驚きを隠せません。
もう一度大学で実習を受けなおしたーい
ちなみに私は、この分娩シミュレーターをドイツでも見たことがあるのですが、ドイツでは胎子の模型ではなく、本物のウシ胎子を
使用していました
さらに難産整復だけでなく、切胎(どうしても生きた状態で娩出困難な場合に母体を助けるために胎子を切ること)も行うという
徹底っぷり…
もちろん生きた胎子ではなく、事故死したものを冷凍保存して使用していましたよ!
こんなに充実した教育を受けた学生たちがやがて獣医師となり、畜産業界に新しい風を吹かせる日をお待ちください
先日ついに親知らずを抜きました。
親知らずとは20歳ごろに生えてくる第三臼歯のことです。
いわゆる親知らずは他の動物にはないそうですよー!
なんとも羨ましい。
草だけ食べてる牛には虫歯もないと思いがちですが、
虫歯になる牛もいます。
見た時は衝撃的でした
歯は大切に!
今月いっぱいで退職される職員の送別会として、女子会を行いました
ET研究所はかつて男性だらけの職場だったそうですが、近年急激に女性が増え始め、現在は職員の半数近くが女性になりました
女子みんなでかんぱーい
ひたすら飲んで食べてバカ話で盛り上がり、二次会のカラオケが終わるころには日付が変わっておりました
年齢や立場など様々な私たちですが、やはり女子会は盛り上がりが違いますね
お世話になった方を見送るのはさみしいですが、おかげでとても楽しい時間を過ごすことができました
第二弾も乞うご期待
ウシ受精卵の大きさは約100マイクロメートル(0.1mm)
肉眼では光の加減があえばちいさな点としてみることが出来ます。
dish上の培養液に受精卵がいるのですが、見えているでしょうか?
ほんと小さい。
デジカメを買い換えたため、
顕微鏡モードという機能の能力が知りたくて、ためしに受精卵を撮影してみました。
すごい!受精卵がうつりました。
この写真では10個の胚盤胞が見えています。おおよその発育段階も分かります。
カメラの機能がここまですごいとは知りませんでした。
現場での頼もしいツールとして使える日が来るかも!?
先日Nature誌に発表された研究によると、受精して1時間後の胚の弾力性が、成育可能かどうか、健康かどうかの目安になることが分かったそうです
しかも従来の胚盤胞の細胞の数を計る方法より正確ということで、不妊治療における画期的な進歩につながるかもしれないとのことです
そこで研究チームは小さなピペットを使って受精して1時間後のマウス受精卵に圧力を加えてみたそうです
↑こんな感じの細~いピペットを使用したのですかね?
ちなみにこのようなピペットは、専用の機械をつかって手作りしたりも出来ますし、既製品もあります
ピペットの「押し」に対して「跳ね返し」の力が強かった受精卵はその後、胚盤胞期において奇形となる率が低かったとのことです
このデータを使って、研究者たちはコンピューターモデルを製作しました
胚盤胞がちゃんと対称に形成され、合併症の無い出産に至るかどうかをこのモデルは90%の正確さで予測することができたそうです
マウスにおいて、押し返しの力が強い卵から出来た受精卵を雌のマウスに移植したところ、通常の生児出生が達成される確率が従来の体外受精の方法よりも50%高かったそうです
そして人間の受精卵を使って同様に弾力性を測ったところ、なんと90%の正確さで健康な胚盤胞の形成を予測することができたそうです
なぜここまで高い相関関係があるのかについてはまだ明らかになっておりません
それにしても弾力性とは・・・盲点でした
ウシの受精卵でも弾力性は重要なのか気になりますね
近年,「染色体検査」という言葉を耳にする機会は多いと思います
染色体検査とは,文字通り染色体の異常の有無を調べるための検査方法で,ヒトでは先天性疾患の検査や出生前診断にも
用いられています。
染色体異常には,染色体の構造異常の他に,異数体と呼ばれる染色体の不足や過剰などの数的異常があります。
特に重度の数的異常である三倍体や四倍体では,すべての染色体の数が三倍もしくは四倍になり,通常は流産します
ヒト医療においては徐々に普及しつつある染色体検査ですが,実はウシでも重要なんです
そしてこれがウシの染色体
ウシの染色体数は2n=60ですが,ちゃんと60本の染色体がありました
どうやら私が調べた胚は異数体ではないようです
この馬の蹄のような形をした物体の中に生物の遺伝情報のすべてが含まれていると思うと不思議です
いつか自分の染色体も見てみたーい
秋ごろから研究業務の合間に直検練習をかさね、近頃ようやく採卵デビューいたしました。
大先輩方の採卵が終わりそうな状態を代わってもらうことから初め、黄体数が少ないときにはバルーンカテーテルも設置し、採卵しています。
(自分ひとりで一頭を初めから洗ってないので、デビューとは言いがたいかも。。。)
以前は還流液がなくなっていても必死に洗っていたのですが、(しばらくたってから無くなっていることに気がつく)
最近無くなる寸前に気がつく余裕が生まれました。
一人前になることを目指し精進したいと思います。
横浜市立大学の研究チームは2011年に気相液相境界部培養法という方法によって、体外でマウス精子形成に世界で初めて成功しました
しかし、この精子形成方法は、生体内よりも効率が悪く、2ヶ月ほどで消失してしまいました
原因は培養組織が栄養不足になることで、生体内を忠実に再現されていないことが課題とされました
そこで、半導体製造技術を応用したマイクロ流体システムというものを用いて生体内での物質供給を擬似的に再現し、この装置を用いて生後2日以内の新生仔マウスの精巣を培養したところ、精子形成を確認し、6ヶ月以上にわたり精子産生が認められたそうです
さらに産生された精子を用いて、顕微授精したところ正常な産仔も得ることに成功し、精巣では培養4ヶ月目で男性ホルモン産生能も維持されていたそうです
半年以上の長期にわたり、組織の構造と機能を体外で維持できたという初めての研究成果だそうです
私達は、体外受精で受精卵を産生したりしておりますが、体内の環境にかなうものはないと日々痛感しております
このように体内の環境を再現できるものが開発されたら、体外での受精卵作りも劇的に良くなるのでしょうね
先日,真っ白な雪の中でひときわ輝く美しい牛がトラックにのせられるところに遭遇しました
未経産とは思えない立派な体つき,きれいに洗われ刈り整えられた美しい毛並み,まさに威風堂々と言った感じです
実はこの牛,昨日行われた十勝の優牝セールに出品されるところでした。
やっぱり優牝セールに出るようなエリート牛はオーラが違うっ
なんと最高額で落札されたとのことですので,彼女の美しさに魅了されたのは私だけではないようです。
ちなみに,このスーパー美しい毛刈りを行ったのは,ET研究所が誇る若手エースのM君です
まさに匠の技ですねぇ
ET研究所には,採卵のためにホルスタインが持ち込まれることがしばしばあるのですが,これらのウシは超良血統だったり
チャンピオン牛だったりすることが多いです
もともとホルスは和牛よりもかなり大きいのですが,持ち込みのエリート様たちはさらに立派な体格をしているので,和牛の供卵牛と
比べると,同じ牛とは思えないくらいサイズが違います。
和牛仕様に作られた枠場に半分くらいしか入らないことも
人間と同様,いやそれ以上に牛も厳しい競争社会の中で勝ち残るために進化しているんですねぇ
私は体格ではエリートになれる見込みはないので,せめてたくさん働いて,世の中のお役に立ちたいと思います