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2016年6月

2016年6月 7日 (火)

和牛の双子生産① ~素牛不足の解消を~

今はET研究所に所属している私ですが、今年の3月までは同じ全農内のエサの研究所に所属しており、牛の飼養管理や飼料の開発に関する研究をしていました。

その中でも、双子生産の研究を継続して行っておりました。

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双子は難産や流死産の発生が問題になるだけでなく、場合によっては親牛への影響も出ることがあり、簡単な技術ではありません。

そこで、今回から(長くなりそうなので…)数回に分けて、試験の内容を紹介させていただこうと思います。

実際にやっているけどなかなかうまくいかない、または、興味はあるけど手が出せない、といった方々にとっての解決策が、記事の中に含まれていれば幸いです。

※なお、この双子生産の内容は『2014年全農畜産シンポジウム』で発表、『ちくさんクラブ90号』で掲載しております。

 

まず、和牛の双子生産を取り組んだきっかけですが、和牛素牛の頭数が減少し、価格が高騰の一途をたどる中で、繁殖農家で双子生産が可能になれば和牛素牛の頭数が増え、価格も安定させられないだろうか、と考えたのが始まりでした。

 ※素牛取引価格は農畜産業振興機構・肉用子牛取引情報を、和牛繁殖農家戸数は農林水産省・畜産統計を、それぞれ抜粋

通常のAIでも双子発生率が高いホルスタイン(ホルスタイン5~10%、和牛1%未満)では双子分娩の際、

・妊娠期間の短縮により妊娠末期の栄養管理が適切に行なわれない

・周産期疾病増加

・乳量低下

・子牛の生時体重の低下

・難産

などの問題が発生することが多いです。

和牛においては例数も少なく不明確な点が多いですが、ホルスタインのように乳腺の発達や泌乳にエネルギー使われることもないので、成績が安定するのではないかと予想しました。

そこで私が行った研究では、和牛を供試し、ET時に受精卵を2卵移植して人為的に双子受胎牛を作り出し、分娩前の栄養給与水準が分娩成績に及ぼす影響を中心に調査し、双子生産技術の確立を目指しました。

 

次回から、試験の結果を紹介させていただきます。

なお、次回は2つの受精卵を移植する際の移植方法と受胎成績の結果をご紹介します。

2016年6月 6日 (月)

助っ人

先日、本州での外部採卵に初めて助っ人として参加させていただきましたrun

その日は岩手~秋田で4日間の採卵の旅でしたdash

岩手での採卵はET研北日本分場で行いましたが、実は私は初めての訪問だったのですbleah

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とても景色が良いところにあるんですねhappy02

この日は天気が良くて岩手山もバッチリでしたfuji

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初めて見ましたが、ものすごくキレイな山なんですね~shine

この日は天気も良く、採卵成績もかなり良かったので(4日間ずっと良かったのです)ホッと一安心でしたcatface

1頭から凍結可能胚が10~20個なんてバンバン出ておりましたscissors

ちなみに最高は凍結可能胚が40個以上取れた牛もいましたよtaurusビックリですねsign03

帰りは秋田の大曲駅から新幹線で帰りましたnote

ずっと北海道に住んでいた私にとって新幹線なんて何回かしか乗ったことないですよ~coldsweats02

大曲は日本三大花火大会の1つが開催されているようで、駅前に花火玉のオブジェが置かれていましたbomb

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新幹線「こまち」に乗りましたが、やっぱりこの独特な流線型なのですねbullettrain

秋田こまちの「こまち」ってことですよねvirgo

確かにボディーがピンク色でかわいかったです~heart04

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また外部採卵に参加する機会があれば、頑張りたいと思いますhappy01

2016年6月 3日 (金)

ET研究所を支える人たち

  

皆様ご存知のことと思いますが,ET研究所の使命は「受精卵を生産・供給すること」ですtaurus

 

そのために,過剰排卵処置をしたウシから受精卵を回収する採卵作業は,まさにET研にとって花形の仕事ですsmile

10頭だての枠場にウシを並べ,獣医師全員で一斉に子宮還流をする様子を初めて見たときの興奮と感動は,

自分で採卵をするようになった今でもはっきりと覚えていますconfident

 

が,しかしsign03この採卵作業はもちろん獣医師だけの仕事ではありませんshine

人工授精師,移植師,検卵技術者,事務作業者など,本当に多くの人々が採卵作業を支えるために日々働いております。

その中でも特に私が感謝したいのは,採卵に必要な道具や試薬を用意してくれている職員の方々です。

 

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この写真は過排卵処置のためのFSHを用意している様子ですeye

供卵牛には朝夕2回x3日間のFSH投与をするため,年間2万本近くのFSH注射をすることに…。

そしてその薬液はすべて,2,3人の職員の方が1本ずつ注射器に吸ってくださっていますcoldsweats01

さらに尾椎麻酔やPGなど様々な薬を合わせたら,一体どれだけの本数を吸うことになるのやら…shock

 

 

Img_2816続いてこちらは受精卵を凍結するためのケーンを用意しているところです。

これまた一本ずつ手作業で組み立て作業を行いますcoldsweats02

 

その他にも,還流液を用意したり,器具を洗浄・滅菌したりと,本当に大変な作業が多いと思います。

このような職員の方々に支えられ,ET研究所は受精卵を作り続けることができるのですねconfident

 

いつも本当にありがとうございますheart04

2016年6月 1日 (水)

さんかいルール

業界には独特な決まりが存在しますよね!?

受精卵業界では・・・・
卵子・受精卵の洗いは3回!というルールのようなものがあります。

体外受精を行う場合、卵子を体外受精前に育てる培地から体外受精を行う培地に移動させなど
”違う培地に移動させる”という手順があります。
その際には新しく移動させる先の培地で3回洗います。

この洗う作業は手早く終わらせて、培養皿はすばやくインキュベーターに戻しますconfident

ET研究所では洗い用のdishはこんな感じです。大量の培養液できれいに洗っています。

Dish