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2015年5月

2015年5月15日 (金)

トウモロコシの長い旅

 

普段私たちがウシに与えている飼料がどのようにして作られるのか、

知っていますか?

 

先日、本所の研修に参加して、飼料原料の購入から製品化までの過程について学んできました。

まず、飼料の主な原料であるトウモロコシは、ほとんどがアメリカから

輸入されています。

北海道にいると、自家製デントコーンの使用が当たり前のように感じますが、

実は日本はトウモロコシの輸入量が世界一なんですね。eye

アメリカ中西部のコーンベルトと呼ばれる地域で作られたトウモロコシは、

巨大ないかだに乗せられてミシシッピ川を下り、河口のニューオリンズで

輸送船に積み込まれた後、パナマ運河を通って日本へとやってきます。

 

日本に到着したトウモロコシは病原害虫などの検疫を受けた後、

港に建設されたサイロに貯蔵され、さらに併設の飼料工場で配合飼料へと

加工されます。

私は今回茨城県の鹿島港を見学してきたのですが、

海沿いに巨大なサイロと輸送船が並ぶ姿に圧倒されました。

乗せていただいた船には、なんと1万トンものトウモロコシが積まれて

いるとのこと!

一体ウシにとって何十年分の食料になるのでしょうか…taurus

 

ウシたちには、長い長い旅をして作られた飼料をたくさん食べて、

元気に過ごしてもらいたいものですねsmile

2015年5月14日 (木)

Day12での副黄体誘起

最近読んだ論文を簡単に紹介します。

題:排卵後12日目における副黄体誘起は高泌乳牛において黄体退行を遅延させうる

原題: The Induction of a Secondary Corpus Luteum on Day 12 Post-Ovulation can Delay the Time of Luteolysis in High-Producing Holstein Cows

ジャーナル:Reproduction in Domestic Animals 49, 920–925 (2014)

著者:Dizier ら (フランス)

緒言:

・高泌乳牛では黄体が早期に退行することが多い

・その対処法として、AI後12日目にプロジェステロン(P4)徐放剤を挿入することで、早期胚死滅が防げたという報告もある一方、同様の手法で上手くいかなかったという報告もある。

・発情後Day5-7 日でhCGやGnRH投与で副黄体を誘起する方法もあるが、その場合形成された黄体は、元々あった黄体の退行に伴い退行することが見られる。

・より遅い時期に副黄体を誘起するために、排卵後12日目にhCGを投与し、副黄体の形成とP4産生について調査を行った。

結果

・hCGを投与した27頭のうち、20頭がhCGに反応、排卵し、副黄体が形成された。

・副黄体が形成された群は、形成されなかった群に対し、胚の着床期にあたる排卵後Day14-16における血中P4濃度が高くなった。

コメント

 本報においては、受胎率についての検証はなされていませんが、過去には受精後11-14日でGnRH類縁体を投与することにより受胎率の向上が見られた報告もあるようですeye

 

 

2015年5月13日 (水)

放牧シーズン!

先週あたりからナイタイ高原でも放牧はじまりました!


牧草のなかでのんびりしている牛たちを見ると気持ちがいいもんです。lovely

が!impact放牧には危険もありますcoldsweats02

ピロプラズマ病というダニが媒介する病気や、有毒な植物、落ちている金属など。

意外にもわたしたちの大好きな山菜のわらびは牛には有毒なんです。danger

牛が食べると急性ワラビ中毒症として白血球や血小板の減少や出血などの骨髄障害、あるいは慢性血尿症が発生し、膀胱に腫瘍ができる場合があります。

今時期、北海道ではわらびがシーズン。牛たち食べてないかな・・・と心配しております。
あく抜きしないと美味しくないよ!


ちなみに、放牧期間が長い牛は食べなくなるそうです。

2015年5月11日 (月)

実用化なるか?

様々な細胞や組織に変化する能力を持つヒトの胚性幹細胞(ES細胞)や

人工多能性幹細胞(iPS細胞)を使用して、

傷ついた体の組織を修復する治療法の研究が行われておりますが、

やはりヒトの臓器を体外で作るのは難しいとされていますwobbly

しかし、英科学雑誌nature電子版にヒトのES細胞やiPS細胞に、

マウス受精卵と混じり合って変化、増殖する能力を持たせることに

近畿大農学部の研究チームが成功したと発表されましたflair

これまでヒトのES細胞やiPS細胞は、マウス受精卵に移植しても

増殖や分化はしないとされていましたが、

「Wnt抑制剤」という化合物を加えるなどの新たな方法でヒトのES細胞を培養し、

着床後のマウス受精卵に注入すると下半身に成長する部位に定着し、

神経や筋肉などの元となる細胞に分化したそうですcoldsweats02

iPS細胞も同様に増殖がみられたそうですeye

この研究は将来、ブタなどの動物の体内で人間の臓器を作り、

臓器移植に使う研究に応用できる可能性がありますねpig

国内では現在、倫理上の問題からヒトの細胞を導入して

動物の子を作ることは禁じられていますban

すぐに実用化に結びつくものではないですが、

ヒトの発生の仕組み解明にも期待がされる研究ですconfident

2015年5月 8日 (金)

誰の子?

今日の作業でみた双子の子牛ですtaurustaurus

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ホルスタインぽいけど模様がちょっと変かな?
お父さんとお母さんの血統を聞いてびっくり。

さてその血統は何でしょう?
答えはコメントを参照してみてくださいbleah

2015年5月 7日 (木)

日高を走る

ゴールデンウィークを利用して、住まいのある北十勝から南十勝の広尾町を抜け、海岸沿いを通って襟裳岬に立ち寄った後、そのまま日高地方までドライブしてきましたkey

草地に牛が放されている光景は十勝でもよく見受けられるのですが、日高地方はサラブレットの産地であり、だだっ広い草地に馬が贅沢に放されておりました。

一方で、時折牛、特に肉用牛の姿を見かけることもありました。

日高地方におけるサラブレットの飼養頭数は全道の実に80%を占めるそうですが、近年では軽種馬経営からの複合・転換により、肉用牛の使用等数も増加しているそうです(ひだかの農業2013:北海道日高振興局産業振興部農務課)

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↑牛のバックにサラブレットが見えます。