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研究 Feed

2020年8月15日 (土)

お尻に目を書くと、クマに襲われない?

ヤホーで話題です

牛のお尻に目を書くとライオンに襲われない

ボツワナで行われた実験なんですが、

牛のお尻に「目」「×」「何も書かない」

の3グループに分けたところ「目」を書いた牛がライオンに襲われなかったそうです

4年間の実験!

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(写真はcommunications biologyからお借りしてます)

なんか、象の目を意識してるんでしょうかね?

尻尾もあいまって象に見えないこともない

しかし、アフリカでは牛は非常に高価な動物なので

経済効果は大きいでしょうね!

なんか、昆虫でも「目」に見える柄で鳥から食べられなくなったり、

車もテールランプが「目」に見えるのは追突される確率が低いとかなんとか、、

こちらの信ぴょう性はわかりませんが、、、

今回のご発表ですが、昔紹介した

インパクト特大!

以来のびっくりでした

まぁ、Communications Biologyって雑誌、聞いたことないな~(笑)

ほんまかいなー

と思って調べたら

Nature姉妹紙でした

まだ創刊して間もないらしく、

インパクトファクターはついてませんが、

10~12.5と予想が出ています!

10超えたら異次元です

勉強不足で失礼いたしました

我々もいつか投稿してみたいです

北海道でもクマよけになるんでしょうか?

雄の牧牛が委縮してしまいそうですね

論文はココ

詳細を知りたい方は↑で確認してください

2020年7月27日 (月)

牛の冬眠も可能?

筑波大と理研が、

「冬眠様状態を誘導する新規神経回路を発見」

したそうです

A discrete neuronal circuit induces a hibernation-like state in rodents

Nature, 583, pages109–114(2020)

に掲載されているので詳細は論文を確認してください

簡単にまとめると

マウスの脳に存在する神経細胞の一部を刺激すると、

体温・代謝が数日間にわたって著しく低下して

「冬眠様状態」

を誘導できることが発見されました

研究グループは、この神経細胞群をQ神経と命名

そしてマウスの10倍大きいラットのQ神経を興奮させることでも同じ現象が見られました

本研究によって、哺乳類に広く保存されているQ神経を興奮させることで、

普通は冬眠しない動物に冬眠様状態を誘導できることが明らかとなり、

ヒトでも冬眠を誘導できる可能性が示唆されました!

で、このQ神経に「冬眠状態に入りなさい」

と命令している物質がグルタミン酸らしいです

牛を冬眠させることのメリットが今は思いつきませんが、

(冬眠させると実はおいしくなるとか??、、、笑)

精子や受精卵を冬眠させる技術が確立できれば

社会貢献度の非常に高い仕事になりますね

凍結せずに半年くらい冬眠できれば最高です!

2020年7月17日 (金)

オートファジーと受精卵

面白そうな文献見つけました。
Inverse relationship between autophagy and CTSK is related to bovine embryo quality
Reproduction. 2020 Jun;159(6):757-766

オートファジーとCTSKがウシ胚の質と関係するそうです。

オートファジー?CTSK?
聞きなれないワードに手が止まりましたが、せっかくなので勉強してみます。

オートファジーとは細胞質中の余分?なタンパク質や成分を除去する仕組みのようです。
タンパク質などを包み込んで、分解する機構が細胞には備わっており、受精卵の細胞も同様みたいです。

それで余分なものを包み込んで分解するときに色々な酵素が利用されるのですが、その一つにカテプシンK(CTSK)というものがあるようです。

ふむふむ、基本的なところを理解したところで、結果を見ると高品質の受精卵はオートファジーの活性が高いそうです。余分なものをちゃんと除去しているんですね。

一方で、CTSKの活性は低いことが明らかになったそうです。

取り込むけど分解しすぎないくらいがいいんですかね。

調べると、受精卵や卵子の品質とカテプシンの活性は影響することが言われていたようです。
Cathepsin B activity has a crucial role in the developmental competence of bovine cumulus-oocyte complexes exposed to heat shock during in vitro maturation.
Reproduction. 2013 Aug 24;146(4):407-17.

受精卵の品質向上のため、今後の研究も注目ですね。

2020年7月 2日 (木)

「新凍結液」

「全農の体外受精卵がすごくついてるよ」

「凍結ね」

って感じでご連絡をいただきました

最近は、いろいろなところから、

褒めていただけることも少し出てきて

地盤が安定してきたかなとも思ったりします

これもスタッフの頑張りの賜物ですね

で、実はIVFは凍結液を新しくしました

普及しているOPU-IVFのネックが

どうしてもIVF胚の凍結に対する弱さだったので

ここをクリアできれば

和牛も乳牛も改良効率が大きく改善されるでしょう

まだまだ満足できる数値ではありませんが、

今後もさらなる進化を遂げます!

ということで、

登記はとれませんが、

和牛IVF卵各種販売してます

幸紀雄、若百合、諒太郎、美国桜、紀多福などなど

1万円代で販売中です

ご連絡ください

今後は登記の取れるIVF凍結も検討します

2020年4月28日 (火)

DMSOが受精卵の発育を助ける??(その2)

広島にお住まいの方!

県内Aコープ16店舗で和牛の半額セールをやってるみたいですよ!

この機会にぜひ、おいしい和牛をどうぞ!

さてさて、

先日、

DMSOが受精卵の発育を助ける??

で卵子の成熟培地にDMSOをほんの少し加えると受精卵の発育率が改善するという、

簡単にできそうな報告があったので3回ほど試してみました

我々の結果は、

無添加区と比較して

差は認められませんでした

簡単ですが、以上~

速報でした~

2020年4月22日 (水)

性選別精子で体外受精すると、、

性選別精子、

この5年くらいで普及率がかなり高くなってきましたが、

非性選別と比較すると

なんとなーく

成績が悪いんじゃないかと感じているのは

私だけではないはずです

だって、

染色されて、

レーザー光線あてられて、

圧かけられれば、

精子の運動能力も低下するでしょう

本日、紹介する論文は、

「Bovine Sperm Sexing Alters Sperm Morphokinetics and Subsequent Early Embryonic Development」

Sci Rep, 2020,

アイルランドからのご発表です

性選別精子で体外受精をおこなうと、

①(体外受精の前に精子を観察すると)活力が弱くなっている

②卵割率が低くなる

③異常卵割が増える

④4細胞期で受精卵の発育がストップする確率が高くなる

⑤受精卵の生存時間が短くなる

といった現象が見られるそうです

これまでは、感覚的に

「悪い?」

程度でしたが、

データをとるとどうやら

初期発育に影響を及ぼしてそうです

論文ではこのあとの受胎性を調べてませんでした~

私の経験で申し訳ないですが、

きれいに発育した性選別受精卵を選抜できれば

ET後の受胎率は影響ないと思ってます

昨年、乳牛性選別精液で体外受精卵を製造して、

凍結後の受胎率を調査しましたが、

45%でした

個人的にはレシピエントが乳牛経産牛だったので、

満足できる結果です

凍結でこれくらいなんで

新鮮だったら60%くらい受胎するでしょうね

若干発育は低下しますが、

性別をコントロールできるんだったら

OPU/IVFにもガンガン活用したいです

2020年3月20日 (金)

受胎成績が2倍になってます

牛体外受精卵の受胎率が改善されるっていう発表がありました

Amniotic microvesicles impact hatching and pregnancy percentages of in vitro bovine embryos and blastocyst microRNA expression versus in vivo controls.

というタイトルで

Scientific Reports誌に掲載されてます

今回のポイントは

羊膜細胞と一緒に受精卵を培養することみたいです

羊膜とは、

赤ちゃんを包む膜ですね

研究の結果なんですが、

羊膜細胞なしで成長させた受精卵を新鮮で移植すると37%だった受胎率が、

羊膜ありで67%と報告されてます

凍結受精卵にも効果があるようで

受胎率が10%から37%に改善しています

まぁ、

試験した数が少ない、

対照区(無添加区)の成績が低すぎるなど

気になる点はありますが、

すばらしいご研究でした

勉強になりました、ありがとうございます

詳細を知りたい方は

コチラ

2020年1月29日 (水)

牛のゲップを有用ガスに変換できる?


ゲップでメタンガスが発生するわけですが

牛は1日最大300リットルの温室効果ガスを発生させてしまうそうです

これが現在、地球温暖化の問題になってますね

これまでの研究で

ゲップの量を減らす飼料なども開発されていますが、

今回は違ったアプローチです

発生したものは仕方がねー

有用ガスに変えちゃうぜ

って感じです

東京工業大学のご研究なんですが

温室効果ガスの二酸化炭素とメタンを有用ガスに変換する高性能光触媒を開発しました

何に変換するかというと

水素と一酸化炭素のようで化学製品の原料になります

この技術、

牛のゲップだけではなく

ガソリン製造施設の大幅な簡略化と効率化が望めるらしいです

詳細は英科学誌「ネイチャー・カタリシス」に掲載されているので

興味のある方は是非

2020年1月23日 (木)

今年も「液体のり」がトレンド入り

以前、

ネットがザワついておりますな

で液体のりで造血幹細胞が増えやすくなるということを紹介しました

本日も朝から何やら

あの「液体のり」がガンを消滅させると、

ザワついてます

今回はガンの放射線治療に「液体のり」の主成分である

ポリビニルアルコール(PVA)が有効であるというご研究です

放射線治療は簡単に言うと、

①ガンに薬を取り込ませる

②中性子をガンにぶつける

③ガンを壊す

という流れなんですが

①の薬にPVAを混ぜると

従来の3倍

がん細胞に薬が取り込まれやすくなる

らしいです

論文を読んでないのでわかりませんが、

今回の「液体のり」というのはマスコミが後付けしたんでしょうか?

まぁ、インパクトがあって頭には残りやすいです、、

2020年1月11日 (土)

2020年のトレンド

年齢を重ねると体調管理が気になるところですが、

2020年は線虫のお世話になるかもしれません

線虫は

我々の分野でもよく実験に使われる1mm程度の虫なんですが、

この線虫がガン検診をしてくれるそうです

サンプルはなんと

おしっこ1滴!

ガン患者のおしっこには線虫が集まるらしい

臭うんですね

ステージ0のガンも高い確率で見つけます

さらに15種類のガンに対応!

この検査ですが、

2020年1月からスタートするそうです

試してみたいですね

詳細は

HIROTSUバイオサイエンス

で検索してください

でも、コーヒーなど飲むと

尿も非常に強い匂いを発しますが、

そんな匂いにも惑わされることはないんでしょうか?

線虫は嗅覚受容体遺伝子を1200種持ってるそうで

犬(800種)のはるか上を行ってルンで大丈夫なんでしょう

しかし、素晴らしいご研究ですね〜