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2013年4月

2013年4月17日 (水)

hCG投与のタイミングは?

今日は上士幌は冬に逆戻りでした。

まだまだ寒いですね。。snow

ET研究所ニュース4月号をアップしました。

ET時、あるいはAI後にhCGを打たれている方もいらっしゃるかと思いますが、

皆様どのタイミングで打たれていますか?

発情確認後5日目で打たれている方が一番多いかもしれませんが、

今回ご紹介いたしました報告ではもしかするとDay2で投与するとよいかも

といった内容の論文でしたconfident

https://www.zennoh.or.jp/et/news_pdf/201304.pdf

ニュースにも書いておりますが、hCG投与の際は

アレルギーが起こる可能性があるので、投与歴がある際はご注意ください。

2013年4月16日 (火)

「いただきます」とお蕎麦を食べた後に

先週、おそばを食べに行った話の続きです。

その後、食肉処理センターに行って卵巣の採材をしました。

初めて行きましたが、想像以上にすごかったですね。

工場内にレールがあって、枝肉がつり下げられていました。

このレールに沿って、少しずつ解体されていく、流れ作業になっていました。

牛を育てるのは農業ですが、この段階から「工業」になり、牛から肉という

「工業製品」に変わっていくわけです。

計算された「ライン」にも感動。通常工場の生産ラインは、IE(industrial engineering、経営工学)

を駆使して緻密に計算されているそうです。

なんと指の動きまで計算してデザインされるそうです。

ここのラインがIEを駆使しているかどうかは確認していませんが、使っているんだろうな~

と思って見ていました。無駄のない動き。感動。

そして正確に切り分ける作業員の方々。一朝一夕にはできない熟練の動き。感動。

お肉が食卓に並ぶまでに、沢山の人が関わっているのはもちろんわかっていたのですが、

こうやって直に見ることでより実感がわいてきました。

お肉を食べる前の「いただきます」という言葉に厚みが出てきそうです。

そして研究で結果を出して、採取した卵巣が無駄にならないように

しなきゃいけないなと感じたのでした。

沢山勉強になった1日でした。

2013年4月15日 (月)

キタ━━━━(゚∀゚;)━━━━!!

New Scientist(イギリスの週刊の科学雑誌)にこんな記事が載ったようですbook

「イスラエルのバイオテクノロジー企業が、哺乳類の卵子を凍結乾燥し、

室温保存を可能にする方法を開発した。」

なぬぬぬぬ∑( ̄Д ̄;)

この技術ではまず卵子をガラス化(高濃度の凍結保護剤を含む液で

急速凍結する方法。氷晶を形成せずガラス状の固体となるので、

細胞障害を防ぐことができる。)しますsnow

糖の一種であるトレハロースを含む溶液に浸漬し、

摂氏-55℃の低圧下で1日保存することにより、

卵子に残った水分が気化し、一種の粉末状になるそうですsign03

光や空気を遮断した環境であれば、無期限に保存が可能となりますrecycle

元に戻して受精・移植させたい場合は、水を加えるだけだそうですsweat02sweat02

すでにウシ卵子で成功を収めており、水を加えて戻した卵子の

30個中23個が受精可能であったことが確認されたと報じられていますcoldsweats02

さらにこの技術は白血球と幹細胞を用いた試験でも成功していますflair

PLoS One, doi.org/d4326g

卵子や受精卵の凍結乾燥ができれば液体窒素や

特別な保存設備が必要なくなり、保管や輸送が簡易化できますねhappy02

水をかけて3~5分待つ、インスタント受精卵の移植も

夢ではないかもしれませんnoodle

しかし、現在のところ戻した卵子が受精可能であることを

確認しておりますが、実際に受精はさせていないようなので、

きちんと受精し、発育していくかどうかが気になりますねthink

今後の動向に注目ですeyethunder

Photo

↑写真はウシの卵子です

2013年4月13日 (土)

口から子供が。。。

みなさんは「カモノハシガエル」をご存知でしょうか?

1980年代に絶滅したと考えられているオーストラリア固有種のカエルです

このカモノハシガエルの子育て方法、

かなりユニークなんです↓(閲覧注意!)

http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=2013031904

ちょっとしたショッキング映像ですね

まず、お母さんが産んだ卵を飲み込みます

その時点でお母さんの胃袋はその本来の働きを休止し、子宮のかわりに?

数週間後、おたまじゃくしを経てカエルに変態した子供が口から「ゲコッ」飛び出してくるそうです

お母さんの強い愛情を感じますね

現在、このカモノハシガエルをクローン技術で蘇えらせようというプロジェクトがオーストラリアで立ち上がっているそうですが、

なかなかうまくいかない様子。。。

口から子供が飛び出るところを見たいですね

こんな風に↓

http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=2013031907

プロジェクトチーム!がんばれー!

2013年4月12日 (金)

エコー入荷

昨日新しい超音波画像診断装置(エコー)が届きましたhappy01
130412_173646

ET研究所では妊娠鑑定はもちろんET前の黄体確認でもエコーを

使います。

やはりエコーの一番のメリットは視覚で確認できるため、客観的でより精度の高い診断ができることですねgood
130412_173751

これで現在現場にて使用しているエコーは↑になりました(あと1台修理中wrench)

そのうちエコーも1人1台の時代来るかもしれませんね。(まだまだ高価な機械なため時間はかかりそうですがsweat02)

2013年4月11日 (木)

牛の模様

牛の模様といえば皆さんはどんな模様を思い浮かべるでしょうかsign02

ホルスタインの白黒、黒白、赤毛、
黒毛和種の茶色が混ざったような黒、
F1の、大部分が真っ黒な中の少し白色、
etc・・・。
僕が大学時代に見かけた面白い柄の牛は、F1なのですが、
F1はF1でも、ホルスタイン×黒毛ではなく、アンガス×ヘレフォード種の
パンダ牛でした。
(ちなみにこの牛は、精液のストロー取り間違えで生まれた牛でしたsweat02
こちらのサイトで、様々な牛の写真で見ることができます。
交雑種でも、だいたい出てくる柄の場所は決まっていますが、
ホルスタインは色々な形の柄が様々な場所に出てきます。
先日場内で移植をしているとき、ふと隣の牛を見ると・・・
Photo
目の後ろにハート型heart
ちょっとおしゃれな牛さんでしたhappy02

2013年4月10日 (水)

横隔膜で妊娠?

4月の半ばというのに今日は粉雪が舞っていましたsnow

まだタイヤ交換はできなさそうです。

ブログネタを考えていなかったので今回はネットで適当に記事を探していると

人で子宮内膜症性気胸という疾病があるようです。

原因は不明ですが、人で胸膜や横隔膜に存在する(sign01)子宮内膜組織が

周期的変化を起こし気胸を起こすようです。

もし横隔膜に子宮内膜細胞が生着するのであれば横隔膜で妊娠することも可能なのでは?

と思ったのですが、

調べてみたところ実際に人では横隔膜で子宮外妊娠したという報告もあるようですcoldsweats02

将来、男でも妊娠可能になるかもしれませんねconfident

(横隔膜だと苦しそうですが。。)

今日はこの辺で。。

2013年4月 9日 (火)

芽室に(笑)(かっこわらい)

春ですね。

朝晩は冷えるものの、日中はだいぶ暖かくなってきました。

先週金曜日は、ぽかぽか陽気の中、先輩と屠場に出かけました。

実験に使う卵巣の採取の仕方を教わるためです。

途中お昼に、評判のお蕎麦屋さんに立ち寄りました。

駐車場にはたくさんの車が・・・・並ばなければ食べられない!?

もう売り切れになっていたりして!?

不安をかかえながら、趣のある日本建築の扉をガラガラと開けると・・・

2テーブルほど空いていました。ほっと胸をなでおろしましたね。

食べてみると、う、うまい!!!

十勝でもトップクラスではないでしょうか。

その店の名は「大正(笑)庵」。

うまいのはわかりましたが、店名が不思議。

なぜ(笑)(かっこわらい)が途中に入っているのでしょう?

店員さんに質問してみました。

「それは、師匠が百姓(笑)庵というお店で、のれん分けしてもらったから」

だそうです。

今度、デートの時に、師匠のお店にも行ってみよう。

え?相手?これから探すんですよ(笑)

Img_20130405_125050

↑先輩が食べた「板そば」は2人前のボリューム。

大変おいしそうなので、写真をとってしまいました。

2013年4月 8日 (月)

クローン

「クローン」という言葉は今となっては多くの方がご存知だと思いますear

理化学研究所では、1匹のマウスから同じ遺伝情報を持つクローンを作り、

そのクローンからさらにクローンを作るという研究を行なってきました。

クローンはマウスで6世代までが限界で、

クローンの作出を繰り返すごとに成功率は低くなり、

ウシや豚でも2~6世代までが限界とされていましたdash

ところがsign01

なんとsign03

このグループでは7年間26世代計598匹作ることに成功したそうですsign03

す・・・すごい・・・coldsweats02

2005年末からマウスのクローン作りを開始し、

成体になるまでの約3ヶ月ごとに次の世代のクローン作りを繰り返し、

薬剤を改良することにより、クローンの作出率も改善していますflair

家畜の優良血統や絶滅危惧種の保存に役立てる可能性がありますねup

しかし、安全面や倫理面などクローン技術には多くの問題点がありますので、

実用化するとなると難しいのだと思いますsweat01

・・・う~ん、すごい技術ですthunder

我々も精進しなければなりませんねbearing

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2013年4月 5日 (金)

ovsynch法と性比

発情と授精のタイミングと生まれる産子の性比については早いと雌が多く、遅いと雄が多いとよく言われます。

では、定時人工授精ではどうなのでしょう?

そんな報告が最近出ましたので紹介します。

【Presynch-ovsynch法と24時間後の人工授精はホルスタイン種泌乳牛の雄子牛分娩を増加させる】

【原題:More mare calves born after Presynch-Ovsynch protocol with 24-hour timed AI in dairy cows】

theriogenology 79 (2013)

<方法>

健康なホルスタイン種牛(N=1102)をランダムにPresynch-ovsynch群(N=564)と対照群(N=538)に分けた。Presynch-ovsynch群は14日間隔で2回PGF2αを分娩後23-27日に投与。2回目のPGF2αから12日後にGnRHを投与、その7日後にPGF2αを投与し、さらに48時間後にGnRHを投与した。牛は2回目のGnRH投与後、24時間後に定時AIをおこなった。対照群はとくに処置はせず、スタンディング発情の12時間後にAIした。子牛の性別は分娩後に確認し、性比を計算した。

<結果>

Presynch-ovsynch子牛の雄/雌 比は対照群よりも高かった(雄/雌 = 1.69 vs 1.09; P<0.05)。

さらに、雄/雌 比は受胎した季節が夏、秋および冬のほうが春よりも高かった (P<0.05)。

<感想>

ovsynch法を用いて、最後のGnRH投与後24時間での定時人工授精では雄の割合がなんと1.5倍にもなるという結果でしたflair

筆者らの考察ですが、やはり24時間後ではタイミングが遅く雄の割合が増えているのではないかということです。

ということはタイミングを早めれば雌が増える?かもしれませんね。

受胎季節と性比もみていますが、夏はovsync群でなんと72.7%が雄という結果になっています…逆に春は雌が増えるため季節の影響も無視できないかもしれません。

Photo 

↑今日現場作業中に見かけた分娩中の牛

そういえば農家さんは子牛の前足を見れば雄雌がわかるらしいですが本当なんですかね?