「ななみ」号および「かつこ3」号の凍結受精卵を販売します
超高育種価牛「ななみ」号および高育種価牛「かつこ3」号の凍結受精卵を販売します。
ななみ号は脂肪交雑において全道75位,かつこ3号は枝重育種価が+96kgと,
どちらも大変優秀な成績をおさめています!
交配精液等の詳細は下記のチラシをご覧ください。
超高育種価牛「ななみ」号および高育種価牛「かつこ3」号の凍結受精卵を販売します。
ななみ号は脂肪交雑において全道75位,かつこ3号は枝重育種価が+96kgと,
どちらも大変優秀な成績をおさめています!
交配精液等の詳細は下記のチラシをご覧ください。
今はET研究所に所属している私ですが、今年の3月までは同じ全農内のエサの研究所に所属しており、牛の飼養管理や飼料の開発に関する研究をしていました。
その中でも、双子生産の研究を継続して行っておりました。
双子は難産や流死産の発生が問題になるだけでなく、場合によっては親牛への影響も出ることがあり、簡単な技術ではありません。
そこで、今回から(長くなりそうなので…)数回に分けて、試験の内容を紹介させていただこうと思います。
実際にやっているけどなかなかうまくいかない、または、興味はあるけど手が出せない、といった方々にとっての解決策が、記事の中に含まれていれば幸いです。
※なお、この双子生産の内容は『2014年全農畜産シンポジウム』で発表、『ちくさんクラブ90号』で掲載しております。
まず、和牛の双子生産を取り組んだきっかけですが、和牛素牛の頭数が減少し、価格が高騰の一途をたどる中で、繁殖農家で双子生産が可能になれば和牛素牛の頭数が増え、価格も安定させられないだろうか、と考えたのが始まりでした。
※素牛取引価格は農畜産業振興機構・肉用子牛取引情報を、和牛繁殖農家戸数は農林水産省・畜産統計を、それぞれ抜粋
通常のAIでも双子発生率が高いホルスタイン(ホルスタイン5~10%、和牛1%未満)では双子分娩の際、
・妊娠期間の短縮により妊娠末期の栄養管理が適切に行なわれない
・周産期疾病増加
・乳量低下
・子牛の生時体重の低下
・難産
などの問題が発生することが多いです。
和牛においては例数も少なく不明確な点が多いですが、ホルスタインのように乳腺の発達や泌乳にエネルギー使われることもないので、成績が安定するのではないかと予想しました。
そこで私が行った研究では、和牛を供試し、ET時に受精卵を2卵移植して人為的に双子受胎牛を作り出し、分娩前の栄養給与水準が分娩成績に及ぼす影響を中心に調査し、双子生産技術の確立を目指しました。
次回から、試験の結果を紹介させていただきます。
なお、次回は2つの受精卵を移植する際の移植方法と受胎成績の結果をご紹介します。
先日、本州での外部採卵に初めて助っ人として参加させていただきました
その日は岩手~秋田で4日間の採卵の旅でした
岩手での採卵はET研北日本分場で行いましたが、実は私は初めての訪問だったのです
とても景色が良いところにあるんですね
この日は天気が良くて岩手山もバッチリでした
初めて見ましたが、ものすごくキレイな山なんですね~
この日は天気も良く、採卵成績もかなり良かったので(4日間ずっと良かったのです)ホッと一安心でした
1頭から凍結可能胚が10~20個なんてバンバン出ておりました
ちなみに最高は凍結可能胚が40個以上取れた牛もいましたよビックリですね
帰りは秋田の大曲駅から新幹線で帰りました
ずっと北海道に住んでいた私にとって新幹線なんて何回かしか乗ったことないですよ~
大曲は日本三大花火大会の1つが開催されているようで、駅前に花火玉のオブジェが置かれていました
新幹線「こまち」に乗りましたが、やっぱりこの独特な流線型なのですね
秋田こまちの「こまち」ってことですよね
確かにボディーがピンク色でかわいかったです~
また外部採卵に参加する機会があれば、頑張りたいと思います
皆様ご存知のことと思いますが,ET研究所の使命は「受精卵を生産・供給すること」です
そのために,過剰排卵処置をしたウシから受精卵を回収する採卵作業は,まさにET研にとって花形の仕事です
10頭だての枠場にウシを並べ,獣医師全員で一斉に子宮還流をする様子を初めて見たときの興奮と感動は,
自分で採卵をするようになった今でもはっきりと覚えています
が,しかしこの採卵作業はもちろん獣医師だけの仕事ではありません
人工授精師,移植師,検卵技術者,事務作業者など,本当に多くの人々が採卵作業を支えるために日々働いております。
その中でも特に私が感謝したいのは,採卵に必要な道具や試薬を用意してくれている職員の方々です。
この写真は過排卵処置のためのFSHを用意している様子です
供卵牛には朝夕2回x3日間のFSH投与をするため,年間2万本近くのFSH注射をすることに…。
そしてその薬液はすべて,2,3人の職員の方が1本ずつ注射器に吸ってくださっています
さらに尾椎麻酔やPGなど様々な薬を合わせたら,一体どれだけの本数を吸うことになるのやら…
続いてこちらは受精卵を凍結するためのケーンを用意しているところです。
これまた一本ずつ手作業で組み立て作業を行います
その他にも,還流液を用意したり,器具を洗浄・滅菌したりと,本当に大変な作業が多いと思います。
このような職員の方々に支えられ,ET研究所は受精卵を作り続けることができるのですね
いつも本当にありがとうございます
業界には独特な決まりが存在しますよね!?
受精卵業界では・・・・
卵子・受精卵の洗いは3回!というルールのようなものがあります。
体外受精を行う場合、卵子を体外受精前に育てる培地から体外受精を行う培地に移動させなど
”違う培地に移動させる”という手順があります。
その際には新しく移動させる先の培地で3回洗います。
この洗う作業は手早く終わらせて、培養皿はすばやくインキュベーターに戻します
ET研究所では洗い用のdishはこんな感じです。大量の培養液できれいに洗っています。
iPhoneで自分の精子の濃度と運動率が測れるサービス「Seem」をリクルートライフスタイルが開発したそうです
http://www.recruit-lifestyle.co.jp/news/pressrelease/others/nw17238_20160412
えぇーこのご時勢、スマホさえあればなんでも出来ちゃうんですね~という気にさせられるニュースですね
Seemを使うためのツール「Seemキット」というのがあるらしく、スマホ用顕微鏡レンズと精液採取カップ、採取棒が入っているそうです
①射精1回分の精液を全て採取用カップに入れ、液化するまで15分待つ
②採取棒を使って顕微鏡レンズの上に精子を1滴乗せる
③レンズをiPhoneにセットし、専用アプリ「Seem」で動画を撮影する
④動画が自動解析され、精子の濃度と運動率が表示される
という手順で使用するそうです
すでに4月末から東京都内・近郊の医院・薬局で500セット限定でテスト販売されているようです
スマホくんにはどんどん頑張ってもらって、そのうち採卵で取れた受精卵を撮影して(しかも1個ずつじゃなく)、ランク分けとか出来るようになって欲しいですね~
超高育種価牛「てつせん」号および高育種価牛「あおぞら」号の凍結受精卵を販売します。
北海道育種価が判明している全45000頭のうち,脂肪交雑においててつせん号は8位,あおぞら号は408位と,
どちらも大変優秀な成績をおさめています。
さらに,てつせん号のもつ総合指数88.95点は,本会供卵牛の最高得点です。
交配精液等の詳細は下記のチラシをご覧ください。
ET研究所では帯広のと畜場にウシ卵巣採取に毎週通っています。
帯広と畜場はおおよそ一年前から新しい工場を立てはじめ、本日ついに新しい工場の中に入る機会がありました。
新しい工場はHACCAP(ハサップ)承認工場のようです。
HACCAPとは Hazard Analysis and Critical Control Point のこと。
食品をつくる工程それぞれで発生する危害(微生物汚染など)をあらかじめ分析し、どの製造工程でどのような対策が必要かという重要管理点を定め、これを守ることで製品の安全を確保する衛生管理の手法です。
消費者の皆様はより安全な食肉がいただけるということです。
新しい工場を見学しての感想としては、
すべてがハイテク!
ここから採取された卵巣なら衛生的で発生率も良いのでは!?と期待しております。
おまけ
★ET研最新情報★
ついに・・・・ついに・・・
疲れきったET研職員の心と体、主にのどを潤してくれる新兵器が導入されました!
自動販売機!
え!?と思われるかもしませんが、ET研から最寄コンビにまでは約10キロ
昼休みにジュースが飲みたくてもちょっと遠いのです。
これからは採卵後の炭酸飲料がおいしくなる季節。
頼もしい相棒を手に入れてほくほくしております。
4月末に雪が降った北海道ですが、一転して先週末からは連日真夏日を記録しました
ん~、昼間は車に乗るのもツラいです
ここまで暑くなると、人はもちろんですが、牛にも影響は出てきますね
特に暑かった昨日は、供卵牛たちの発情徴候が鈍く、いつもよりエサを食べるスピードもゆっくりです。
少し前までは、直検しながら手を温めていましたが、それも今では暑くてしんどい作業
みなさんご存知の通り、暑熱によるストレスは牛に様々な影響を与えます
本州ではすでに取り組んでいる方もいらっしゃると思いますが、暑熱対策は本格的に暑くなる前から、早め早めに実施していきましょう。
ET研牛舎の扇風機もフル稼働ですが、扇風機が回るだけでも少し涼しくなった感じがしてホッとします
きっと牛たちも同じ思いのハズ・・・
少し気が早いですが、年々暑さが増しているような日本の夏です。無理をせず、牛はもちろん、人間自身の体も気遣いながら夏を乗り越えていきましょう
こんにちはーET研究所ですー
・・・・・・
ET研究所に来たことがある方は、「あれ?入り口こんな感じだったっけ??」と思ったんじゃないでしょうか
ET研究所でもこちらは東日本分場なんですー
北海道上士幌町のET研究所から、茨城県笠間市にあるET研究所東日本分場に異動してきましたぁー
東日本分場からも色々な情報をお伝えできたらと思っております
本日は、「東日本分場のある茨城県笠間市ってどんなところ?」をテーマにしたいと思います。笑
笠間市には、日本三大稲荷の1つと言われている笠間稲荷神社があります(日本三大稲荷には諸説ありまして、日本三大稲荷の候補は9ヶ所もあるそうですが・・・)
規模が大きく、毎年全国各地から多くの参拝があるのだそうですよ
また、鎌倉時代に笠間時朝が佐白山に築城した笠間城があります
現在は堀の跡や石垣が残されており、山頂には神社があるそうです
あと、笠間焼の生産地としても有名みたいですね
笠間焼で使用する土は粘りが強く粒子が細かいため、焼き上がりが丈夫なので日常雑器としては理想的な仕上がりなんだそうです
毎年春には陶炎祭というお祭りも開かれており、約50万人もの観光客が来場しているそうです
こんなところにET研究所東日本分場はあるのです
それでは、今後もよろしくお願いいたします~
ヒトの受精卵を,受精後12~13日間にわたりシャーレ内で培養することに成功したと,
米英などの2研究グループがNature誌およびその姉妹紙にそれぞれ発表しました
従来の培養法では,受精卵は体外では10日間も生きられないと考えられていたため,この研究成果は世界中で波紋を呼んでします
ヒトの受精卵は受精した後分割を繰り返し,5日前後に胚盤胞(着床可能な胚)になって,胎児や胎盤などになる部分ができます。
不妊治療では,この段階までに子宮に戻します
実験では,子宮に着床する7日目前後から胚を観察。
胎児を包む膜(胎膜)および血液を供給する部分になる組織のもとができる過程や,遺伝子の働きを調べました。
その結果,母体からの信号がなくても,独自に成長する現象を確かめました
この技術により,着床障害の原因解明や不妊治療の改善,さらには再生医療の発展にも寄与することが期待されています
下の写真は受精後12日目の胚を染色した様子です。うっとりするほど美しいですね
異なる色は,それぞれ異なる機能を持った部分で,体外でも機能の分化が進んでいることを意味しています。
この研究成果は称賛される一方で,科学技術と倫理指針とを衝突させるという警告の声も上がっています
ヒト胚を2週間を超えて培養することを禁止する,「14日ルール」というものが存在しているからです。
今回の研究でも,この制限を超えないよう受精卵は意図的に破壊されました
ヒト受精卵の研究をめぐっては,技術と倫理が衝突することが多いですが,
もっと長期の培養が可能になった場合,一体どんなことがわかるんだろうとワクワクしてしまう私は,
やはり研究寄りの人間なのだと思います
先週、十勝獣医師会の定期総会に参加してきました。
十勝獣医師会は十勝管内の獣医師の集まりで、研修会や学術発表会、市民が参加できるセミナーなどの開催も行っています。
最近では小学校に出向き獣医師の仕事について出張授業もしているそうです。
今回は総会ということで、今年度の事業計画についてと奥田潔先生の特別講演がありました。
演題『卵巣と子宮の機能調節機構にかかわる最近の知見と臨床』を拝聴いたしました。
子宮内膜から分泌されるPGF2αの調節も含め黄体機能の調節機構について最近の知見と共に臨床的観点も含め卵巣機能の制御について概説してくださりました。
話の中で様々な現象になぜ?と疑問をもち調節機構について解明しようとする先生の姿勢に感銘をうけました。
5/21(土)、音更町の家畜共進会場にて、十勝ブラックアンドホワイトショウが開催されました
私はこういった共進会を見たことが無かったですが、近所で開催されることを知ったので見学してきました(完全にプライベートです)
審査員の方が『この牛は~~~が優れていて…』『この牛は~~~の張りが良く…』とコメントするのを、ふむふむと聞いて過ごしましたが、あまり分からなかったですね、勉強不足です
それにしても参加していた牛さんたち、みんな大人しいですね
最後まで見学できませんでしたが、どうやらグランドチャンピオンに選ばれた牛は、私が帰った後に登場したようです。ん~残念
最近ですが、ET研究所では不足する受精卵の供給強化のために、契約農場での採卵もおこなっています。
今回は東日本分場や北海道本場より神奈川の契約農場で採卵を行いました。
神奈川での採卵は今回が3度目、過去2回とも好成績をおさめています。
さて今回の結果やいかに!
さて、今回はまだまだ採卵が続きます、明日以降も順調に回収できるようがんばります
超高育種価牛「むつき」号および高育種価牛「ひろみ」号の凍結受精卵を販売します。
北海道育種価が判明している全45000頭のうち,脂肪交雑においてむつき号は111位,ひろみ号は881位と,
どちらも大変優秀な成績をおさめています。
交配精液等の詳細は下記のチラシをご覧ください。
今年も待ちに待ったナイタイ高原展望台OPENしました。
昨年秋の強風でレストハウスが壊れたため、今年はプレハブでアイスなどがいただけるようです。
公共牧場としては最大規模のナイタイ高原牧場!
北海道の広大さと酪農の素晴らしさを感じて頂くいい機会になると思います。
ぜひお立ち寄りください~
GWも終わり、徐々に日常生活を取り戻しつつある頃でしょうか。
今年のGWは暑くなったとニュースなどで聞くこともありましたが、ET研究所のある十勝地方はGW初日の4/29朝、家の外がこんな状態で驚きました
雪が積もってるではありませんか?!!
近くの峠を通る予定だったので車を走らせてみましたが、吹雪で後悔することに
(峠の中腹は穏やかでしたが、このあと山頂に近づくにつれて雪が強くなり…。展望台で写真を撮ってる場合ではありません(笑))
GW序盤に北海道に旅行に来られた方は、さぞ驚いたことでしょう
そんなこんなありまして、GW終盤にようやくタイヤ交換を実施
北海道に来てまだ2年目の私ですが、皆さんが口を揃えて言う『GW明けまでタイヤ交換しないほうがいい』を、身にしみて実感した今年のGWでした
JA全農(ET研究所、飼料畜産中央研究所、家畜衛生研究所の研究グループ)は、黒毛和牛の卵巣内に異品種であるホルスタインの卵子をつくらせることに成功しました。この技術は将来、高付加価値家畜の大量生産、さらに絶滅の危機に瀕している動物の精子や卵子を効率よく別の動物に作らせる技術に応用が期待されます。この研究成果は平成28年4月27日(日本時間)に英国のオンライン科学雑誌「SCIENTIFIC REPORTS」に掲載されました。
http://www.nature.com/articles/srep24983
近年、胚盤胞補完技術(注1)を利用してマウス体内にラットのすい臓が形成されることが報告されました。また、マウスではNANOS3遺伝子を欠損(ノックアウト、以下KO)させる(注2)と精巣や卵巣内に精子と卵子がつくられないことも報告されています。
NANOS3遺伝子をKOした動物の受精卵に、別の個体の受精卵やiPS細胞などを注入し、キメラ(注3)受精卵を作った場合、生まれた個体の精子や卵子はすべて注入された受精卵やiPS細胞の遺伝情報を受け継ぎます。このようにして作出された動物の雌と雄を交配させることで、増殖させたい動物を効率よく生産できる可能性があります。そこで本研究の基礎となる技術を構築するため、胚盤胞補完技術を用いて、黒毛和牛の卵巣内に異品種であるホルスタインの卵子形成が可能かどうかを試みました。
注1)遺伝子KOにより特定の細胞(臓器)を欠損させた受精卵に、別の受精卵細胞や多能性細胞を入れると欠損した細胞(臓器)が後から入れた細胞由来に完全に置換されること
注2)特定の遺伝子を欠損させること。遺伝子機能の解析や疾患モデル動物の作出に有効な技術
注3)同じ動物個体に別の遺伝情報をもつ2種類以上の細胞が混在している状態
(1)雌黒毛和牛の体細胞のNANOS3遺伝子をKOした体細胞クローン(SCNT;注4)の黒毛和牛受精卵を作り、それを仮腹牛に移植し胎仔の卵巣を観察した結果、黒毛和牛の卵子を完全に欠損させることが明らかとなりました(図1)。
注4)体細胞から未受精卵への核移植でコピー個体(クローン)を作製する方法
図1.(a)NANOS3遺伝子をKOしていない牛の卵巣には卵子がみられます(矢印)。 (b)NANOS3遺伝子KO牛の卵巣では卵子が消失しています。
スケールバーは500μm。
(2)黒毛和牛のNANOS3遺伝子をKOしたSCNT受精卵にホルスタインの受精卵割球(7~10個)を注入してキメラ受精卵をつくりました。その胎仔の卵巣を観察すると、卵子形成が確認できたことから、黒毛和牛の卵巣内にホルスタイン種の卵子をつくり出すことに成功しました(図2)。
図2. 胚盤胞補完法によってNANOS3遺伝子KO牛の卵巣内に補完された卵子(矢印)。
スケールバーは50μm。
(1)本技術で遺伝能力の高い和牛精子や卵子およびその受精卵の量産が比較的容易にできる可能性があります。
(2)繁殖能力が低く量産できないため割高な医療研究用ミニブタも、本技術の応用で量産の可能性が高まり、創薬や再生医療などの分野でも貢献が期待されます。
(3)希少野生動物や絶滅の危機に瀕している動物の増殖が比較的容易にできる可能性があります。
昨日,ET研究所において研究開発キックオフ会議が開催されました
我々は受精卵を生産するだけでなく,ウシ繁殖技術を向上させるためのあらゆる研究に日々取り組んでおります
昨日の会議はそんな我々の血と汗と涙の結晶である,この半年間の研究成果を報告するという,とーっても重要なイベントでした。
他研究所の所長や全農本所の職員の方にも参加していただき,さらに岩手・茨城のET研分場とWEBで中継するという徹底っぷり
報告された研究内容は生産現場で活用するための実用的なものから,遺伝子や分子メカニズムに関するものまで盛りだくさんです
私もドキドキしながら自分の研究について報告させていただき,多くのアドバイスやご提案をいただきました。
日々自分の研究に向き合っていると,ついのめりこみすぎたり,果たして自分は正しい方向に向かっているのかと悩むことがしばしばあります。
そんなとき,他者にわかりやすく伝えるために結果を整理し,議論を行うことで,新たな研究への意欲とアイデアが湧き上がってきます
とりあえずGWはゆっくり休んで(笑),また研究と採卵に全力で取り組んでいきます
これからもET研究所の研究成果にご期待ください
今週末からゴールデンウィークですね。
お休みまであと少し・・・
わくわく浮かれている場合ではありません!!!!
研究グループでは長期休みがある場合、インキュベーター(培養器)のそうじを行います。
インキュベーターは体外受精卵を育てるいわば「お母さんのおなか」。
とーっても綺麗に保つ必要があります。
頻繁にそうじを行いたいのですが、体外受精卵の培養期間は8日間くらいと長いため、インキュベーターが空いている長期休み前がそうじのねらい目です!
そして、このそうじなかなか大変なため気が重たいのです。
大型インキュベーター(150センチくらいの人なら入れるサイズです。)が3台あるため培養のスケジュールと被らないように順番に掃除していきます。
部品の取り外し、洗浄、組み立てを行い作業は終了です。
ふたりで作業して1時間くらいでしょうか。
採卵後の疲れた体には堪えます。
綺麗になったので大満足残り2台も近日中にそうじします。
超高育種価牛「ひらしげみ18号」と高育種価牛「みやざわ7860号」の凍結受精卵を販売します。
平成27年12月公表の育種価によると,脂肪交雑においてひらしげみ18号が全道25位,みやざわ7860号が全道280位と,大変優秀な成績をおさめています。
血統および交配精液等の詳細は,下記のチラシをご覧ください。
タイトルの漢字読めるでしょうか!?
「しょくひょう」と読みます。
採卵、検卵、品質チェックが終わった受精卵たち
ここから凍結の工程に入ります。
受精卵は凍結液とともにストロー入れられ、封入されます。
このストローを凍結機にいれ、植氷します。
植氷とは受精卵がゆっくり凍るのをアシストする作業です。
植氷により受精卵の入っている凍結液の水分が凍り、だんだん凍結液の浸透圧は上がります。
そうすると凍結液に水分を奪われるため、受精卵の水分が抜け・・・
凍結液の水分が凍る→凍結液の浸透圧が上がる→受精卵の水分が抜ける
さらにさらに
凍結液の水分が凍る→凍結液の浸透圧が上がる→受精卵の水分が抜ける
最後には凍る!
こうやって受精卵細胞から水分を抜いて凍結することで、水が凍って細胞を傷害する(水は凍るとトゲトゲしているのです。)ことが低減されるのです。
この説明を聞くとゆっくり凍らせることがとても重要ということが分かると思います!
実際の作業は
液体窒素につけたピンセットで植氷箇所をつまみます。
やさしく触れるようにつまむことでゆっくり凍っていきます。
植氷した箇所から少しずつ白く凍っていきます。(黄色矢印)
今朝、事務所近くの牛舎をのぞいてみると牛が全く見えません
あれ?と思って近づいていくとみんな奥のほうにギッシリ集まっておりました。
何かあるのかな?と思いましたが、原因はすぐにわかりました。
ヒト受精卵の遺伝子を「ゲノム編集」という技術で改変したとする論文を,中国の広州医科大学のチームが
米国生殖医学会誌に発表したそうです
中国のチームによるヒト受精卵ゲノム編集の実施は,昨年4月に続きこれで2例目です。
ゲノム編集とは,遺伝情報の中から特定の遺伝子を指定して,その遺伝子の持つ情報を操作することで,畜産分野においては
すでに増体や疾病予防への応用が実用化の段階に入っています
少し前に話題になった遺伝子組み換えも遺伝情報を編集する技術なのですが,遺伝子組み換えは狙った遺伝子をピンポイントで
編集できないため,ゲノム編集は従来の遺伝子組み換え法よりも,はるかに効率よく遺伝子を変えることができます。
今回の中国のチームは,エイズウイルスが感染するときに利用する細胞表面のたんぱく質を作る遺伝子を,ウイルスに感染しにくくなる
遺伝子と置き換えようとしたとのこと
ヒト受精卵のゲノム編集に関しては,技術的には可能であっても倫理的な問題が多く,意見が分かれるところです
受精卵にゲノム編集を行った場合,改変した遺伝子が次世代に受け継がれる可能性があるからです
(ちなみに中国のチームは子宮に戻しても育たない異常な受精卵を使用し,培養した受精卵は全て破棄したそうです)
いつかこの技術が承認され,ヒトでも自由にゲノム編集が行われる日が来るのでしょうか…
私自身,研究にたずさわる身として,技術の進歩を詰めていきたい気持ちが理解できないわけではありません。
また畜産分野では,ゲノム編集は育種改良や生産性の向上において大きな期待がかかっている技術でもあります。
いずれにせよ,どんどん進歩していく技術に倫理の議論が置いて行かれぬよう,しっかりとアンテナを張り,自分の頭で考える
必要がありそうですね
電力自由化や再生可能エネルギー流行の影響でしょうか、
十勝では太陽光発電装置をよく見かけるようになりました。
晴れの日が多く、広大な土地がある十勝にはきっと太陽光発電は適しているのでしょう。
そんなある日のこと、太陽光発電設備の囲いの中にひつじが数頭いるのを目撃しました。
なんと子ひつじもいるではありませんか
確かに、ひつじならソーラーパネルの下でも生活できる大きさ
地面に生えた草も食べてくれる
きっとジンギスカンになるひつじ…?
すごい画期的!新しい発明だ!と感動しました。
ソーラーパネルとひつじのセットが当たり前になる日も近いかも!?
超高育種価牛「てつせん号」の凍結受精卵を販売します。
てつせん号は安福久号を父に持ち,本会供卵牛の最高得点である総合指数88.95点という素晴らしい成績を出しています。
なお,凍結受精卵の交配精液は百合茂です。
受精卵の詳細については以下のチラシをご覧ください。
毎週水曜日は帯広屠場へホルスタイン卵巣の採取に行っています。
食肉処理のラインに入れてもらい、生殖器(子宮、卵巣、卵管)から卵巣を切り取り持ち帰ります。
ある日のこと・・・
不思議な子宮が流れてきました!
よく確認してみると、
片方の子宮がない
卵巣は2つある
という特徴から
「ホワイトヘイファー病」だと判断しました。
これはミューラー管の部分的形成不全により、卵管から膣に部分的形成不全が起こる生殖器の先天性異常です。ちなみに卵巣は正常(2つある)とされています。
学生時代勉強したことはあったのですが、実物を見たのははじめて!
本当に卵巣は2つある!!と大興奮でした。
今回の牛は経産として出荷されていました。
片側の子宮で妊娠、出産したということ。
存在している方の子宮は機能的に正常だということもよく分かりました。
本日4月1日より,平成28年度が始まりました
新年度初日の今日は採卵から始まり,93個のAランク胚を得ることができました
凍結卵にはすべて通し番号がつけられるのですが,記念すべき「0001-0001」番の凍結卵ストローをシールした際には,
これから始まる新たな一年間への希望と決意に熱いものがこみ上げてきました
来週火曜日に行われる本年度第一弾の採精も順調な滑り出しとなればいいのですが
また,ET研究所では今日から新たに3名のメンバーが加わりました
3人の平均年齢はなんと20歳若いパワーに期待です。
再来週には全農内部の異動等でさらに3名のベテラン職員が加わる予定です。
生産者の皆様の利益向上ならびに酪農・畜産生産基盤の発展のため,本年度も職員一同精進してまいります。
日々変化し,パワーアップしていくET研究所をどうぞ見守っていてください
本日、3月30日をもって平成27年度の採卵は終了いたしました!
平成27年度に
ET研究所の牛から生産されたAランク胚の総数は20129個でした。
職員のみなさまお疲れさまでした。
一年間働いた牛たちもお疲れ様でした。
金曜日からは、平成28年度が始まります。
新しい職員も入るので心機一転!
職員一同がんばっていきたいと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。
昨日、テレビ北海道の「和風総本家」という番組の中で、帯広畜産大学の分娩シミュレーターが紹介されていました
この分娩シュミレーターは、牛と馬の模型を使って分娩時の動きや難産への適切な対処法を学ぶために導入されたもので、
このような産業動物の模型を用いた授業は国内の大学で初めてだそうです
少し前に北海道新聞にも載ってましたー
私が学生の頃は、難産の対処法は教科書の図を見ながらイメージするくらいで、実際の難産症例に遭遇してもどうしたらよいのか
わからない、といった感じでした。
このシミュレーターは、中にいる胎子の模型を動かして難産の状態を模擬的に作り出し、胎子の状態を探りながら整復する
練習ができるとのこと
ちなみに番組によると、お値段約360万円だそうです
そんなに遠くない昔に卒業した私でさえ、産業動物教育のレベルはここまで上がったのか、と驚きを隠せません。
もう一度大学で実習を受けなおしたーい
ちなみに私は、この分娩シミュレーターをドイツでも見たことがあるのですが、ドイツでは胎子の模型ではなく、本物のウシ胎子を
使用していました
さらに難産整復だけでなく、切胎(どうしても生きた状態で娩出困難な場合に母体を助けるために胎子を切ること)も行うという
徹底っぷり…
もちろん生きた胎子ではなく、事故死したものを冷凍保存して使用していましたよ!
こんなに充実した教育を受けた学生たちがやがて獣医師となり、畜産業界に新しい風を吹かせる日をお待ちください
先日ついに親知らずを抜きました。
親知らずとは20歳ごろに生えてくる第三臼歯のことです。
いわゆる親知らずは他の動物にはないそうですよー!
なんとも羨ましい。
草だけ食べてる牛には虫歯もないと思いがちですが、
虫歯になる牛もいます。
見た時は衝撃的でした
歯は大切に!
今月いっぱいで退職される職員の送別会として、女子会を行いました
ET研究所はかつて男性だらけの職場だったそうですが、近年急激に女性が増え始め、現在は職員の半数近くが女性になりました
女子みんなでかんぱーい
ひたすら飲んで食べてバカ話で盛り上がり、二次会のカラオケが終わるころには日付が変わっておりました
年齢や立場など様々な私たちですが、やはり女子会は盛り上がりが違いますね
お世話になった方を見送るのはさみしいですが、おかげでとても楽しい時間を過ごすことができました
第二弾も乞うご期待
ウシ受精卵の大きさは約100マイクロメートル(0.1mm)
肉眼では光の加減があえばちいさな点としてみることが出来ます。
dish上の培養液に受精卵がいるのですが、見えているでしょうか?
ほんと小さい。
デジカメを買い換えたため、
顕微鏡モードという機能の能力が知りたくて、ためしに受精卵を撮影してみました。
すごい!受精卵がうつりました。
この写真では10個の胚盤胞が見えています。おおよその発育段階も分かります。
カメラの機能がここまですごいとは知りませんでした。
現場での頼もしいツールとして使える日が来るかも!?
先日Nature誌に発表された研究によると、受精して1時間後の胚の弾力性が、成育可能かどうか、健康かどうかの目安になることが分かったそうです
しかも従来の胚盤胞の細胞の数を計る方法より正確ということで、不妊治療における画期的な進歩につながるかもしれないとのことです
そこで研究チームは小さなピペットを使って受精して1時間後のマウス受精卵に圧力を加えてみたそうです
↑こんな感じの細~いピペットを使用したのですかね?
ちなみにこのようなピペットは、専用の機械をつかって手作りしたりも出来ますし、既製品もあります
ピペットの「押し」に対して「跳ね返し」の力が強かった受精卵はその後、胚盤胞期において奇形となる率が低かったとのことです
このデータを使って、研究者たちはコンピューターモデルを製作しました
胚盤胞がちゃんと対称に形成され、合併症の無い出産に至るかどうかをこのモデルは90%の正確さで予測することができたそうです
マウスにおいて、押し返しの力が強い卵から出来た受精卵を雌のマウスに移植したところ、通常の生児出生が達成される確率が従来の体外受精の方法よりも50%高かったそうです
そして人間の受精卵を使って同様に弾力性を測ったところ、なんと90%の正確さで健康な胚盤胞の形成を予測することができたそうです
なぜここまで高い相関関係があるのかについてはまだ明らかになっておりません
それにしても弾力性とは・・・盲点でした
ウシの受精卵でも弾力性は重要なのか気になりますね
近年,「染色体検査」という言葉を耳にする機会は多いと思います
染色体検査とは,文字通り染色体の異常の有無を調べるための検査方法で,ヒトでは先天性疾患の検査や出生前診断にも
用いられています。
染色体異常には,染色体の構造異常の他に,異数体と呼ばれる染色体の不足や過剰などの数的異常があります。
特に重度の数的異常である三倍体や四倍体では,すべての染色体の数が三倍もしくは四倍になり,通常は流産します
ヒト医療においては徐々に普及しつつある染色体検査ですが,実はウシでも重要なんです
そしてこれがウシの染色体
ウシの染色体数は2n=60ですが,ちゃんと60本の染色体がありました
どうやら私が調べた胚は異数体ではないようです
この馬の蹄のような形をした物体の中に生物の遺伝情報のすべてが含まれていると思うと不思議です
いつか自分の染色体も見てみたーい
秋ごろから研究業務の合間に直検練習をかさね、近頃ようやく採卵デビューいたしました。
大先輩方の採卵が終わりそうな状態を代わってもらうことから初め、黄体数が少ないときにはバルーンカテーテルも設置し、採卵しています。
(自分ひとりで一頭を初めから洗ってないので、デビューとは言いがたいかも。。。)
以前は還流液がなくなっていても必死に洗っていたのですが、(しばらくたってから無くなっていることに気がつく)
最近無くなる寸前に気がつく余裕が生まれました。
一人前になることを目指し精進したいと思います。
横浜市立大学の研究チームは2011年に気相液相境界部培養法という方法によって、体外でマウス精子形成に世界で初めて成功しました
しかし、この精子形成方法は、生体内よりも効率が悪く、2ヶ月ほどで消失してしまいました
原因は培養組織が栄養不足になることで、生体内を忠実に再現されていないことが課題とされました
そこで、半導体製造技術を応用したマイクロ流体システムというものを用いて生体内での物質供給を擬似的に再現し、この装置を用いて生後2日以内の新生仔マウスの精巣を培養したところ、精子形成を確認し、6ヶ月以上にわたり精子産生が認められたそうです
さらに産生された精子を用いて、顕微授精したところ正常な産仔も得ることに成功し、精巣では培養4ヶ月目で男性ホルモン産生能も維持されていたそうです
半年以上の長期にわたり、組織の構造と機能を体外で維持できたという初めての研究成果だそうです
私達は、体外受精で受精卵を産生したりしておりますが、体内の環境にかなうものはないと日々痛感しております
このように体内の環境を再現できるものが開発されたら、体外での受精卵作りも劇的に良くなるのでしょうね
先日,真っ白な雪の中でひときわ輝く美しい牛がトラックにのせられるところに遭遇しました
未経産とは思えない立派な体つき,きれいに洗われ刈り整えられた美しい毛並み,まさに威風堂々と言った感じです
実はこの牛,昨日行われた十勝の優牝セールに出品されるところでした。
やっぱり優牝セールに出るようなエリート牛はオーラが違うっ
なんと最高額で落札されたとのことですので,彼女の美しさに魅了されたのは私だけではないようです。
ちなみに,このスーパー美しい毛刈りを行ったのは,ET研究所が誇る若手エースのM君です
まさに匠の技ですねぇ
ET研究所には,採卵のためにホルスタインが持ち込まれることがしばしばあるのですが,これらのウシは超良血統だったり
チャンピオン牛だったりすることが多いです
もともとホルスは和牛よりもかなり大きいのですが,持ち込みのエリート様たちはさらに立派な体格をしているので,和牛の供卵牛と
比べると,同じ牛とは思えないくらいサイズが違います。
和牛仕様に作られた枠場に半分くらいしか入らないことも
人間と同様,いやそれ以上に牛も厳しい競争社会の中で勝ち残るために進化しているんですねぇ
私は体格ではエリートになれる見込みはないので,せめてたくさん働いて,世の中のお役に立ちたいと思います
MSHRってご存知でしょうか?
メラニン細胞刺激ホルモン受容体遺伝子型のことです。
毛色に関する遺伝子で、黒毛になる遺伝子(E)とあか毛になる遺伝子(e)があり、
EE型、Ee型は黒毛
ee型はあか毛になります。
Ee型同士の交配ではあか毛の子牛が生まれる可能性があります。
そのため、ET研究所ではEe型種雄牛精液を使用するときには、遺伝子検査によりEE型と判定された供卵牛と掛け合わせています。
遺伝子検査は採血、DNA抽出、PCR(目的の遺伝子を増やす)の作業があり、手間がかるのです。
なんとかこの手間を減らしたい!赤っぽい黒毛はEe型だと聞いたぞ!という様々な思いから独自調査に乗り出しました。
調査内容としては
同期化の注射を打つときに、Ee型牛の毛色を確認するというもの
しかし、一日目にして挫折しました。
Ee型牛(真ん中の牛)
Ee型牛(真ん中の牛)
なんと二頭とも真っ黒。
これにて独自調査は終了しました。
やはり、遺伝子検査は必須です!
ちなみにこの牛は短角和種。もともとあか毛ですよー。
今日は4年に1度のうるう年ですね~
そんな中こちら北海道は大雪にみまわれましたーーーー
十勝は北海道の中でも雪の少なめな地域だと思うので、雪の多いところの方からはたいしたことないじゃないと思われるかもしれませんが・・・
少なめな地域だからこそたまに降るドカ雪にびっくりします((;゚Д゚))
車がうまってるーーー
こんな日はET研の駐車場を除雪してもらうために、みんなで車を移動します
雪かきタイムです
車の雪よけだけでも一苦労です
家に帰ったら駐車場の除雪もしなきゃ・・・
もう3月になるというのにやってくれましたね
おかげで忘れられない2/29になりそうです
みなさん運転にはくれぐれもご注意を
昨年の流行語にもなりました“トリプルスリー”といえば、ソフトバンクホークスの柳田選手とヤクルトスワローズの山田選手ですが、
全農ET研究所にもそれを上回る男がいます
全農ET研究所の“トリプルエイト”男(ET師、23歳、彼女募集中)です
ET研のトリプルエイトとは・・・移植80頭、受胎率80%、その牛の価値80万円(初妊牛時価)であります
ET研では以前から育成牛(繁殖適期前の8~12ヶ月)を隣町の牧場で預かってもらっていますが、昨年秋からその牧場でも
一部の牛に受精卵を移植するようになりました。
彼がほぼ一人で移植してトリプルエイトの数字をたたき出しました
評判を聞いた同町JA家畜診療所の獣医師、授精師(ET師)さん達が、彼の移植を見学にきたのです。
5人の技術者に囲まれながら移植を行い(やや緊張)、移植後はその場でディスカッションです。
この日の牛舎内は氷点下5度くらいの寒さ。にもかかわらず熱心な質疑応答が30分以上行なわれました
5人の技術者の方々も全農ET研の受精卵を農家さんで移植しています。
1%でも受胎率を良くすることが農家の収益向上につながるので技術者は真剣なのです
この成績がずっと続きますように・・・
「弘法筆を選ばず」といいますが、、、
研究の世界は少し違うように思います。
よい道具を選ぶことや機械のセッティングは手技のひとつだと思うのです。
たとえば
こんな作業をしているとき
胚盤胞をピペットで吸い付け固定し、右側から出ている針で穴を開けようとしているところです。
左側のピペットの穴が小さすぎると胚を上手く固定することが出来ません。
また、穴が大きいと固定する際にピッペトに胚が吸い込まれてしまいます。
ピペットの穴の大きさや、先端のガラスの厚みはとても大事なのです。
そんなこだわりが詰まったピペットは一つ一つ手作りされています。
先端を拡大してみてみましょう。
左側はガラス管を伸ばしたもの、これを鑢で削ったものが真ん中です。
そこから水洗いして、先を丸めるために火であぶり一番右側が完成形です。
手間がかかりますが、ピペットの出来栄えによって成功率は全然違います
道具を極めることも大事なのです。
順天堂大学の多田教授らは、動物の精子を1年以上にわたって常温で長期保存する技術を開発したと日本経済新聞電子版に掲載されておりました
簡単な概要としては、精子の水分を糖の分子に置き換え、構造を保ったまま乾かすそうです
それを水に浸すと元に戻るのだそうです
試験では、約500日間保存したマウス精子から正常な子供が生まれることも確認しているそうで、今後はさらに長期保存した精子から子供が生まれるか検討する予定だそうです
インターネットで見かけただけで、さらっとしたことしか分かりませんでしたが、興味津々
ウシの精子でも出来ないかなぁ
北海道しゃくなげ会の研修会に参加してきました
第48回目となる今回の研修会は「牛の繁殖を考える」というテーマの下で行われ、多くのことを学ばせていただきました
まず基調講演では、「乳牛の分娩から受胎に至る生理と受胎阻害要因について」ということで、分娩後子宮や卵巣の機能が
どのように回復していくのか、さらに正常な回復から逸脱した場合にはどのような治療を行うべきかについて勉強させていただきました。
中でも特に印象的だったのは、「子宮の汚染と感染は違う」というお話です。
生理的な状況下でも分娩後の子宮内には細菌が存在しており、疾患を引き起こすような病原性細菌の感染とは区別して考えるべき
とのことでした。
また、子宮洗浄の効果としては、単純に細菌や膿を除くというだけでなく、子宮内膜への好中球の遊走を促進したり、子宮内膜を
刺激することによる発情誘起といった作用もあるそうです
なるほど、そうだったのか
その他にも現場で活躍していらっしゃるNOSAIの先生方が、双子分娩による事故軽減への取り組みや、発情日予測のための
超音波診断の有用性、さらには体系的に行われている繁殖検診の現状についてお話してくださいました
ちなみにET研究所からも、子宮炎とエンドトキシンについて少しだけお話させていただきましたよ
多くの方々から貴重なご意見やご助言、新たな取り組みについてのご提案をいただき、本当に勉強になりました
この経験を、今後の研究や受精卵生産へと役立てていきたいと思います
酪農家や和牛繁殖農家の後継者の方で将来、実家に戻って、人工授精や受精卵移植を自ら行おうと考えて、繁殖に関する知識・技能を学ぼうと志す、やる気のある方を全農ET研究所(日本では最大規模で牛体内受精卵の製造やETを全国的に実施しています)では募集しております。
牛の繁殖に関する基礎的な講義や先端技術の知識習得のための講義はもちろん、試験牛を用いた繁殖実習や顕微鏡を用いた精液・受精卵の観察実習など繁殖に関しての知識と経験を豊かにしていただき、資格取得後は実践の中で、腕を磨いていただきます。人工授精師コース2年、受精卵移植コース3年間を原則としておりますが、有資格者は期間短縮も可能です。2-3年後には実家に戻られて、人工授精や受精卵移植(ET)での受胎率が高位安定的な成績が出せるように、全農ET研究所の職員が誠心誠意、指導させていただきます。
身分は全農の臨時職員として有給で働いていただきます。応募方法・選考方法等の詳細は下記までお気軽にお問い合わせください。
日本の牛の生産性向上に寄与できる繁殖のプロを目指して自分自身を磨いてみませんか!!
詳細は下記をご覧ください。
hannsyokujijyutusei.pdfをダウンロード
Y染色体をもつ個体がオスで(XY)、Y染色体をもたない個体がメス(XX)というのは生物界の常識ですが、科学誌ScienceにY染色体がないマウスでもオスとして生殖補助技術によって産仔を生産できたことが発表されました
Y染色体の機能は、「Sox9」と「Eif2s3x」という2つの遺伝子によってすべて置き換えられる、つまりY染色体が無くても生物個体としては生存し、機能するらしいのです
Y染色体をもたないマウスは、通常より睾丸が小さく、完熟した完全型の精子は作ることは出来ないそうです
そこで、成熟する前段階の尾のない精子を生殖補助技術により、卵細胞質に注入することにより、仔マウスを得ることに成功したそうです
調べてみると、Y染色体をもたない哺乳類は実際に存在するようですね
日本の固有種であるトゲネズミでは、オスもメスもX染色体1本のみのXO型だそうで、Y染色体が消失したと考えられています
哺乳類のY染色体上にはオスにとって重要な遺伝子が存在しておりますが、いくつかの遺伝子について調べると、X染色体上に存在することが判明しております
XY=オスという認識はいつか変わってしまうのかもしれませんね
YouTube: Researchers Breed Mice Without Y Chromosome
↑この白いマウスがY染色体を受け継ぐことなく生まれた初めてのオスマウスだそうです
こんにちは,以前「和牛によく蹴られる」との泣き言を記事にした者です(12/11ブログ記事 「和牛キック」より)
あれから2か月がたち,直検技術は多少向上したように感じますが,相変わらず和牛には蹴られております
そこで本日は,和牛キックの傾向と対策について再び考えてみたいと思います。
あくまで私個人の場合,という独断と偏見に基づく考察ですのでご了承ください
原因その1 立ち方,立ち位置が悪い(ウシの右後肢の前に立っていることが多い…)
対策: キックにあたるリスクを減らすため,両後肢の間に横向きで立つ。
展望: ◎ 簡単に実現可能&リスク回避の可能性は高い
原因その2 腕が短く,ウシと距離を取ることができない。ウシのお尻に抱きつくくらい近づいていることが多い。
対策: 踏み台を使うことで,腕を奥まで入れなくても深い位置を触診することが可能。
展望: 〇 手軽かつ一般的だが,踏み台ごと蹴られた際のダメージは大きそう
原因その3 技術的に未熟なためウシへの負担が大きく,いらだたせてしまう
対策: 練習あるのみ!!
展望: ▲ 当面の間は蹴られ続けるということ!?
原因その4 和牛とはそういう生き物だとあきらめる
対策: 蹴られてもめげないメンタル作り or プロテクター装備
展望: ? 結局これしかないのか…
先輩方のアドバイスによると,ウシの後肢もしくは腰角の動きを見ていれば,ある程度は予測できるとのことでした。
また基本的なことですが,近づいたり,腕を入れる際などにウシを驚かせないよう気遣ってやることも重要ですね
本日の分析を胸に秘め,来週からもまた頑張りまーす
もう、2月になってしまいましたが、
1月23日から26日まで開催されていた、IETSにいってまいりました!
今年はアメリカ ケンタッキー州 ルイビルで開催されました。
ET研究所からはポスターを1演題発表しました。
下記から概要がみられます。
http://www.publish.csiro.au/nid/44/paper/RDv28n2Ab235.htm
遺伝子に着目した研究と卵母細胞のガラス化が目立った印象をうけました。
やはり学会に参加すると研究のやる気がみなぎってきます
いろいろと情報収集をすることが出来ました。お話しをして下さった先生方ありがとうございました。
おまけ・・・
ケンタッキーは競走馬とバーボンの有名な町です。
そして、メジャーリーガー御用達のバットを製造している有名バットメーカーの会社もあり、モハメドアリのふるさとだそうです!
この出張中のお気に入りの一枚。
ある日の昼下がりの受精卵の様子をパチリ
これは体外受精から1日後の受精卵の様子です
この写真を撮ったときは、体外受精からちょうど24時間目くらいでしたかね
もうすでに最初の卵割を終了したものもあれば、まだ割れていないものもあります
今まさに初めの一歩を踏み出しているところですね
最初の卵割が起こる時間はそれぞれなのですが、体外受精開始から27時間以上経過してから最初の卵割が起こるものは染色体異常が多いという報告があります
さぁ、ただいま24時間経過・・・27時間までは残り3時間です
この3時間の間に卵割が出来なければ良くない受精卵かもしれません
がんばれーーーー
そして順調に発育してこんな大人(?)になって欲しいと願う今日この頃なのでした(笑)
こんにちは,最近ウシの子宮頸管のことばかり考えている新人獣医師です
先週の記事に,「子宮頸管に物を通す」ことがウシ繁殖の醍醐味だとありましたが,ET研究所では受精卵生産のために,
様々な棒を子宮頸管に通しています。
というわけで本日は,子宮頸管を通すための「棒コレクション」を
上から順に…
拡張棒: 採卵や受精卵移植の前に固く閉じた子宮頸管を広げる。固く,しっかりしているため初心者の練習に最適。難易度★
薬注棒: 採卵後,子宮にイソジン等の薬剤を注入するために使用。難易度★
サイトブラシ: 子宮内膜炎の診断に利用。2016年1月22日の記事参照。難易度★★
バルーンカテーテル: 採卵におけるメインの武器。子宮角先端に導入し,還流液を流し込んで受精卵を回収。難易度★★★
ストロー注入器: おそらく一番有名。精液ストローを装着して人工授精。難易度★?(筆者未経験)
といったラインナップとなっております
その他には,受精卵移植に用いるYTガン(下図)もET研の業務に欠かせない存在です
このように様々な棒たちが,ET研究所だけでなく,世界中の受精卵生産を支えているのです。
私も早くこれらの武器を使いこなせるよう,特訓あるのみです