• Img_20241107_074531486_hdr
  • Img_20241019_145009790
  • Img_20241012_003307233
  • Img_20240822_222932998
  • Photo_2
  • Photo
  • Img_20240923_144226609
  • Img_20240914_144418096_hdr
  • Img_20240914_143247875
  • Img_20240818_165241096

2016年1月18日 (月)

体温調節

今年の冬は暖冬傾向にあったそうで、このまま春が来てくれればいいな~なんて思っておりましたが・・・甘かったですねshock

ここ最近は寒さが厳しくなって参りましたsnow

モモヒキや腹巻が恋しいですね(笑)

体温調節に肌着は欠かせませんが、なんとあのグンゼから牛用の肌着(?)が開発されましたt-shirt

その名も「ウシブル」taurus

こちらは寒さではなく、暑熱によるストレスから乳牛を保護・冷却するためのものですspa

このウシブルには、人の衣類にも使われる放射性能に優れた冷感素材のラディクールをベースにしておりますsign01

下着のように乳牛に着せ、細いパイプから少量の水を徐々に流すことで生地を常に湿らせ、気化熱によって冷却させる仕組みだそうですmist

ウエアには導電性ニット綿材が組み込んであり、ウエアが乾燥したり湿ったりすると、綿材の電気抵抗が変化しますthunder

ボタン電池で作動する小型機器で通電させておき、抵抗の変化を見てウエアが乾燥しているかどうかを把握し、そのタイミングに合わせて注水を行えるようになっているそうですrain

ウシブルは、京都府農林水産技術センター畜産センターと共同で実証試験に取り組み、ストレス軽減効果の解析、評価を実施するそうですよscissors

http://www.gunze.co.jp/info/news/detail/20160113/pdf/gunze_wearable03.pdf

2016年1月15日 (金)

一年の始まり

お正月休みを経て,今週から本格的に業務が開始しました。

通常よりも人が少ない状況で採卵や食肉処理場での卵巣採取・体外受精などの業務が始まり,まさに怒涛の一週間でしたcoldsweats02

 

長く休みをいただいたおかげでしっかりと体力を充電することができたのですが,色々と動きが鈍っていたような気が…

今年初の採卵では急激な冷え込みのせいか,期待した個数の凍結胚が得ることができなかったのですが,検卵(受精卵を探す作業)を

しながら,「もしやお正月ボケで受精卵を見る目を失ってしまったのか!?」と不安になりましたsweat01

細かな操作を必要とする顕微授精もいまいちうまくいかず…shock

 

色々とバタバタしてはいましたが,家でお餅を食べて過ごすよりも,こうして牛や受精卵に向き合っている方が性にあっているなぁと

感じる一週間でもありましたflair

 

2016年もET研職員一同,受精卵供給を通して生産者の皆様に貢献すべく励んでまいりますsign03

そのために私自身が成長できるよう,一つ一つの課題に妥協することなく取り組み,精進していきたいと思いますので,

本年もどうぞよろしくお願いいたします。

2016年1月14日 (木)

素牛の減少にどう立ち向かうか

 素牛価格の上昇に歯止めがかかりません。

(子牛の初せり、過去最高の平均価格に=宮崎市 時事ドットコム 2016/01/14-10:51)

 宮崎市のJA宮崎中央家畜市場の子牛の初せり市の平均価格は昨年同期より約17万円高い76万7043円で過去最高だったそうです。

 背景には、繁殖農家の高齢化に伴う子牛頭数の減少などがあります。

 一体どこまで値が上がり続けるのか、先行きが不透明な状況がずっと続いております。

 私たちにできることは、より多くの、より質のいい、より産子の能力が期待できる受精卵を製造することであり、氷点下10度を切る十勝の寒空の中ではありますが、頭と体を動かし、少しでも和牛の増頭に貢献したいと思います。

2016年1月13日 (水)

いつもの

正月休みも終わり、研究室もいつも通りの日々が戻ってきました。

この日は、食肉用にと殺される牛から卵巣を回収するために帯広屠場へ行きました。
卵巣は実験室に持ち帰り体外受精卵の生産や研究につかいます。


毎年年末はお歳暮や年の瀬の需要で屠場は大忙しです。

正月に実家へ帰省した時に、黒毛和牛すき焼きを頂きましたが、
(ちなみに、宮崎牛でした!)

年末の慌ただしい屠場のことを考えたり、
どこで育った牛だろうかと考えたり、
もはや職業病だと感じました。

2016年1月12日 (火)

今年初の採卵

少々遅くなりましたが、、、


新年あけましておめでとうございます。


2016年もET研究所は、生産者皆様に1個でも多く受精卵を供給できるよう、励んで参りますので、今年もよろしくお願いいたしますtaurus

さて、本日1月12日は今年初の採卵日でした。

張り切って早朝から30頭近い牛たちを獣医師4名で採卵を行うものの、先週から続いた極寒のせいでしょうか。


芳しくない採卵成績となりましたcrying

回収できているけれど未受精卵や変性卵ばかり、黄体数はあるけれど回収しきれていなかったり、、、

特に北海道の冬場は環境が厳しく、採卵成績をいかに安定させるか、毎年この時期の課題となります。


極寒地に住まわれている技術者の皆様。

寒冷ストレスの中、繁殖成績を上げるためにどのような工夫をされているか、もしおありでしたら、コメント欄で教えてください!

2015年12月25日 (金)

ET研にサンタがやってきた!!

    

本日12月25日はクリスマスですねlovely

  

今朝,今ごろ子供たちは枕元に置いてあるサンタさんからの贈り物を発見し,喜びにわいているんだろうな~,でも私たちは

これから採卵だからそんなの関係ないわ~,なんて考えながら出勤したところ…

 

来てましたshine

ET研究所にもshineshine

サンタクロースがshineshineshine

20151225_7_00_52_2_2

まさか大人になってもサンタさんのサプライズに遭遇することがあるなんて…

子供のころの新鮮な気持ちを思い出しましたconfident

くぅこサンタさーん、ありがとうheart04

 

お昼休みにはクリスマスケーキを食べながらプレゼントを開け,クリスマスを満喫した私たちなのでしたsmile

 

ちなみに2015年の採卵は本日が最後でした。年明け初回の採卵はは1月12日となります。

チルド精液の出荷は12月28日月曜日が最終で,2016年は採卵と同様に1月12日火曜日から出荷を開始します。

また,12月28日がET研究所の仕事納めなので,ブログもしばらくお休みとなりますcrying

ウシもヒトもしばしの休息をとって,また来年からバリバリ働きたいと思いますrock

このブログをを読んでくださっている皆様にとって,来年も素晴らしい一年となるよう,ET研職員一同お祈り申し上げております。

 

Merry Christmas & Happy New Year sign03

 

2015年12月24日 (木)

年末のイベント♪

今日はクリスマスイブですね♪

いよいよ今年も終わりに近づいて参りました!

お歳暮の時期でもあるわけですが、私は毎年お中元とお歳暮に、必ず送っているものがあります!

それは「ナイタイ和牛」です!!

年に2回、夏と冬のに職場で取りまとめて購入するため、比較的安価にゲットできるのです!

畜産関係の職場にいるのも関わらず、それほど日ごろ和牛を食べているわけではないのですが、この時期ばかりはといつも購入させていただいております。

自分が取った受精卵から生産された牛もいるかも・・・とテンションが上がります!!

2015年12月23日 (水)

OPU練習

OUP(Ovum Pick-up・経膣採卵)とは生きている牛の卵巣から卵子を吸引する技術です。
超音波で卵巣にある卵胞をさがし、長い針で吸引していきます。

過去にこんな記事もありました。
 世界のOPU事情
これからの畜産現場には必要な技術になってくるようですhappy01

今回は現場でどのように作業しているのかを紹介したいと思います!

まずは左手で直検をし、卵巣をつかみます。
右手で陰部から超音波のプローブを入れます。
左手で卵巣と膣壁ごしにプローブをつかみ、卵巣にある卵胞を捜します。

Opusyasinn

画面に卵巣がうつりましたshine
黒い丸がふたつ見えています。これが卵胞です。

Opu

画面の右上から左下に向かって線が延びているのが分かるでしょうか?
プローブに針をセットするとこの線上に針が出てきます。

この線上に吸引したい卵胞をもってくる、
右手で針を前後させて刺す、足で吸引機のペダルをふみ、卵子を吸っていきます。

右手も左手も大忙しです。impact
注意しないと針で左手を刺しますcoldsweats01


ここで回収された卵子は実験室でIVFされ受精卵になり、ETされるのです。

海外では1日にひとりが100頭OPUすることもあるようですcoldsweats02すごい!


続きを読む »

2015年12月21日 (月)

研究開発室忘年会

みなさんこんばんは~flair

もう今年も残りわずかとなってしまいましたよーsweat01

ところで、12/18は今年1番忘年会が多い日だったそうなbeer

ということで、研究開発室では忘年会を行いました~~~~shine

みんなで中華を食べに行きましたよrestaurant

20151221_170533

このお料理はマコモダケという食材を使っているそうなのですが、(白っぽいものがそうです)私は初めて食べましたsign03

初めて食べたので、マコモダケと聞いただけで勝手にきのこと連想し、食感もエリンギに似ているなぁと感じましたが実はマコモダケ、イネ科のマコモという植物の根本が寄生した黒穂菌によって肥大して出来た茎の部分なんだそうですcoldsweats02

きのこでも筍でもないのだそうですsweat02

きのこだと思っていたけど、その事実を後日知りました・・・笑

20151221_170449

定番のあんかけ焼きそばはなんと塩味でしたspa

塩味もなかなかイケますgood

20151221_170601

中華をたいらげた後に二次会でイタリアンを食べに行きましたcatface

ピザやパスタを食べましたがどれもおいしかったです~scissors

それにしても研究開発室の面々はよく食べますねfull

ところでこの時期はイベントが目白押しで無駄にワクワクしてしまうのですが、もうすぐクリスマスですよぉーpresent

ふと気づくと、サンタさん私達の忘年会を見守っておりましたdownwardleft

20151221_170622

とても楽しい忘年会でしたnote

今年のお仕事も残り1週間ですwink

みんなでがんばりましょーーーrock

2015年12月18日 (金)

受精卵

 

私たちの大切な仕事の一つとして,食肉処理場(ウシを食肉にする工場)で採取した卵巣を用いた体外受精があげられます。

今週もたくさんの受精卵を作りましたよ~happy02

Bl

 

上の写真に写っているのは「胚盤胞」といって,移植すれば受胎するステージの受精卵ですtaurus

(今回作った受精卵は研究目的なので,実際に移植されることはありません…)

 

ひとくちに受精卵といってもその品質にはかなりの違いがあり,ET研究所では高品質な受精卵の製造に

強いこだわりを持っておりますrock

体外受精卵の場合,体内胚よりも凍結によるダメージを受けやすいので,その品質評価が特に重要になってきます。

たとえば上の写真のうち,凍結可能な高品質受精卵として評価するのはほんの数個といったところでしょうかsweat01

 

受精卵の評価は,受精卵を転がしながらあらゆる角度から様々なポイントを観察して行うのですが,若輩者の私にとって,

この作業がなかなかに悩ましいのです。

この部分はきれいだけど,ここの細胞の色が微妙に黒っぽい気がする…でもこれくらいなら凍結しても生存していられるんじゃないか…

といったように,悩みながら,時に他の人に相談しながらようやく決断することもしばしばshock

熟練した技術者の場合,絶対的な基準が確立されているのでそんなに悩むことはないんですけどねcoldsweats01

 

この受精卵の品質評価が受胎率向上の鍵となっていることは間違いないので,熟練の目を養うべく,これからも受精卵との

にらめっこに励みたいと思います!!

2015年12月17日 (木)

淘汰されてもこのお値段

当研究所では主として受精卵を生産するために黒毛和種繁殖雌牛をドナーとして飼養していることは皆様ご存知かと思います。

採卵するといってももちろん無限に受精卵が回収できる牛はおらず(いれば嬉しいですが・・・。)、最終的には市場へと出荷されます。市場出荷する場合でも2通りあり、空胎の場合は廃用市場、受胎している場合は繁殖市場へと出荷されます。

このところ、当研究所の淘汰牛の価格は、繁殖市場であれば60-90万、廃用でも20-50万円程度で推移しており、昨年から比較しても1.5-2倍程度の価格になってきております。

牛舎を空けないために何としても牛を入れなければならない和牛農家の方々の大変な状況が窺い知れますthink

全農を出た後でも、この牛たちが繁殖雌牛として、あるいは肉として活躍してくれることをお祈りしていますconfident

2015年12月15日 (火)

育児と仕事の両立

とある府県を新ETで回っていますと、開業診療所に勤務される女性獣医師とお話しする機会がありました。

その女性獣医師の診療車にはチャイルドシートが装備されていますcarouselpony

Img_0496_2

子供は現在、保育所に預けられていますが、以前は診療車に乗せ往診されていたそうです。
診療中は農家さんが自ら好意的に子守りを引き受けていただいたそうですhappy01

育児と勤務の両立は決して楽ではない思いますが、勤務先や往診先など柔軟な対応、周りの人たちの理解がありますよね。
育児中の業務をされている事になんとも微笑ましい姿が思い浮かびましたdelicious


犬猫の動物病院では女性の院長先生が子供を負ぶって診療している姿をよく目にしますeye

最近は産業動物分野で、女性獣医師の現場での活躍が増えている中で、このような開業診療所に勤めていらっしゃる女性獣医師のように、柔軟な子育てができる社会が来ることを願って止まないですshine


2015年12月14日 (月)

若返り

日本産科婦人科学会の倫理委員会は、自分の卵巣の中から採取したミトコンドリアを卵子に注入する自家移植治療について、臨床研究として実施することを初めて承認したそうですflair

http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG12H5X_U5A211C1CR0000/

ミトコンドリアとは、全ての細胞に存在しており、エネルギーを作り出す小器官のことですrock

加齢で卵細胞内のミトコンドリアの量が減ったり、遺伝子変異が増えたりするとエネルギー供給が不十分になり、卵子の成熟や受精が妨げられ、受精卵も着床しづらくなると考えられていますsad

この移植治療は、腹腔鏡手術で取り出した患者自身の卵巣組織の一部から、卵巣の細胞を採取してミトコンドリアを抽出し、患者の卵子に精子とともにミトコンドリアを注入することで卵子が活性化し、若返るとされていますshine

自分のミトコンドリアを使用するため、倫理的な問題は少ないと予想されますが、その効果や安全性は実は分かっていませんcoldsweats01

海外では200例以上実施されており、20例程度の出産例があるのだそうですchick

Photo

加齢してしまった卵子を若返らせることが出来るなんて夢のような技術ですねhappy02

2015年12月11日 (金)

和牛キック!!

 

ET研究所は、黄金の左腕を持つ直検プロの集団ですが、ごく若干名、直検初心者の獣医師も存在しますsweat01

実はわたくしもその一人coldsweats01

このままではいかん!!というわけで最近練習を始めました。

 

ですが私の場合、直検中に蹴られる頻度が異様に高いのですcrying

ホルスタイン種の場合、あまり人を蹴ることはないですし、蹴るとしてもなんとなく「あ、来る!」と予測できるのですが、

野性味にあふれた和牛の蹴りは素早すぎて私には回避できません…

私の直検の仕方が牛にストレスを与えているのか、ただ単に鈍臭いのか、運が悪いのか…

本日も立派な青あざがスネに誕生いたしましたbirthday

 

和牛キックの犠牲者はかなり多いようで、鼻の骨を折ったり肋骨を折ったりという話をたまに耳にしますshock

馬の場合、蹴られそうになったら瞬時に馬に近づいて受け止めることで蹴りの威力を最小限に抑えるのですが、牛はどうなんでしょう…

 

和牛キックの回避方法をご存知の方がおりましたら、教えてくださーいflair

2015年12月10日 (木)

ドナーの一休み

今年度の最終採卵は、12月25日、クリスマスですxmas

 当研究所のプログラムだと、基本的には採卵日の13-12日目に注射の打ち始めとなるため、自然発情を利用して過剰排卵プログラムに導入する牛は、注射打ち始め数日前に黄体の確認を行います。

 本日で、今年度採卵分のドナーの黄体確認が終了しました。この年末年始前の期間は、日々受精卵を生産しているドナーたちにとっても最長の休みとなります。

 因みに、年明け1回目の採卵は新年1月12日であり、発情同期化により過剰排卵プログラムに入る牛の場合、同期化開始日は12月25日となります。今年度最後の採卵日に、来年度最初の採卵プログラムが始まるということです。つまり、ET研究所の黒毛和種ドナーが過剰排卵-受精卵回収のプログラムに1頭も入っていない日は存在しないということですねeye改めて考えてみるとすごいことだなと思います。

 

2015年12月 9日 (水)

練習牛

ET研究所には採卵牛として働けなくなった牛たちが出荷されていくまでの間、
AIや直検練習などの相手をしてくれます。

最近、AI練習をしている私にとってはとってもありがたい牛たちです。taurus

中でもOPU練習に付き合ってくれる牛・やみーちゃん
(耳標番号のごろ合わせからこのあだ名をつけました)
この子は過剰排卵処置への反応はすごくよいにもかかわらず、採卵では一個の卵も取れない牛です。weep
何度か採卵されていますが、一度たりとも卵が取れないということからOUP専属の練習牛としていまは飼われています。

さすがのベテラン練習牛!
一時間ほどかかった私の初OPUの間も暴れることはなく練習につきあってくれました。

ET研の技術力はこうした牛たちによっても支えられているのでした。confident


2015年12月 8日 (火)

ファームサミット2015

昨日のブログに引き続き、、、

先週の12月2日(水)に帯広で行われましたファームノートサミットに参加して参りました。

このセミナーは、酪農、畜産向けクラウドサービスを行っている帯広のITベンチャー企業、ファームノートが主催となって行っているサミットです。


Image



今回は、様々な分野で活躍されている起業家、生産者の方々が登壇され、大変興味深い話をしていただきましたeye


ITを活用することで被災地東北で農業を復興された話。
安愚楽牧場の倒産で真っ向に被害を被った牧場主さんの話。
ファームデザインズがここまで有名になった経営戦略の話。


また経営におけるブランディングがどれだけ影響を与えるかという話。

など。

中でも聴衆の心を惹きつけたのが、株式会社ユーグレナ代表取締役社長、出雲充氏による基調講演
「僕はミドリムシで世界を救うことに決めました」

でしたshine


2005年8月に株式会社ユーグレナを創業し、同年12月に、世界でも初となる微細藻ユーグレナ(和名:ミドリムシ)の食用屋外培養に成功し、石垣島を中心に培養を行っています。
バイオジェット燃料製造の事業化に向けた研究開発なども行っているらしく、さっそくサミットが行われた次の日の12月3日の朝刊に、ユーグレナ社長が載っていました。

内容は、ANAと共同して、ミドリムシを用いた国産バイオジェットディーゼル燃料を、2020年までに実用化を目指す、という記事です。

最初は、バングラデシュの子供達の栄養不足解消のためにミドリムシの研究を始められた出雲先生ですが、いまや地球環境保護の研究までに幅を広げられている先生の勢力に脱帽です。


今回のサミットは、いつも行っている繁殖の技術セミナーとは、また一味違った公演で、私自身を見直すきっかけとなりました。

また起業家の方々、今時の言葉を使うなら「意識高い系の人たち」は、何をモチベーションに普段勢力的に仕事をされているのかも大変、参考になりました。

また、機会があればファームサミット、参加したいですsign03

2015年12月 7日 (月)

便利~

みなさんこんばんはnight

とうとう12月に突入しましたねーsnow

1年が過ぎるのはあっという間ですねrun

本日はまたまた牛の管理についてのお話ですtaurus

牛の首に装着することによって活動量や休憩時間などを計測し、牛の異変を検知できるウェアラブル活動量計「Farmnote Color」が株式会社ファームノートより発表されましたflair

http://farmnote.jp/press-release/farmnote-color.html

リアルタイムに牛の活動情報を収集し、注意すべき牛を自動的に選別して通知してくれるそうですdanger

データは人工知能が個体別に学習し、個体差も考慮して分析を行うためデータが増えるほど精度が高い異常検知が可能になるのですpc

すごい~~~happy02

Farmnote Colorのバッテリーは、常時使用を行った場合でも3年間交換不要だそうですscissors

スマートフォンやタブレットが普及して、牛の管理なんかもこの便利な機器でいつでもどこでも~っという感じになりましたねphoneto

牛の管理だけではなく、様々な分野で今までヒトが行っていたことを機械に取られる感じがして少し悲しいなと感じる面もありますが・・・gawk

便利だし・楽だし・正確だしメリットはたくさんありますねwink

2015年12月 4日 (金)

交流してきました!!

 

本日は、十勝獣医師会の北部地区懇談会に参加してまいりましたshine

 

北部地区は上士幌・士幌・音更を対象としていることから、参加者のほとんどは産業動物臨床の先生方でした。

普段はほぼ一日中実験室にこもっているペーパー獣医師である私にとって、最前線の現場で働く先生方と交流することができる、

非常に貴重な機会となりましたhappy02

また、学生時代に臨床実習でお世話になった先生方とお会いすることもでき、とても楽しい時間を過ごすことができましたconfident

 

懇親会は先月完成したばかりの十勝NOSAI上士幌診療所で行われたのですが、懇親会中に搬入された帝王切開のオペまで

見学させていただき、大変勉強になりましたtaurus

ひとくちにウシの獣医師といっても、その仕事内容は本当に様々で、でもやっぱり「生産者を幸せにしたい!」という思いだけは

一緒なのだと痛感confident

 

また来年も楽しみにしております!!

 

2015年12月 3日 (木)

クローンを食う時代

 最近、韓国・中国で体細胞クローン牛を大量生産する動きがあるようです。

(韓国人博士の黄禹錫「世界初の商業用クローン牛を作る」韓国経済新聞/中央日報日本語版2015.11.25)

(中国でクローン牛年間百万頭生産計画「今までで最も美味い」NEWSポストセブン2015.12.2)

 体細胞クローンは、皮膚などの細胞から取り出した核を、核を除いた他の個体の卵子に移植して、胚を生産する技術であり、理論上同じ個体の胚を無限に作れる技術であるため、優良を家畜増産する目的で畜産領域においても研究が行われてきています。

 現在、日本でも体細胞クローン牛は生産されていますが、農林水産省が出荷自粛要請を行っているため市場流通していない状況であり、諸外国においてもまだ市場流通した報告はないようです(厚生労働省 体細胞クローン家畜由来食品に関するQ&A)

 日本では安全性に対する検証が十分かどうか膠着状態である状況の中で、TPPの影響の中で安価なクローン牛が日本に流通・・・なんて事にならないために、輸入肉のトレーサビリティーの在り方等注視していく必要がありますeye

 一方、中国・韓国での流通後の影響を以て安全性が証明されるようであるなら、日本でもそれほど遠くない将来クローン牛を食べる日が来るのかもしれません。

 データの捏造は勘弁ですがdanger

2015年12月 1日 (火)

12がつ

今日から12月ですね。confident
一日が終わるのがあっという間感じます。sign03

1日のなかで受精卵に関することに携わっていることが大半ですが、
火曜日は精子DAY!
ほぼいちにち精子関係のことをしていました。

採取直後の精液をみたことある方いるでしょうか?
出回っている凍結精液はおおよそ20倍くらいに希釈され、凍結のダメージを受け
採取直後の元気さはどこかへ・・・・sweat01

採取直後の活力のよい精子は顕微鏡下でみると渦巻いて見えるのです!typhoon


ちなみに・・・・
年内の採卵は12月25日でさいご
採精は12月28日がさいごになる予定です。

道東地方の風物詩

上士幌町もスピードスケートリンクの整備が始まっていますsnow

十勝地方の小学校ではスピードスケートが体育の授業に組み込まれていて各市町村には必ず屋外リンクが整備されますhappy01

先頃の積雪により、例年より半月以上早くリンクの整備が始まりましたsmile

Photo

屋外リンクは道東地方の真冬の風物詩と言えると思います。

リンクの作成には、まずグラウンドなどで積雪を踏み固める事(写真の状況)から始まります。

というのも、積雪を踏み固める事により真っ白な氷の下地ができ、
日中の直射日光でも溶けにくいリンクが出来る為ですsun

続いて厳寒の夜間に水を少しづつ何回も撒いて10センチ以上の厚みのあるリンクに仕上げていきますsign03

ET研の受精卵をご愛顧いただいている道東地方の生産者の方または関係者には、リンクの整備をされている方やお子様が少年団もしくはクラブなどで選手として活躍されている保護者の方もおられることでしょうshine

各地域のリンクで育った選手には高木美帆選手など数多く、厳寒期が早く訪れる事を願う熱い方々もおられる事と思いますeye

以上、北海道の風物詩でした~taurus

2015年11月30日 (月)

地球に優しく

フランスのある農家さんでは、温室効果のあるメタンガスを含む牛のおならやげっぷの削減に取り組んでいますdash

牛40頭を飼育するこの農家さんでは、これまでに32トンのメタン削減を実現したそうですsign03

この量はなんと、車を47万キロメートル走らせた時に排出される二酸化炭素の量に等しいそうですrvcardash

すごい量なんですねcoldsweats02

しかもメタンガスの温室効果は、二酸化炭素の約20倍と考えられているそうですsweat01

メタン削減の秘訣は飼料の原料にあるらしく、この農家さんではトウモロコシや大豆などの穀物の割合を減らし、牧草の割合を多くしているそうですclover

牛が排出するメタンガスはゲップに含まれるものが大半ですが、おならからも発生するのだそうですよ~taurus

フランスの農場で使用される飼料の20%は、産業用としても用いられるトウモロコシや大豆が原料となっていますが、この農家さんは乾燥させたアルファルファを使うことで、冬の間もこうした飼料に頼ることなく牛を飼育することが出来るのだそうですbud

また、農場で栽培している亜麻仁も飼料に加えることで、栄養の補給もしているみたいですscissors

アルファルファのようなマメ科植物や、亜麻仁、大豆などの油糧種子が配合された飼料で育った牛の乳は、オメガ3系脂肪酸を豊富に含みますfull

オメガ3系脂肪酸は人間の健康に良い効果をもたらすといわれるほか、牛の胃の中にあるメタン生成菌を抑えるとされているため、メタンガス排出の削減も期待できるのだそうですwink

さらに、窒素固定能力を持つアルファルファによって、牧草地の土壌改善も期待できますshine

環境や人間の健康に考慮した農業を目指すフランスの非営利団体によると、牛に与える飼料によっては、吐き出すメタンガスを最大65%削減することも可能なんだとかcatface

しかし、経済的な制約と牛乳の質、牛の健康のベストバランスを保つために、同団体は20%削減を目標として掲げているそうですrock

一気に全てを変えるのではなく、少しずつ取り入れていって農家さんにも地球にも優しい経営が出来ると良いですねhappy02

2015年11月27日 (金)

ただ今分裂中!!

 

本日は卵子の成熟についてご紹介したいと思いますsmile

 

卵胞の中に存在する卵子は,そのままでは精子と出会っても受精することができません。

排卵する前に,卵子の中で「ある変化」が起こることが必須なんですtaurus

  

哺乳類のメスにおいて,卵子は母親の胎内にいるときからすでに存在し,細胞分裂の途中で長い眠りにつきます。

成長するに従い,脳から放出されるホルモンに反応してこの細胞分裂を再開し,排卵する直前にこの細胞分裂を完了させることで,

受精する能力を持つようになります。

人間でいうと,卵子が眠りから覚めて分裂を再開した時点で生理が始まります。

この,細胞分裂を完了させる過程は,「卵子の核成熟」と呼ばれており,まさに受精に必須の重要なポイントになります。

 

そしてその過程は目で見ることができますhappy01

下の写真は核成熟した卵子です。

Mii_2

画像が汚くて申し訳ありませんが,大きなピンク色の円が卵子です。

そして矢頭で示した濃いピンク色の塊(卵子の染色体です)が二か所に見える状態が成熟の目印です。

この状態になって初めて,精子を受け入れて受精卵となることができますtaurus

 

ちなみに,たまーにですがこんな姿も見られますよeye

2

まさに分裂中!!教科書のイラストみたいですsmile

 

生命がダイナミックに変化していく様子を見ることができるのは,卵子の研究を行う私たちの特権なのではないかと思います。

この命の源を大切に育てつつ,生産者の皆様に貢献できるような研究をしたいと思いますconfident

2015年11月26日 (木)

ぎゅうぎゅう詰め

現在劣化した牛舎の餌槽を補修するための工事が行われております。

工事は牛舎の半分ずつに分けて行われるため、現在牛の給餌スペースはいつもの半分となっており、一区画にいつもの倍近い頭数がいる区画も存在していますbearing

ただでさえ空きが少ない中で飼養スペースを確保しているので、今回のような工事が入るとさらに神経を使いますsweat02

工事は来週の頭までなので、それまで牛には我慢してもらわなければなりませんthink

ある種のバッタでは個体群密度が高いと個体数を減らすために同性間で交配行為を行うようになる・・・みたいな話を聞いたような記憶があるのですが、牛でも「マウンティング」が増えたりすることはあるのかなぁと妄想しつつ今日の筆を置かせていただきます。

2015年11月25日 (水)

たねあかし

先週お届けしたイリュージョンのタネ、みなさん分かりましたか?dog

本日はタネあかしhappy01

先週の写真、実はよくみると小さく透明帯に傷があったのです。sign01
胚盤胞期にニードルを用いて透明帯に切り込み(スリット)をいれて一日置くと・・・・

Pb130129

透明帯の切込みから胚の栄養膜細胞が出てきます。
ここで透明帯から出てきた栄養膜細胞をブレードで切ると先週の写真になるのです。confident

透明帯をあまり傷つけず、回収できる細胞は多い!
すばらしい方法ですが、スリットを入れるのにはコツがありなかなか難しい技術なのでした。coldsweats01


※この方法は、福島県畜産試験場で特許取得されています。

2015年11月24日 (火)

十勝の冬

本州や九州地方ではまだまだ暖かい日々をお過ごしのことと思われます。

しかし北海道では本日、今年度初の大雪となりましたsnow
積雪40cmは、ゆうに越してるでしょうか?

道路を走っていると、2台ほど、道の傍に落ちていて、パトカーが停まっている光景を見ましたcar

私も、ずっと「怖えー怖えー」と連呼しながら、運転しております。
十勝に来て、3年がたとうとしておりますが、まだ冬道の運転は慣れませんsad

とうとう北海道に本格的な冬が来ましたね、十勝の冬は本当に長いです。


Image



私の車も雪に埋もれてました。
なんだか、ヤッターマンに出てくる犬型のロボット、ヤッターワンみたいですねdog

2015年11月23日 (月)

中はヒミツ

あーもうそろそろ買いに行かなきゃ~dollar

もう残りが少なくなってきましたwobbly

何がって?

それはこれでーす↓

20151123_133316_4

え?ノート??って感じですがとても大事なノートですconfident

そう、「実験ノート」ですねgood

研究開発室では、牛の受胎率改善や採卵性向上などなど・・・それぞれがテーマを持って、様々な研究を行っておりますrock

その実験で得られたデータを書き込んだり、実験の手法を書き込んだり、使い方は人それぞれですが、実験を行うために大切なことがたくさ~ん書き込まれておりますmemo

以前の実験で感じたことや失敗したことも書き込んでおいたりすると、次の実験を行うときに役に立ったりしますflair

何年も前の実験のことを掘り起こしたりするときにもノートをチェックすることもしばしばbook

すごく重要なんですscissors

私のノートは特に個性がありませんが(笑)、みんなかわいくてオシャレなノート使ってますshine

次はどんなノートにしようかなhappy01

2015年11月20日 (金)

冬の訪れを感じる朝に

長いもの収穫も終わり,いよいよ本格的な冬が始まろうとしています。

いつもの通勤ルートは一面雪景色になっておりましたshock

ET研究所の牛舎も雪化粧ですsnow

Img_1914 

夏のヒートストレスは多くの方にとって頭を抱える問題だと思いますが,実はウシにとっては冬のコールドストレスも大敵なんですtaurus

ET研究所でも冬場は採卵成績が落ちるため,寒冷対策が重要になってきます。

体外受精をしていても,冬は移植可能胚への発生率が低下する傾向にありますwobbly

さらに,妊娠末期のウシでは寒さで血管が収縮することで血圧が上がり,その結果子宮への血流が増加して

胎子が大きくなりすぎるため,難産が増加するそうですshock

 

ヒトにとってもウシにとっても大変な季節が始まりますが,まずは買ったばかりの車を雪道の事故で廃車にしない!ということを

今年の目標にしたいと思いますbleah

2015年11月19日 (木)

卵巣が動かない

 最近超音波で黒毛ドナーの生殖器の超音波検査において、卵巣上に小さな卵胞しかないことが多々見受けられます。

 現在十勝はこれからぐーっと気温が落ちてくる移行期間にあるのですが、人でも季節の変わり目は風邪を引きやすくなるように、気候の変化に代謝の変化が追いつかず、卵巣静止のような状況になっているのかもしれません。

 同じ卵胞発育障害でも、卵胞のう腫であればGnRHの投与や、CIDRの挿入などが治療法としてすぐに思いつくのですが、卵巣静止においてはまだゴールデンスタンダードのような治療法は確立されていないように思われます(勉強不足なだけかもしれませんがcoldsweats01)。

 教科書には一週間間隔でeCG 1000 IUとhCG 1000 IUの投与なども記載されておりました(獣医繁殖学第4版 文永堂出版)。

 よい治療法があればご教授いただければ幸いですconfident

2015年11月18日 (水)

イリュージョン

箱の中のものを消したり
手の中にあったコインをいつのまにかポケットへ・・・

手品ではよくみる技ですね。wink

性判別に必要なバイオプシーにおいては胚の細胞をとるために
外側の透明帯も一緒に切れてしまいます。
うまく切れないと胚が透明帯から出てしまうこともimpact

胚は透明帯に守られていないと凍結にはとても弱くなってしまいます。


なんとかして、手品のように中の細胞だけとれないのでしょうかsign02

本日はそんな研究者的手品を紹介いたしましょう。

これが貴重な瞬間をおさめた写真になりますwink

Pb130132

胚の下に見える塊が採取された細胞片ですね。けっこうたくさん取れています!shine
透明帯は球形を保ち、無傷のように見えますが・・・細胞はいったいどこから取りだされたのでしょうか?

タネあかしは次回をお楽しみに~note

2015年11月17日 (火)

長芋で精力をつけよう!!

今日、新ETで行っている川西の長芋、兼、酪農家さんから、大量の長芋をいただきましたsign03

Image


短冊切りにして卵黄と甘い醤油で食べるのもよし、トロロにするのもよし。
長芋が大好きな私にとって、とても嬉しい頂き物でしたhappy01
ありがとうございます!


十勝ではビート堀りも終わり、このように長芋堀りも終わり、とうとう待ちに待っていなかった、長い冬を迎えそうですsad

ちなみに、トロロを食べた後に、口の周りが痒くなるのは、トロロ中に含まれてるシュウ酸カルシウムが棘状になってて、この結晶が原因で痒くなるみたいですよ。

2015年11月16日 (月)

狭いところは好き?

ヒトの精子は物体の表面に近い場所にいると、近くに表面のない場合よりもすばやく直線的に遊泳することを報告する論文がnature communicationsに掲載されるそうですmemo

つまり、壁際と言うか、囲まれた狭い空間ですばやく直線的に泳ぐのでしょうrun

精子は長い尾部(鞭毛)のむち打ち運動によってらせん状遊泳するのですが、生殖器内での精子の動きを詳細に調べるため、ガラス表面から1ミクロン以内の部分で遊泳するヒト精子の映像を記録し、バルク溶液中を遊泳する精子と比較しましたeye

ガラス表面を遊泳する精子は、ずるずる滑るように進む独特の遊泳形態をとり、それによって精子が表面に沿ってすばやく直線的に遊泳していたそうですflair

ってことは、スライドガラスやカバーガラスのようなもので精子を挟み込んで観察すると、精子の動きがよく見えてしまうのでは・・・??例えばこんな感じのものとか↓

20151116_190141_2
と思いましたが、これは狭い生殖器内を遊泳しなくてはならないヒト精子の話で、牛はヒトより卵管が広いので牛精子では見られない現象だそうですよ~confident

ちなみに写真の物は、細胞をカウントしたりするのに使いまーすscissors

2015年11月13日 (金)

黄体コレクション♪

ET研究所では,と場で採取した卵巣を使って日々実験を行っていますconfident

ひとくちに卵巣といっても大きいものや小さいもの,卵胞がたくさんついているものやほとんど見当たらないものなど様々なのですが,その中でも黄体は本当に個性豊かです。

 

というわけで本日は今週の卵巣コレクションをsign03

 

まずは私の個人的なお気に入りはこれshine

Img_1831_2

たくさんプロジェステロンを出していそうな,機能的な黄体です。やはり開花期の黄体はきれいですね~

 

こちらは色や膜のかぶり具合からして,妊娠黄体だと思われますtaurus色合いが大人っぽいですね~happy01

Img_1839_2

 

 

血流が減って黄色くなったこの黄体↓はもうすぐ退行してしまいそうですsad

Img_1840_2




 

 

そして最後にsign01今週のMVPを紹介しますcrowncrowncrown
Img_1830_3

シメジみたいでかわいいlovely

この卵巣を直検したら,いったいどんな触りごこちなんでしょうeye

 

黄体の形成・維持・退行は本当にダイナミックで神秘的な現象だと思います。

その様々な個性を見ることができるのも,日々卵巣を使って実験をする私たちの特権ですねsmile

 

 

 

2015年11月12日 (木)

CIDRの再利用

当研究所でも利用しており、卵胞のう腫の治療や発情同期化薬としてもおなじみのCIDR。

黄体ホルモンであるプロジェステロンを含むT字型の膣内留置型製剤であり、人為的に黄体が持つ働きを牛に与えることができることは多くの方がご存知かと思います。

発情同期化薬としては5-8日程度の留置期間が一般的ですが、一方卵胞のう腫の治療には12日間程度留置するので、「1回同期化で使ってももう一回くらい使っていいんじゃね?」とお思いの方も多いと思われます。

 過去ET研ニュースにおいても、再生CIDRで一定の血漿プロジェステロン濃度は維持されるという報告をご紹介しておりますが(全農ET研究所ニュース平成26年6月号)、この度定時人工授精において再生CIDRと未使用CIDRを比較した報告がありましたのでご紹介いたしますeye

題「CIDR回使用と2回使用による肉用牛の定時人工授精受胎率の比較」

(原題:Comparison of pregnancy rates in beef cattle after a fixed-time AI with once- or twice-used controlled internal drug release devices.)

著者:Muth-Spurlock AM ら(ノースカロライナ州立大学、アメリカ)

出典:Theriogenology[Epub ahead of print]

 著者らは未経牛99頭、経産牛43頭のオブシンクに7日間CIDR留置を組み合わせた定時人工授精において、CIDRの使用回数(1回目か2回目か)で比較を行いました。CIDR抜去時のプロジェステロン濃度は、1回目の方が2回目よりも高かったのですが(1回目3.4 ± 0.5 ng/mL  2回目1.4 ± 0.5 ng/mL)、受胎率には差は無かったそうです(1回目75.4 ± 6.0%  2回目71.7 ± 6.4%)

 1回使用した後のCIDRでも、血中プロジェステロン濃度は低下するものの受胎率には影響は無いようです。

 もちろん衛生面と洗浄・滅菌にかかる手間の問題は無視はできないのですがcoldsweats01

2015年11月11日 (水)

みず

凍結受精卵や凍結精液

慣れればその作製は簡単ですが、凍結の理論を理解するのは難しいです。weep

今日は少しその理論について紹介したいと思います。pencil
細胞外凍結という言葉をきいたことあるでしょうか?

細胞外凍結とはcute
温度が0度以下になると細胞周辺の水が凍りはじめます。しかし細胞内の水は-10度くらいまでは凍らずに過冷却しています。
過冷却した水はが細胞膜を通って外に移動し、細胞外の水と接することで凍結します。
そうやって、細胞内の水は外に出て行き細胞内溶液の濃度は高くなります。
温度が下がっていくと、細胞内の溶質と水が凝固し凍結は完了します!

ET研究所の受精卵もこうやって細胞外凍結によりつくられているのです。

「生物細胞の機能の中心をなすものは水であり、凍結融解はその水の作用を抑制しようとすることである。」(僧都 博)

水って簡単に冷凍庫で凍るのに細胞の水を凍らせるの奥が深いのです。confident

2015年11月10日 (火)

DeLavalの搾乳ロボット

先日、新得のロボット搾乳の農家さんにて、こんなものを発見してしまいましたeye

さて、これは何でしょう?

Image_4


拡大して見てみると。。。

Image_5


そうです、DeLavalにて発売された「herd navigator(TM)」です。

噂には聞いていたんですが、まさか十勝にも導入している農家さんがいたとはsign02

海外では一般的に販売されてますが、日本で導入している農家さんは、まだ数件だとか。。。

この機械は、搾乳ロボットにて絞られたミルク中のプロゲステロン、LDH、BHB、尿素を定期的に調べることで、発情の有無、ケトーシス、乳房炎、牛の給餌状態を知ることができます。

Image_6


これが、色々な項目を調べるためのカートリッジです。


これを導入された農家さん曰く、発情は見逃さないし、妊娠の予測もできるし、乳房炎の早期発見ができるから、とても助かっている、だそうですhappy01

機械のお値段もそれなりにしますが、今後の群管理、繁殖管理の効率性や、受精適期の見逃しによる空胎期間の延長にかかるコスト等を考えると、意外とすぐに経営プラスになっていくのかもですね。


あ、決して私、DeLaval社の回しもんじゃないですからcoldsweats01

2015年11月 9日 (月)

UFO

先週は、牛に装着している鼻環で牛の管理をする技術を開発していると言う記事を書きましたが、今週はまたまた牛の管理について書かせていただきま~すhappy01

今回は、オーストラリアなどの広大な牧場をお持ちの方々にとって画期的な技術ですので、かなりスケールアップした技術となりますleftright

それは・・・

「宇宙から監視eye」ですrock

なんとsign01衛星に搭載した装置を経由して牛の体重を毎日軽量・記録し、牧草の状態を観測するという技術なんですcatface

オーストラリアの牧場は面積があまりに広いうえ、遠隔地や厳しい環境にあることから、ある調査によると平均で年1.5回しか牛の体重測定を行っていないそうですtaurus

また、定期的に点検出来る牧草面積もわずか2%なんだそうですbud

日本と規模がまるで違いますからねcoldsweats01

衛星も使えたら使っちゃいますよね・・・笑

私達も誰かに「宇宙から監視」されているかもしれませんよ・・・sign03

むふふ

2015年11月 6日 (金)

送別会

本日は、ET研究所に半年間研修に来ていた全農岩手県本部のSさんの送別会でした。

ピザとワインのお店で、美味しい料理を囲みながらワイワイ楽しみましたdelicious

Img_1821 

住み慣れた故郷を離れ、北海道で初めての一人暮らしをしながらの長期研修ということで、

色々と苦労があったとは思いますが、本当にお疲れ様でした!

半年間ともに過ごした仲間がいなくなってしまうのはさみしい限りです…weep

 

またいつでも遊びに来てくださいね~。

県本部でのますますのご活躍を期待していますhappy02

2015年11月 5日 (木)

短角急上昇

 ET研場内においても受卵牛として飼養していると以前ご紹介した「日本短角種」。

 サシが入りにくく、赤身を楽しむヘルシーなお肉が期待できる牛ですが、その素牛市場価格がとんでもないことになっているそうですeye

(短角牛人気に供給追い付かず 価格高騰、農家直撃 岩手日報2015/11/02)

3年前まで10数万円だった市場価格が、今秋では約45万円と、4倍近く高騰しているそうですupwardright

上場頭数自体は残念ながら減ってきているそうで、そういった背景も市場価値の高騰に影響しているようです。

 和牛も高ければF1も高く、ホル雄も高く、短角も高い。肥育農家の方々の立場を考えると心苦しくなりますsweat02

 一頭45万円なら受精卵を作ってもいいのでは?と思いつつも一頭10万円台に戻ったら「誰がこんな卵作ったんだ!!」みたいな感じになるかもな・・・と市場を読むことの難しさを考えつつ今日の筆を置かせていただきます。

2015年11月 4日 (水)

みにくいあひるのこ

アンデルセン童話「みにくいあひるのこ」をご存知でしょうか?

みんなと違うといじめられるみにくいアヒルの子。
しかし、本当はきれいな白鳥だったのです!

誰もが知っている感動のストーリーだと思います。

実験室では週に4回ほど体外受精卵を育てるのですが、みにくいあひるのこを彷彿とさせる卵と出会いました。

Pb020100

一番右が普通サイズの卵。
左と中央の卵・・・大きい!

成長した美しい姿を見るためにただいま培養中です。

2015年11月 2日 (月)

鼻環

今日は牛の鼻環のお話です~sign05

牛に鼻環をつけることによって、引き運動、爪切り、病気の治療を行うときなどの保定や飼養管理面で牛を扱いやすくすることが出来ますtaurus

日本の農家では、約84%で鼻環の装着が行われているそうです(Wikipediaより)

その鼻環に生体情報を検知するシステムを組み込み、繁殖や健康管理に役立てようという研究開発が進められているそうですよflair

牛の体温や血流を測定するセンサーと無線モジュール、GPS等を備えた鼻環を開発し、これを牛の鼻中隔に装着することで、リアルタイムに生体情報が得られるようにし、その情報を無線を通じて情報端末に送信出来るようにするそうですphoneto

開発されれば、発情の予測や病気の早期発見と感染症の拡大予防におおいに役立つと予想されますhappy01

ところで、鼻環について調べていたところ、岡山県に「鼻ぐり塚」と言う牛の鼻環が奉納される場所があることを知りましたが、みなさん知っておりますか??

家畜全般の供養をしている場所らしいのですが、食肉として処理された牛や病気で死んでしまった牛などの鼻環が全国から集められてうず高く積み上がり、現在では690万個以上の山となっているそうですfuji

http://i.gzn.jp/img/2008/11/23/hanagurizuka/hanagurizuka.jpg

なんだか見ると複雑な心境になってしまいますが・・・despair

牛さん達に感謝ですねthink

2015年10月30日 (金)

森のくまさん

ナイタイ高原牧場のふもとに位置するET研究所は周囲を広大な自然に囲まれており,

牛以外にも様々な動物が生息していますshine

今年の夏には研究所の駐車場が子ぎつね兄弟の餌場となっていたり,私は車を買って3日後にシカにぶつかりそうになったりしましたsweat01

そして昨日ついに!!あいつが現れたのです…

  

仕事を終えて帰る職員二人が,車のすぐそばを走るヒグマを目撃!!

いるという噂は聞いていたものの,いざそういう話を聞くとやっぱり怖い…

クラクションを鳴らしたら逃げたそうなので害はなさそうですconfident

ちなみに目撃した職員にサイズを聞いてみましたが,「クマを見るのは初めてだからよくわからない」とのことでした。

北海道民にとってクマに遭遇するなんて日常茶飯事だといわれることもありますが,実際クマは超レアキャラですeye

  

でも,研究所の立地を考えると,人の領域にクマが出たというより,私たちが野生動物のすみかにお邪魔しているという感じでしょうかsmile

とりあえず,暗い時間に一人で外を歩くのはやめようと思いますbleah

 

 

2015年10月29日 (木)

黒毛和種雌牛の除角における廃棄バルーンカテーテルの有用性

↑牛の頭に巻いているこれは何でしょう?

答えは、全国の採卵ファンにはおなじみの、バルーンカテーテルですbaseball

 当研究所では導入した黒毛和種やF1牛の除角を行っているのですが、その際の止血に廃棄するバルーンカテーテルを活用していますsecret

↑糸鋸を使って角を切り落とします。腕の力に頼らず腰のを上手く使うことがポイントですeye

何でも腰が大事ですねpunch

↑バーナーでこんがり焼いて止血しますspa

肉の焦げる匂いにお腹が鳴りそうですriceball

1日で黒毛とF1合わせて約40頭除角しましたsign03さすがに疲れましたsweat01

除角作業は一昨日実施したのですが、今朝方になって筋肉痛が来ました・・・。

悲しきかな、アラウンド・サーティーsoon

2015年10月28日 (水)

SENDAI

先週は仙台に研修にいってきました。
仙台といえば牛タン。あまりのおいしさに感動して牛タンについて熱く語ってしまいました。good

牛タンといえばあの歯ごたえ!みんな大好きだと思います。happy01
牛タンは筋肉なのですが、他の筋肉と違う特徴があります。
①骨についてない
②いろんな方向に筋繊維が走行している
この特徴がおいしさの秘訣なのでしょう。


もちろん、しっかり研修をうけてきましたよ。
研修後はモチベーションUPしますね!

Photo

足の向くままにこんなところにも行きました。

2015年10月27日 (火)

全日本ホルスタイングランプリ2015

10月23日(金)~26日(月)まで、北海道安平町にて、第14回全日本ホルスタイングランプリ2015が行われましたgemini

北海道では10年ぶりの開催となり、日本全国から関係者や観客が押し寄せ、会場内は立ち見どころか、会場に入ることができないほど、大変賑わっていましたhappy01

(25日の日曜は、今シーズン初雪snowとなり、会場内は大変冷え込んでいましたが、人と牛の熱気で何とか耐え抜くことができました。九州の真冬並みの気温で、本州から来た人は驚いたことでしょう)

全国から予選を勝ち抜いてきた素晴らしい牛達が共進会場を闊歩する姿は、大変見ごたえのあるショーとなりましたsign03

全日本の頂点である最高位賞には、2014年北海道ブラック&ホワイトショウにてシニアチャンピオンに輝いた北海道更別町、天野洋一氏出品のレディスマナー MB セレブリテイが見事輝きました!!

Image_4


↑グラチャンのセレブリティです。

おめでとうございますsign03
大変コンデションの良い、セレブリテイを見させていただき、ありがとうございました。

そんな熱気のある会場の隣では、酪農資材器具展、技術交流会も開催しており、色々な新商品が展示してありました。

その中で、私が一番興味を持ったのは、削蹄講座で、削蹄師さんが実際の牛を使って、実演講義を行ってくださいました。


Image_3



↑職人て感じでカッコよかったです。
大変勉強になりました。

次回の全供は、宮崎であるみたいです。
5年後、楽しみですねshine

2015年10月26日 (月)

冬が来ました

こんばんはーmoon3

とうとう帯広でも初雪が降ってしまいましたーbearing

先週末は12月上旬並みの寒気が北海道に入ってきたので各地で雪が降ったみたいですねsnow

ET研究所は山の中にあるので、ふもとの上士幌では雪が降っていなくてもガンガン降ったりすることもありますdanger

今日もふもとでは雪が降っていなかったのに、ET研究所へ出勤してみると風に吹かれて吹雪のように雪が降ってきました・・・sweat01

冬は運転が本当に怖いですshock

しかも私はまだスタッドレスタイヤに取り替えておりませ~んsweat02

皆さまも冬道の運転にはくれぐれもお気をつけ下さいねdespair

2015年10月23日 (金)

大切なモノ2

先週の記事で、卵巣は我々の生活に欠かせない「大切なモノ」だと書きましたが、実はもう一つとっても大切なモノがありますsmile

 

それは、胚操作用のピペットですshine

20150925_12_54_49

 

この胚操作用ピペットは卵子や受精卵を扱うときに使用するもので、水色のマウスピース部分を口に加え、息の出し吸いをしながら、

先の細くなったガラスの部分に受精卵を入れたり出したりしています。

我々が扱う卵子や受精卵のサイズは0.1~0.5mm位ですが、ガラスの先はそれよりも少しだけ太くなるように作られています。

一日のほとんどの時間これをくわえているんじゃないかというくらい、我々の仕事に欠かせない、大切な存在です。

 

先日研究所にお客様が見えたときに、「どうやって受精卵を移動させたりするんですか?」という質問を受けたので説明をしたところ、

大変驚いていらっしゃいましたsmile

「飲み込んだりしないんですか!?」という質問を受けることもありますが、大丈夫!

ちょっとコツを習得すれば、そのようなことは起こりません。

 

でも、学生時代に生殖工学の実習で初めて胚操作用ピペットを扱ったときは、吸いすぎてしまったり、ピペットを弾いてしまったりして、

たくさん失くしていましたね~shock

欧米では、口にくわえるのは衛生的ではないとして、マウスピースではなくシリンジにガラスピペットをつなげているところも

あるそうですが、やっぱり精度や速さといった点では、微妙な息の出し入れにはかなわないんじゃないかと思います。

  

生産者の皆様にお届けする受精卵は、今日もET研職員一同がマウスピースをくわえて大切に扱っていますよ~happy02

2015年10月22日 (木)

日本の畜産を支える匠たち その1

 このシリーズでは、我々全農ET研一同もお世話になっている、日本の畜産を支える「匠」とも呼びうる技術者の方々についてご紹介しますsign03(次回あるか未定)

 本日は、「蹄」の手入れをしてくださる削蹄師さんです!!

Dscf3257↑素人では手に負えない種雄牛も息の合ったチームプレイであっという間に保定してしまいます。

Dscf3256↑ものの10分程度で1頭4足分の削蹄が終了いたしましたrock

1日で何と55頭の削蹄をしていただきましたup

 日頃蹄病治療で自分自身でやることも無いわけではないのですが、実力の違いをまざまざと見せ付けられましたeye

 牛群管理の「足元」をしっかり固めていただきましたbleahまた宜しくお願いいたしますgood

2015年10月20日 (火)

雑誌デビュー

全農が生産現場に貢献している広告記事を、とある雑誌に掲載するということで、今日、記者の方々がET研究所に撮影に来られましたhappy02

撮影のメインは
1.生産者:新ETシステムを利用している生産者のインタビュー、撮影
2.ET研究所:採卵、検卵の様子(凍結、チルド配送の様子)の撮影
です。

今日は、1の生産者のインタビューがメインで、鹿追のとある農家さん、Sさんを訪ねさせていただきました。

Img_2139


Sさんの畜産経営に対する熱い思いを、熱心に記者の方々はメモを取ってらっしゃいましたsign03

この取材が雑誌に掲載された日には、農業と関係の無い多くの読者にこの記事を読んでいただき、ET研究所、そして北海道の畜産経営についてもっと知って頂けたらなあと思いますtaurus